宮崎県は九州の中でも南部にあるエリアで、一年を通し温暖な気候であることが特徴に挙げられます。そんな宮崎では日本酒よりも焼酎作りが盛んに行われています。
日本を代表するような焼酎ブランドが多くあり、焼酎の出荷量では鹿児島県や大分県を差し置いて1位にランキングされています。プレミア焼酎と呼ばれるような高級銘柄もあり、日常からギフトシーンにまで広く選ばれていることがわかります。
そんな宮崎県は、焼酎が好きな方ならマストでチェックしておきたい都道府県の一つと言えるでしょう。ここではどんな銘柄があるのか、どんな味わいなのかを紹介します。
目次
宮崎は芋焼酎や麦焼酎が人気でバリエーション豊か
宮崎の焼酎には、代表的なものとして芋焼酎や麦焼酎があります。名前の通り芋焼酎は芋を原料にして作られるのが特徴で、芋由来の独特な香りとコクのある味わいが印象的です。
芋焼酎はクセが強いため好みが分かれることもありますが、宮崎は製法にこだわって作られるプレミアムな味わいのものが多く、軽やかな飲み口やクセのない芋焼酎も探しやすいです。
また麦焼酎は麦由来の香ばしさが特徴で、滑らかな口当たりとすっきりとした味わいで人気を集めています。麦チョコのように香りを楽しめる銘柄もあります。
なお焼酎といえばアルコール度数が25%のものが中心ですが、宮崎県には25%のほかアルコール度数20%の焼酎もたくさんお存在するのが特徴です。これはかつて酒税法が厳しかった時代に、宮崎で密造酒が流行ったことに関係しています。
もともと焼酎はアルコール度数25%以上で作ることが義務付けられていましたが、戦後の貧しい日本では度数が高く価格も高くなるお酒は流行らず、素人が度数を抑えて作る“密造焼酎”が流通してしまう状況に陥りました。これに対抗するため国が特別に宮崎の焼酎蔵に度数20%の焼酎作りを許可したという歴史があり、今でもその名残が見られています。
プレミア品も!宮崎県で人気の本格焼酎8選
株式会社黒木本店の百年の孤独は幻の酒としても有名で、麦焼酎ですがアルコール度数は40度以上で蒸留後にじっくりと時間をかけて熟成させています。おいしい飲み方は水割り、お湯割り、ストレート、オンザロックなどがあり、麦の香りが香ばしく癖になる味わいです。
このほか宮崎の焼酎では黒霧島や赤霧島などの霧島シリーズも有名です。
【百年の孤独】長期熟成タイプの麦焼酎で幻とも言われる
酒造名 | 株式会社 黒木本店 |
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住所 | 宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋776 |
電話番号 | 0983-23-0104 |
価格帯 | 約5,000円~ |
ホームページ | http://kurokihonten.co.jp/ |
お酒の特徴 | アルコール度数は、40度ありまるでウイスキーのようです 麦の香りがとても香ばしく、癖になります 食材を香ばしさが優しく包み込みます |
百年の孤独は、宮崎県を代表する焼酎で、全国的にも有名な幻の麦焼酎です。麦焼酎ですが、ウイスキーのように、蒸留後に3~5年樽の中でゆっくり時間を掛けて寝かせて熟成させた焼酎です。
百年の孤独は、3年もの・4年もの・5年ものをブレンドして作られます。そのため、ウイスキーのようにアルコールが強く甘みを持ち一緒に食べる食材を引き立てます。
酒屋のお店でもあまり在庫を置いてあるところが少なく、また、居酒屋やBARにもその姿を見る事はありません。それほど貴重なお酒です。飲み方は、5対5の水割りかお湯割り、ストレート、オンザロックもいけます。
美酒、百年の孤独とは 以前から注目を集めている麦焼酎「百年の孤独」ですが、一体どのような焼酎なのか、どのように飲むのがおすすめなのか、紹介していきます。 百年の孤独は宮崎県高鍋町の創業明治18年の老舗黒木本店で作られる焼酎です。宮崎県は焼酎王国で売り上げ高ランキング1位を7年連続受賞するメーカー...
【赤霧島】芋焼酎業界ナンバーワンのブランド
酒造名 | 霧島酒造 |
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住所 | 宮崎県都城市下川東4丁目28号1番 |
電話番号 | 0986-22-2323 |
価格帯 | 1800ml 2,230円、900ml 1,175円程度 |
ホームページ | https://www.kirishima.co.jp/ |
お酒の特徴 | 居酒屋でも取り扱いの多い全国区のブランド 赤以外にも黒霧島や白霧島とバリエーションが豊富 優しい甘みで飲みやすさも抜群 |
赤霧島の味わいは、飲みやすさのほのかな甘みです。キャッチコピーの「みやびにするっと」の通り、ムラサキマサリの華やかな香りとその祖先の小金千貫の甘さを継承したものとなっています。
そのため、焼酎に飲みなれない方でも抵抗なく美味しく飲める味わいとなっているのが特徴です。
また霧島シリーズには、赤霧島以外にも「黒霧島」「白霧島」といったバリエーションがありそれぞれ有名です。赤霧島は上品な味わいですが、黒霧島は黒麹によるあまみと酸味、白霧島は白麹由来のシャープな味わいがポイントとなっています。
霧島酒造と言えば、九州の人気焼酎メーカーとして知られています。 そんな霧島酒造の人気銘柄の一つに赤霧島があります。 今回、この赤霧島についてその特徴や魅力を紹介し、どのような銘柄であるのかをお話ししていきまとめました。 ランニングフリージー 赤霧島を買ってみたいけど、どん...
【中々】黒木本店のスタンダードでキャラメルのような風味
酒造名 | 株式会社 黒木本店 |
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住所 | 宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋776 |
電話番号 | 0983-23-0104 |
価格帯 | 720ml 1050円、1800ml 2045円程度 |
ホームページ | http://www.kurokihonten.co.jp/ |
お酒の特徴 | 麦焼酎らしい麦焼酎、麦の甘さと香ばしさを体感できます お湯割りで甘味が引き立ちコク、薫りとの相乗効果を生む キャラメル風味を活かしてカクテルアレンジもお薦め |
中々は黒木本店の焼酎の核になる存在だといえます。芋、米、麦と多彩な商品が揃い、味わいに加え、名前も含め個性的な商品ラインナップの黒子的な役割の焼酎だといえるでしょう。
黒木本店の芋焼酎といえばいまやプレミアム焼酎と言われる「百年の孤独」が有名です。こちらの「中々」はその原酒になっていることはまだご存知ないかたも多いと思います。
中々の良さは穀物の麦の甘さと香ばしさを引き出したスタンダードタイプの麦焼酎だといえることです。麦の甘さと香ばしさがキャラメル的な風合いを持たせ飲み方を選ぶことがないです。
ポピュラーなお湯割りやビスコタミルク的なカクテル風まで楽しみ方のバリエーションは豊富です。
【㐂六 (きろく)】黒木本店の芋焼酎で芳醇な味わい
酒造名 | 株式会社 黒木本店 |
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住所 | 宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋776 |
電話番号 | 0983-23-0104 |
価格帯 | 720ml 1155円、1800ml 2200円程度 |
ホームページ | http://www.kurokihonten.co.jp/ |
お酒の特徴 | 骨太感のあるしっかりした味わいにギュっと詰まった濃厚感 長期熟成により完全発酵した茶葉のような芳醇な薫り 割りもの次第で七変化する味わいの奥の広さ |
百年の孤独がプレミアム焼酎として有名ですが黒木本店を代表する焼酎といえば㐂六です。
名前の由来が屋号の黒木を逆から読むときろくになり㐂六になった事実があり、それだけこの㐂六には酒蔵の熱い思いのこもった逸品だと言えるでしょう。
甘藷の黄金千貫を黒麹で仕込んで長期熟成させていくことで、比較的辛口によりがちな芋焼酎を優しく甘い飲み口に仕上げているのが特徴です。
穀物の甘味と完全発酵させた茶葉のような豊潤な力強い薫りが特徴的です。味わいは一本筋の入ったような力強さと濃縮した黄金千貫の旨味がほどよいバランスで交わっています。薫りと味わいのバランスの黄金比はまさにKing of 芋焼酎です。
【日南娘】宮崎らしさ満点の芋焼酎はお土産にも人気
酒造名 | 宮田本店 |
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住所 | 宮崎県日南市大堂津4丁目1-8 |
電話番号 | 0987-27-1131 |
価格帯 | 約1,500円~12,600円 |
ホームページ | http://www.hinamusume.jp/ |
お酒の特徴 | 芋由来のしっかりとした味わいが楽しめます。 アルコール度数は高めになっています。 愛嬌のあるネーミングは、手に取りたくなります。 |
宮田本店さんの看板ともいえる代表的な商品で、厳選された芋(黄金千貫)を贅沢に使用していることから、芳醇な香りも同時に楽しむことができます。
全体的には甘さが主役となっていますが、飲み口軽やかでクセのない味わいは魅力の一つと言えます。また、アルコール度数については20度と25度のラインナップとなっており、高濃度アルコールの良さを全面に堪能できます。
さらには、ネーミングも宮崎県らしく、日南となっている点、可愛らしさと愛嬌のあるイメージを持つことに繋がる、娘等、親近感を覚えるのも、日南娘の良い所なのではないでしょうか。
【橘 原酒】アルコール度数37%の芋焼酎でインパクト大
酒造名 | 黒木本店 |
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住所 | 宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋776 |
電話番号 | 0983-23-0104 |
価格帯 | 約1,000円~9,500円 |
ホームページ | http://www.kurokihonten.co.jp/ |
お酒の特徴 | アルコール度数の高い芋焼酎です。 フルーツとナッツを合わせたような味わいです。 くつろぎの時間を最高の幸せに感じさせてくれます。 |
アルコール度数が37度と大変高いのが特徴の芋焼酎になります。全体的には、フルーツのような甘さとお花畑を歩いている時のようなフローラルさ、クルミやマカダミアナッツを始めとした種実類独特のコクが組み合わさった様々な味の変化を口中で楽しむことのできる点が魅力となっています。
例えるなら、果汁100%のフルーツジュースとゴクゴク飲みたくなるほどのココナッツウォーターを甘さ控えめにして、バランスよく配合させたかのような味わいと言えます。
飲むのに最適なシーンとしては、休前日の時間的にも精神的にも余裕の生まれる日の就寝前がオススメです。
【西の都】白と黒の麹作りにこだわるキレのあるブランド
酒造名 | 神楽酒造株式会社 |
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住所 | 宮崎県西都市鹿野田11365-1 |
電話番号 | 0983-41-1234 |
価格帯 | 720ml 1075円 |
ホームページ | http://www.kagurashuzo.com/ |
お酒の特徴 | 悠久の名水である西都清水を使い白麹の特徴を活かしている さわやかでほのかな香りと洗練されたキレが特徴 麹造りは白と黒を使用しじっくりと熟成している |
悠久の名水である西都清水を用いて白麹の特徴を活かし、飲みやすくて飽きのこないおいしさが特徴です。さわやかでほのかな香りと洗練されたキレの良さが特徴で、麹造りにこだわっているため本格的な味になります。
麹造りでは「白麹菌」または「黒麹菌」を使用して二昼夜をかけてじっくり熟度の高い麹に仕上げていることが特徴です。
麹菌には白、黒、黄の3種類があり、白麹菌は1923年に鹿児島工業試験場の技官であった河内源一郎氏によって発見され、黒麹の突然変異と考えられています。アルコール度数は25%で、おすすめの飲み方はお湯割りやロックです。
【日向あくがれ】若山牧水の歌にちなんだ本格芋焼酎
酒造名 | 株式会社あくがれ蒸留所 |
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住所 | 宮崎県日向市東郷町山陰辛212-1 |
電話番号 | 0982-68-3550 |
価格帯 | 1,783円~2,900円 |
ホームページ | https://www.akugare.jp/ |
お酒の特徴 | 地元の歌人若山牧水の歌にちなむ 原料に黄金千貫を使う本格的な芋焼酎 甘い香りが強くて口の中に残らないスッキリとした味が特徴 |
名前のあくがれは地元の歌人若山牧水の歌にちなむもので、魂が今在るところを何かに誘われ去って行くということを意味します。原材料に黄金千貫と国産米を使用し、白麹・平成宮崎酵母の力により、甘藷の甘い香りが強くて口の中に残らないスッキリとした飲み口が特徴です。
アルコール度数は25度でスッキリとした味わいで、常圧蒸留を行っているため端麗で辛口に仕上がっています。平成28年熊本国税局酒類鑑評会で優等賞を受賞するなど実績があり、白麹仕込みの本格的な芋焼酎として知名度が上がりお土産などに購入されるなど注目されています。
宮崎県で作られる日本酒は?酒造は少ないがこだわり品も
ここまで紹介したとおり、宮崎県は焼酎が圧倒的に有名で日本酒の酒造はわずか2軒しかありません。しかし2軒ある酒造はこだわりを持って酒造りを行っているのが特徴で、さまざまなお酒を展開しています。
どちらかというと宮崎のお酒は、甘さを感じるものが多い印象です。ただし甘いといっても甘ったるいような味ではなく、ほのかな酸味も混ざりスマートに飲みやすいものが多いです。
【千徳】すっきりとした喉越しと穏やかな酒質
酒造名 | 千徳酒造 |
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住所 | 宮崎県延岡市大瀬町2-1-8 |
電話番号 | 0982-32-2024 |
価格帯 | 1800ml 2,460円、720ml 1,230円 |
ホームページ | http://www.sentoku.com/ |
お酒の特徴 | のど越しがすっきりしており、飲んだ後はとても穏やかな感じに お酒を飲みながらお食事をすると、一層お酒の味が引き立つ 冷やしたり、常温で飲んだり、ぬる燗と熱燗の燗にする |
宮崎県の地酒で人気のある地酒と言えば、千徳です。千徳は、宮崎県のお米を原料として作られたものなので、のど越しがすっきりしており、飲んだ後はとても穏やかな感じになれるのでゆっくりと香りと味を堪能したい方にはおすすめのお酒です。大きさも大中とありますので、お試しで飲まれる方には、中の方をおすすめします。
お酒を飲みながら、お食事をすると、一層お酒の味が引き立ち美味しさを感じられます。飲み方としては、冷やしたり、常温で飲んだり、ぬる燗と熱燗の燗にすると、美味しさを感じるようになってます。アルコール度数は、15度と平均的な度数となってます。
【綾錦 登喜一】甘さと酸味のバランスが良好
酒造名 | 雲海酒造 |
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住所 | 宮崎市昭栄町45番地1 |
電話番号 | 0985-23-7890 |
価格帯 | 720ml 3,300円 |
ホームページ | http://www.unkai.co.jp/ |
お酒の特徴 | 燗酒より冷酒の方が美味しく頂けます 甘口なので女性にも好まれそうです 大吟醸の上品な味と香りが口中に広がります |
趣味の会の気の合う人と年に3回ほど飲み会を開き、そのメンバーの中に宮崎県出身の人がいます。飲むほどにお国自慢が飛び出します。ある時友人が宮崎と言えば焼酎が有名で「霧島」をお土産にもらって飲んだけど美味しかった。
でも日本酒はあまり聞いた事が無いね~と言ったら、宮崎県にも飛びっきり美味しい日本酒があるので次回の飲み会に持って来ると言ってました。
その飲み会に持ってきたのが「綾錦 大吟醸 登喜一」です。口を開けると大吟醸独特の香りが広がります。彼は甘口なので冷酒で飲むと美味しいと勧めてくれました。
確かに口に含むと甘さと酸味のバランスが絶妙に取れたお酒です。刺身に良く合いとても美味しくいただきました。
宮崎県の地酒のおいしい飲み方は?焼酎の割り方も
宮崎県の地酒は基本的に焼酎が中心で、綾町に酒泉の杜があり観光名所としても注目されています。南九州のお酒は日本酒よりも焼酎のほうがメジャーで、アルコール度数や辛さに合わせて飲みやすい方法を探すと良いものです。
例えばアルコール度数25%の焼酎は、焼酎:水を6:4程度で割るのがベストだとされています。水割りの場合は水を先に注ぐ、お湯割りの場合は焼酎から先に注ぐというのも美味しく作るコツです。
また宮崎にはアルコール度数20%とやや度数の低い焼酎も存在します。低アルコールの焼酎は、そのままストレートで飲むのも人気です。
宮崎では焼酎をストレートで飲むことを「き」で飲むと読んでいます。これは“生=き”であり、そのままの状態であることを表しているのです。
焼酎や日本酒は蔵元を見学すると製法を研究でき、試飲をしてから好みに合わせて決めると満足できます。宮崎県は自然豊かな場所が多く気温が温暖な場所で、日本酒よりも麦や芋などで作られる焼酎が有名です。
日本酒の歴史は日本書紀が編纂された時期からありますが、焼酎は江戸時代から始まったものの地域柄もありこちらのほうがメジャーになっています。地酒は蔵元によって選ぶ素材や製法などが異なり、見学や試飲などをすると興味深いです。また宮崎の地鶏と飲むのがやはり通でおいしく味わえます。
焼酎の梅干し割り。 居酒屋でも必ずメニューにある人気の一品。 お店でなくても焼酎と梅干しさえあれば誰でも簡単に作ることができるお酒でしょう。 今回は簡単だからこそ意外と奥が深い「焼酎の梅干し割り」の魅力をご紹介していきます! なぜ焼酎と梅干は相性がいいのか? 梅干し独特の酸っぱさが、焼...
尾鈴山蒸溜所のウイスキーやジンにも注目
焼酎のメッカである宮崎県では、近年その醸造技術を活かし新しいお酒も作られています。有名なのが尾鈴山蒸溜所のお酒で、シングルモルトウイスキーである「OSUZU MALT」やスピリッツである「OSUZU GIN」などが展開されています。
確かに宮崎県は本格焼酎が酒業の中心ですが、近頃は若者をはじめ焼酎離れをしている方も少なくありません。そんなときに新しい取り組みとしてウイスキーやジンの製造が始まっており、新しい世代や世界を見据えた酒造りが行われていることがわかります。
馬場先門交差点・日比谷駅B6出口から徒歩数分の楠公レストハウス
日本100名城スタンプも押せます
国産米で造られた延岡・佐藤焼酎製造場のウイスキー 延岡を購入しました #駅メモウイスキー部 #日比谷 #駅メモ pic.twitter.com/NmbBsW6HhS— ThinkPad@駅メモ (@ThinkpadE) January 6, 2024
また尾鈴山蒸溜所以外にも、延岡市の佐藤焼酎製造場などウイスキー作りをスタートさせる蔵も増えてきています。宮崎のお酒文化は、まさにいま進化の最中にあると言えるでしょう。
数年もすれば今よりも有名になるブランドや、新しいお酒も増えてくることが予想されます。焼酎や日本酒だけでなくウイスキーなどのお酒がお好きな方も、ぜひ宮崎県のお酒文化に注目してみると良いでしょう。
【OSUZU MALT】黒木本店が手掛ける新進気鋭のウイスキー
酒造名 | 尾鈴山蒸溜所 |
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住所 | 宮崎県児湯郡木城町石河内字倉谷656番17 |
電話番号 | 0983-22-3973 |
価格帯 | 5,000〜15,000円前後 |
ホームページ | https://osuzuyama.co.jp/ |
お酒の特徴 | 地元産の麦を贅沢に使用して作られる 麹作りの室や醪を作る桶は木製にこだわりを持つ 栗樽、杉樽、桜樽などの珍しいウイスキーも |
尾鈴山蒸溜所では「OSUZU MALT」というウイスキーが作られます。2019年にウイスキー作りが開始していて、ニューボーンがリリースされたのちシングルモルトが生まれました。
原材料をほとんど宮崎産にするというこだわりで、宮崎でしか飲めない味わいを堪能できます。樽へのこだわりが強く、「栗樽」「杉樽」「桜樽」といったようにコンセプトを持って熟成されたウイスキーが存在します。
まだまだ若いブランドではありますが、若いウイスキーとは思えないほどの複雑さや魅力があります。コクがあるウイスキーで飲む人を魅了していきます。
宮崎県の地酒の歴史!黒麹の発見で焼酎文化が成長
日本酒発祥の地は宮崎県とも言われ日本書紀で述べられている「あまのたむざけ」という説もあります。これは天照大神の孫のニニギノミコトと結ばれたコノハナサクヤヒメが3人の皇子と母乳不足をお米で作った甘酒で代用し、西都市の都萬神社の境内に日本酒発祥の地の標柱が立てられています。
今でこそ焼酎のイメージが強い宮崎県ですが、実は日本酒の歴史も古いことがわかります。特徴は米を原料に麹や酵母の力でアルコールを発酵させ、もろみを作って絞ったもので醸造酒に分類されます。アルコール度数は清酒で最高17度前後になります。
一方で焼酎は米や麦、芋など色々な原料を用い、もろみ造りの工程は日本酒と同じですが加熱や沸騰させて気化して冷却する蒸留によるアルコールを抽出することが特徴です。アルコール度数は40度前後になりますが、水で割って25度や20度に調整してから販売される傾向があります。
このため、糖質ゼロでスッキリした呑口になり、糖分が取り除かれていることが特徴です。水割りやソーダ割りにすることでよりスマートに飲むことができます。
そんな宮崎県で焼酎造りが盛んになった理由は、明治末期に焼酎に適した黒麹が発見されたためだと言われています。黒麹にはデンプンを糖質に分解してクエン酸を分泌して、雑菌の繁殖を防ぎ発酵を安定させる役目があります。
焼酎といえば宮崎県以外にも鹿児島県など南九州が盛んで、黒麹の研究が始まって焼酎用の種麹が作られました。宮崎を含む南九州の温暖な環境は、日本酒作りよりも焼酎作りの方が向いているため、日本酒よりも焼酎が多く作られるように成長していったのです。
その他確認しておきたい宮崎のお酒
千徳酒造
夢の中まで
ベーシックな路線を極めた味わい格別の日本酒
宮崎県高千穂産の酒造好適米山田錦を贅沢に使用した伝統的な日本酒になります。
厳選された原料米のため、味わいにもお米由来の甘さが伝わってきて、ベーシックでありながら、日本酒の王道とも言える味わいを楽しむことができます。全体的には、甘口ではありますが、ほのかな酸味と苦みも要所要所に感じることができる味のバラエティさが魅力の一つとなっています。
2005年度の全国酒類コンクールでトップ10入りを果たす等、実績を伴っていることも、飲んでみて頷けます。まさに、嫌う人がいないと言っても過言ではない、日本酒の王道を極めた味わいです。
地元の高千穂産の原料米を使用しています。
お米本来の甘さが伝わってきます。
過去には、日本酒コンクールで実績を収めています。
はじまり
宮崎で唯一の発泡日本酒のはじまり
千徳酒造は宮崎県で唯一の日本酒の蔵元なのはご存知の方も多いでしょう。その千徳から待望の日本酒の発泡酒が発売です。
はじまりとは一体何のはじまりなんだと思われる方も多いと思われます。
それは日本酒の発祥地が宮崎県だということです。日向神話の木花開耶姫の伝承では子供に甘酒を作って母乳代わりに飲ませたという話があります。
これをもとに宮崎は日本酒の発祥地とされています。
そして日本書紀記紀編纂1300年を記念して生まれたのがこのはじまりです。ピンクのラベルと女性にピッタリの甘口の発泡性が木花開耶姫をイメージさせる商品です。
甘口の日本酒で女性を意識した味わい
微発泡性なのでスッキリと爽やかで心地よき飲み口
アルコール分9%日本版シャンパンをイメージ
はなかぐら
ピリッとした辛さが絶妙の味わいになっている日本酒
宮崎県産の酒造好適米「はなかぐら」を原料米にした日本酒になります。全体的な味わいは、甘さ控えめのキレが際立ったものになっており、伝統的な辛さを楽しむことができます。
辛さの他には、酸味がほのかに感じられ、最初と最後は、ピリッとしたキレの良さが伝わってくるのですが、中盤にアクセントとして、感じられるのが特徴です。
キレの良さから、冷えた状態はもちろんのこと、常温やぬる燗でも、味わい深い余韻に浸ることができ、季節を問わず楽しめます。夕食のお供としても最適で、煮付けや和え物等、甘辛い料理を食べた後の口中をスッキリさせる飲み方も試してみてはいかがでしょうか。
地元産の酒造好適米「はなかぐら」を使用しています。
甘さを抑えた、辛さ主体の味わいに仕上がっています。
どんな温度でも味を楽しむことができます。
へべすのお酒
宮崎県まぼろしの柑橘リキュール「へべすのお酒」
「へべすのお酒」は宮崎で唯一の清酒専門酒造「千徳酒造」が生んだ珍しいリキュールです。
清酒「千徳」をベースに、宮崎県日向市で生産されている「へべす」を使用しています。へべすはスダチやカボスに似た柑橘類ですが、控えめな酸味が特徴です。
年間生産量が150tと少なく、県外への流通もわずかなため「まぼろしの柑橘」とも言われています。
そんなへべすを使った「へべすのお酒」は、へべすのさわやかな酸味と甘みが清酒によく馴染み、すっきりした甘さとさっぱりした味わいを楽しむことが出来ます。
お勧めの飲み方はしっかりと冷やしてロックで一杯。またソーダ割りでも美味しく頂けます。
生産量の少ない珍しい柑橘「へべす」を使ったお酒。
宮崎唯一の清酒専門酒造「千徳酒造」が作った日本酒リキュール。
清酒「千徳」と「へべす」を合わせた酸味が爽やかなリキュール。
へべすのお酒
宮崎県まぼろしの柑橘リキュール「へべすのお酒」
「へべすのお酒」は宮崎で唯一の清酒専門酒造「千徳酒造」が生んだ珍しいリキュールです。
清酒「千徳」をベースに、宮崎県日向市で生産されている「へべす」を使用しています。へべすはスダチやカボスに似た柑橘類ですが、控えめな酸味が特徴です。
年間生産量が150tと少なく、県外への流通もわずかなため「まぼろしの柑橘」とも言われています。
そんなへべすを使った「へべすのお酒」は、へべすのさわやかな酸味と甘みが清酒によく馴染み、すっきりした甘さとさっぱりした味わいを楽しむことが出来ます。
お勧めの飲み方はしっかりと冷やしてロックで一杯。またソーダ割りでも美味しく頂けます。
生産量の少ない珍しい柑橘「へべす」を使ったお酒。
宮崎唯一の清酒専門酒造「千徳酒造」が作った日本酒リキュール。
清酒「千徳」と「へべす」を合わせた酸味が爽やかなリキュール。
向洋
宮崎県の地酒「向洋」の特徴と魅力
千徳酒造は、明治時代から続く歴史の長い酒造です。向洋は、その中でも人気の高い大吟醸の銘酒です。伝統の技を持つ職人によって、高千穂産の酒造好適米山田錦を徹底的に磨き、低温で仕込まれています。
精米歩合が40%以下になるまで徹底的に磨かれているので、さらりと澄んだ高級感ある仕上がりです。
一口飲むとすっきりした淡麗な味わいと、華やかでフルーティな香りを両立していることが分かります。全体としては辛口でありつつ、爽やかで飲みやすいと評判です。 冷か常温、もしくはロックで飲むのに適しています。なおピンクのラベルが特徴的な、特別限定酒も造られています。
高千穂産の酒造好適米山田錦を使用
精米歩合が40%以下になるまで徹底的に磨き上げている
淡麗な味わいとフルーティな香りを両立
蔵人の夢
絶妙の甘さが鼻に抜ける最高の日本酒
国内最高級の山田錦を贅沢に使用した日本酒で、全体的に甘口に仕上げられているのが特徴になります。
鼻に近づけた瞬間に、フワッとフルーティーな香りとお酒ならではの芳醇さが身体全体に染み渡ってくるのが魅力の一つです。
一口に甘いと言っても、ジュースのような甘ったるい甘さではなく、ピリッとした日本酒本来の味わいの中に、アクセントとして、強く感じる甘さのため、良いとこ取りといった感じです。
最初は、甘さがやってきて、その後、キレとほんのりした辛さ、最後には、後味の良い甘さといった段階で味を堪能できる魅力ある日本酒と言えます。
山田錦を贅沢に使用しています。
メリハリの効いた甘さが楽しめます。
味のスパイラルを口中で堪能できます。
蔵人の夢
絶妙の甘さが鼻に抜ける最高の日本酒
国内最高級の山田錦を贅沢に使用した日本酒で、全体的に甘口に仕上げられているのが特徴になります。
鼻に近づけた瞬間に、フワッとフルーティーな香りとお酒ならではの芳醇さが身体全体に染み渡ってくるのが魅力の一つです。
一口に甘いと言っても、ジュースのような甘ったるい甘さではなく、ピリッとした日本酒本来の味わいの中に、アクセントとして、強く感じる甘さのため、良いとこ取りといった感じです。
最初は、甘さがやってきて、その後、キレとほんのりした辛さ、最後には、後味の良い甘さといった段階で味を堪能できる魅力ある日本酒と言えます。
山田錦を贅沢に使用しています。
メリハリの効いた甘さが楽しめます。
味のスパイラルを口中で堪能できます。
恋のしずく
女性にオススメのパッケージと容量
高千穂産の山田錦を使用した純米吟醸酒です。冷やして飲むのがオススメです。
がっつりイメージの宮崎の焼酎のオメージを覆すスッキリした味わいが特徴です。しかしながらお米の旨みがしっかり残っています。
和食と合うイメージがありますが、やや辛口の味わいは意外にも洋食にも合います。普段の宅呑みで頂くよりちょっとしたパーティーやお祝いの時のご馳走に合いそうです。
また、アルコール度数12.8%という低アルコールなので女性にも呑みやすいと思いますが呑んべの方には何本も呑めてしまう危険があるので要注意です。
パッケージの可愛さからお土産に持って行きたい一品です。
高千穂産山田錦使用の純米吟醸酒
アルコール度数12.8度の低アルコール
ちょっと呑みたい時に呑みきれる量の300ml
guzzle(ガズル)
シャンパンのような低アルコールの微発泡酒
guzzleはガズルと読み、英単語では暴飲するなどの意味があるようです。女性向けを意識しているためか低アルコール飲料で、度数は8度と低くシャンパンのような日本酒に仕上がっています。
日本酒といってもまったく違った口当たりがするため乾杯などをするために飲みやすく、濁っているように見えて泡が出るなど変わっていることが特徴です。
製造元の千徳酒造は日本酒専門ですが、シャンパンのような飲みやすいお酒がこのカズルです。ボトルもソーダの瓶のような形状で青い色が日本酒とは違った雰囲気を感じさせ、食前酒などに飲むと気分を高めることができます。
低アルコール飲料のため女性向けを意識している
シャンパンのような飲みごたえが特徴
日本酒といってもまったく口当たりが違う
雲海酒造
久蔵
水の美味しさが際立っている日本酒
日本の名水百選にも選ばれたことのある「綾の湧水群」から湧き出るミネラル分豊富な湧き水を余すことなく使用した大変清らかな日本酒になります。
雨量の多い地域でありながら、大自然が濾過した湧き水は、澄んだ味わいを作り出しており、飲む人の顔を笑顔にさせてくれるのが特徴です。職人さんの手により、蒸米、製麹、仕込み等の工程を丹念に経ていることにより、味わい深い仕上がりになっています。
全体的には、ほんのりした甘口ベースで、やはり澄んだ水のまろやかさを随所に感じることができます。何と言っても後味がスッキリしているのは、オススメできます。
厳選された湧き水を贅沢に使用しています。
手間暇かけられ、様々な工程を経ています。
後味のクセが無い、飲みやすいタイプです。
菊初御代
米と米麹だけで作られた素材本来の味を楽しめるお酒
アルコール度数は15.5度と普通ですが、米と米麹だけで造られているため米本来の上質な旨味が味わえることが魅力です。
芳醇な香りの中にもコクとキレを追求しているため、甘みのある味わいの純米酒としても人気が高まっています。宮崎県民ですら知らなくて入手困難とまで言われているため、幻の酒と言われているほどです。
宮崎神宮の御料酒としても有名で、地元で喜びや悲しみを分かち合う酒として愛されています。コクとキレを追求した深い味わいの辛口純米酒が特徴で、地酒ここにありと思わせるような仕上がりのため地域に密着しています。
米と米麹だけで作られて素材本来の味を楽しめる
地元でさえも入手困難といわれている
芳醇な香りの中にコクとキレを追求している
はなかぐら
ピリッとした辛さが絶妙の味わいになっている日本酒
宮崎県産の酒造好適米「はなかぐら」を原料米にした日本酒になります。全体的な味わいは、甘さ控えめのキレが際立ったものになっており、伝統的な辛さを楽しむことができます。
辛さの他には、酸味がほのかに感じられ、最初と最後は、ピリッとしたキレの良さが伝わってくるのですが、中盤にアクセントとして、感じられるのが特徴です。
キレの良さから、冷えた状態はもちろんのこと、常温やぬる燗でも、味わい深い余韻に浸ることができ、季節を問わず楽しめます。夕食のお供としても最適で、煮付けや和え物等、甘辛い料理を食べた後の口中をスッキリさせる飲み方も試してみてはいかがでしょうか。
地元産の酒造好適米「はなかぐら」を使用しています。
甘さを抑えた、辛さ主体の味わいに仕上がっています。
どんな温度でも味を楽しむことができます。
日向木挽
南九州産の厳選された芋を使った焼酎
日向木挽の特徴は南九州産の厳選された芋(黄金千貫)を原料に、 宮崎・綾の本格焼酎蔵で熟練の蔵人達が丹精込めて造りあげているため人気が高いです。
芋本来の自然な甘みや素朴でコクのある深い味わいで、本格芋焼酎として白や黒などがあり注目されています。アルコール度数は20度でストレートで飲みやすく、水割りやロックなど様々な方法で飲めます。
焼酎の中では初心者向けの味わいで、温度を上げずにそのまま飲むほうが本格的な味になることが特徴です。木挽は基本的に白麹を使い黒とは風味が異なるもので、飲み比べると違いが分かって興味深いです。
南九州産の厳選された芋を使う本格的な焼酎
アルコール度数は20度で初心者向け
温度を上げずにそのまま飲むとおいしい
まとめ
ご覧のように宮崎県の地酒は日本酒は少なくても歴史が長く、焼酎のほうが多くの銘柄があり注目されています。
焼酎はアルコール度数が高く水割りなどをすると飲みやすく食事と一緒に味わうとおいしくなります。焼酎が盛んな理由は黒麹が発見されたためで、麦や芋などの素材を使って作られてます。
基本的に焼酎のルーツは沖縄県の泡盛ですが、鹿児島県に伝わってから温かい気候でも発酵できる黒麹を原料に製造されています。日本酒は日本書紀にも出てくるなど発祥の地としても注目され、神社の境内に碑が立てられていて人気です。
焼酎は蒸留して作られており本格的な素材の風味を味わえます。飲み方はアルコール度数が高いと水割りやオンザロックなど様々な方法があり、料理と一緒に味わうなど好みに合わせて決めると良いものです。人気の焼酎は地元で生産される酒米や麹などにこだわり、スッキリして飲みやすくなるように作られています。