日本の様々な地方で飲める、その土地名産の地酒。その中でも岩手の地酒は、屈指のものであるとよく言われます。日本酒と言えば、米所や水所のイメージがありますよね?他にも米所はありますが、岩手の物はそれらとは一線を画す別格の酒造の地なのです。
目次
岩手のおススメの地酒
岩手の地酒で有名なものといえば、やはり南部杜氏の名を冠した『南部美人』が一番最初に揚がります。しかし、岩手の地酒はそれだけはありません。『AKABU』や『浜娘』、『酔右衛門』や『月の輪』『龍泉八重桜』を始めとした、各種地酒が数多く揃っています。そして名前とラベルに物凄いインパクトがあり、味も凄く美味しいために単なる一発ネタに留まらない『タクシードライバー』などという、一見すると日本酒とは思えないものまで様々です。
日本酒の醸造が盛んな岩手ですので、それこそ両手両足の指では数えきれないほどの日本酒の銘柄があります。こちらのレビューを見て購入を検討しても良し、蔵元のページで味や広告を見て買うも良し、CDの様にジャケットで買ってみるも良し…岩手の地酒には、そういった楽しみ方も存在します。
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岩手の地酒の歴史
今回は、そんな酒造の地『岩手』の地酒をご紹介します。最初に、何故岩手の酒が良いものであると有名なのか?その理由の一つは、岩手県に日本最大の杜氏(とうじ)集団『南部杜氏』がこの地に存在するからです。
杜氏とは、日本酒を造る蔵元を纏める、総括のような存在です。中でも日本最大の勢力を誇るものが、岩手の南部杜氏なのです。その歴史は1600年、江戸の時代に端を発します。それまで醸造で日本酒を造る文化はあったものの、所詮は自家醸造レベルでした。そこに大量仕込み樽の製法が伝わったことで、本格的に日本酒の大量生産が始まったことが、今の日本最大の杜氏集団となる切っ掛けになっています。
岩手の地酒の特徴
そんな岩手の地酒の特徴は、南部氏の歴史ある技を受け継いだ『濃醇甘口』な味わいです。すっきりとした飲み口の辛口の日本酒と違い、口の中に米の旨味と甘みが強く残るのが特徴です。米どころ・水どころ・酒どころの三拍子揃った岩手の銘酒はその特徴が顕著に出ています。甘口ですので力強い飲みごたえとなっていますが、その後に来る濃厚な米の風味が甘い余韻を残します。岩手の酒の歴史を感じさせる味わいと言えるでしょう。
岩手の地酒のおススメの飲み方
さて、岩手の地酒ですが、おススメの飲み方があります…それは『燗酒』です。東北地方と言えば、冬の厳しい寒さが特徴です。
郷土料理も暖かいものが多く、古来から寒さを和らげる工夫が多く見られます。そんな工夫の一つが燗酒なのです。これは地酒の濃酵甘口の味わいとも合っており、燗にすることでより米の香りと味わいを楽しめます。また、温めることでアルコールの回りも早くなるので、相乗効果で体温をより上げることが出来るわけです。暖かい料理を冷やした酒でキュッと…というのも良いですが、温かい料理に暖かい酒を合わせて、より心も体もポカポカに…というのも乙なものです。
赤武
数々の賞を受賞している有名な酒蔵
赤武酒造は岩手県清酒新鑑評価会で金賞を受賞したり多摩独酌会で1位を獲得したりと数々の賞を受賞する有名な酒蔵でラベルには武将のようなデザインでインパクトの強いイメージです。
赤武の種類は全部で12種類で原料米は岩手県産の厳選された「吟ぎんが」を中心とした米を使用し酵母も岩手県産をしようするというこだわりです。
赤武の定番酒は芳醇旨口を深く追求して醸した純米吟醸酒でほのかな香りと味わいをバランスよく風味豊かなのが特徴です。
中でも赤武純米夏霞はすっきりとした味わいで柔らかい口当たりで飲みやすい1本となっていてこれから暑くなる季節にピッタリです。
岩手県清酒新酒鑑評会で数々の賞を受賞
岩手県産の米と酵母にこだわる酒造り
これからの季節にピッタリな純米夏霞
- 酒造
- 赤武酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県盛岡市北飯岡1-8-60
- 電話番号
- 019-681-8895
- 価格帯
- 1,404円~7,560円
- ホームページ
- http://www.akabu1.com
- 通販
dencross 『赤武』の蔵元は岩手県盛岡市にある「赤武酒造」です。1896年に岩手県大槌町にて創業しました。2005年には地元で愛される日本酒『浜娘』のさらなる品質向上の為にと、新蔵を建設するなど設備投資等にも注力してきました。 ※この記事を書いた日本酒ライターd...
南部美人
IWC2017で受賞。世界が認めた日本酒です。
岩手県二戸市で明治35年に創業した南部美人は、国内外の様々なコンクールでの受賞経験がある酒造です。
蔵の看板商品である「南部美人 特別純米酒」もIWC2017年で「チャンピオンサケ」に選ばれています。
原料米は岩手県のオリジナル酒造好適米である「ぎんおとめ」と「吟ぎん」が中心であり、米と米麹を両手でかき混ぜる「手もと法」という昔ながらの方法で丁寧に仕込まれたお酒です。
フルーティーな香りがふっくらと立ち上がり、後味はすっきりとしています。和食をはじめフレンチ、イタリアンと幅広い料理に合うので、食中酒としてオススメできます。
IWC2017年で「チャンピオンサケ」を受賞
昔ながらの手法で丁寧に造られました
どんな料理にも合うので食中酒としてオススメ
- 酒造
- 株式会社 南部美人
- 酒蔵住所
- 岩手県二戸市福岡上町13
- 電話番号
- 0195-23-3133
- 価格帯
- 720ml 2,080円
- 通販
「南部美人」は、岩手県南部地方、二戸市に所在する蔵元の醸造するお酒。社名も株式会社南部美人と商品名を掲げる蔵元の日本酒です。 dencross ラインナップは広く、純米酒や本醸造大吟醸など豊富な商品を醸造しています。 また、「南部美人」は、海外進出に積極的に取り組み、厳格な...
酉与右衛門(酔右衛門)
小さな酒蔵ながら個性的な日本酒を造る川村酒造
石鳥谷に蔵を構え500石ほどの小さな蔵ながら個性的な酒造りを行ってきた川村酒造は岩手県産の吟ぎんがの地元米や自家田の山田錦などを中心に厳選された原料米を使用しています。
特別純米無濾過生原酒吟ぎんがは原料に吟ぎんがを使用し直汲みらしいフレッシュなガス感があり口に含むとボリュームのある味わいが特徴です。
食中酒としてのバランスが良く冷酒から常温までの温度帯で変化する表情もまた楽しい酒の1本です。
中でも特別純米酒の酔右衛門は原料米に美山錦を100%使用しやや辛口ではあるがなめらかな口当たりで米の香りがよく後味がすっきりとしているので辛口が好きな方にはおすすめの日本酒です。
厳選した山田錦と岩手県産の米の使用するこだわり
食中酒として良く合う特別純米酒
やや辛口ながら飲みやすい酔右衛門
- 酒造
- 川村酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県花巻市石鳥谷町好地12-132
- 電話番号
- 0198-45-2226
- 価格帯
- 1691円~3383円
- 通販
月の輪
常に伝統と技術の改新を目指し続ける酒造
月の輪酒造は明治19年創業で企業ではなく家業として常に伝統の継承と技術の改新を目標に日本酒造りのは不向きと言われているもち米を100%使用した純米酒の製造を行うなど今も新しいことに挑戦し続けています。
月の輪には13種類あり無農薬米酒などの変わった米を原料とした酒が他の銘酒より多くよりたくさんの世代の方々に手に取ってもらえるよう努力しています。
中でも特別純米酒の花見酒は春らしいピンクのラベルでフルーティーな爽やかな旨味と甘みでさっぱりとした後味で女性でも飲みやすい1本です。
熱燗向けの特別本醸造は熟成したまろやかな味わいで熱燗と魚料理によく合います。
現状に満足することなく挑戦を続ける酒造
無農薬米酒やもち米の日本酒など変わり種を造る酒造
春らしいラベルと爽やかな風味で飲みやすい花見酒
- 酒造
- 月の輪酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県紫波群紫波町高水寺向畑101
- 電話番号
- 019-672-1133
- 価格帯
- 1,028円~3,575円
- 通販
龍泉八重桜 大吟醸
龍泉洞の地底湖の水で醸した大吟醸酒
龍泉八重桜・大吟醸は、名水百選に選ばれた龍泉洞地底湖の水で仕込み、山田錦を40%まで磨き上げたお酒です。フルーティーな香りと品格のある味わいを特徴としていて、平成28年の全国新酒鑑評会では金賞を受賞しました。
冷やで飲むと、吟醸香がよりいっそう引き立ちます。蔵元である泉金酒造は安政元年(1854年)、南部藩岩泉の地に創業され、南部杜氏の卓越した酒造技術でもって地元の人々に愛される酒を生み出してきました。
近年は全国新酒鑑評会金賞の常連蔵ともなり、日本全国の日本酒ファンから熱い期待を向けられています。
平成28年の全国新酒鑑評会では金賞を受賞
名水百選に選ばれた龍泉洞地底湖の水を仕込みに使用
安政元年(1854年)に創業された老舗の蔵元
- 酒造
- 泉金酒造株式会社
- 酒蔵住所
- 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字太田30
- 電話番号
- 0194-22-321
- 価格帯
- 720ml 3,780円
- 通販
タクシードライバー
ユニークな名前ながらも力強くて味わい豊かな銘酒
明治27年に創業された喜久盛酒造は岩手県の北上市で酒造りを行っている伝統ある蔵元です。
近年は「タクシードライバー」というユニークな名前のお酒を造ることで、日本全国の地酒ファンにその名を知られるようになりました。
「タクシードライバー」は、地元の米飯である「かけはし」を55%まで磨き、岩手県で生まれた「ジョバンニ酵母」を使って醸された、オール岩手県産の純米生酒です。
味わいは力強く豊かであり、お燗にすると特に美味しくなります。和食から洋食まで、どんな料理にもよく合うので、食中酒におすすめです。
名前やラベルのインパクトが評判になりがちですが、しっかりとした旨さをもった日本酒です。
映画「タクシードライバー」にちなんだ名前をラベルをもつ酒
岩手県の米と酵母を使って造られたオール岩手県産の純米生酒
しっかりとしたフルボディな味わいが魅力
- 酒造
- 喜久盛酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県北上市更木3-54
- 電話番号
- 0197-66-2625
- 価格帯
- 1800ml 3,400円
- 通販
あさ開 純米大吟醸 旭扇
全国新酒鑑評会で25回連続受賞を果たした最上級の日本酒
あさ開が岩手県盛岡市で創業されたのは明治4(1871)年です。蔵元の代表作である「あさ開」は、全国新酒鑑評会で25回連続受賞を果たし、そのうち20回で金賞を受賞という華々しい経歴をもっています。
平成以降では全国最多の金賞受賞を誇ります。IWC2015でもゴールドメダルを受賞しました。
原料米には最高峰の酒米である山田錦を、仕込み水には環境庁選定の名水百選に選定された「大慈清水」を用い、「現代の名工」と言われる南部杜氏が技の限りを尽くして造り上げた銘酒です。
上品な吟醸香と深みのある味わいを特徴としています。
全国新酒鑑評会で25回連続受賞
IWC2015でゴールドメダルを受賞
「現代の名工」と言われる南部杜氏が醸した最高級の日本酒
- 酒造
- 株式会社 あさ開
- 酒蔵住所
- 岩手県盛岡市大慈寺町10番34号
- 電話番号
- 019-652-3111
- 価格帯
- 1800ml 5,600円
- 通販
福来
全国新酒鑑評会で金賞を受賞した大吟醸
蔵元の福来は明治40年に創業され、長年にわたり久慈市の地元の人々に愛されてきました。大吟醸福来はこの蔵元の代表作。
岩手県が誇る南部杜氏が全量を手作りで醸した米だけのお酒です。全国新酒鑑評会でもたびたび金賞を受賞しており、岩手を代表する銘酒の一つと言ってもよいでしょう。
原料米となる山田錦を40%に精米した後、じっくり丁寧に長期発酵させ、華やかな吟醸香と優しい味わいが魅力の酒に仕上げられました。
飲み方はロックや冷やがおすすめです。主張しすぎない上品な旨みがあるので、料理の味をキリッと引き立ててくれます。
全国新酒鑑評会でもたびたび金賞を受賞
南部杜氏が全量を手作りした大吟醸
豊かな吟醸香と優しい味わいが魅力
- 酒造
- 株式会社 福来
- 酒蔵住所
- 岩手県久慈市宇部町第5地割31番地
- 電話番号
- 0194-56-2221
- 価格帯
- 720ml 2,862円
- 通販
廣喜
南部杜氏では初となる女性杜氏が造り上げた特別純米酒
廣田酒造店は、南部杜氏発祥の里として知られる岩手県紫波郡紫波町で明治36年に創業されました。酒どころ岩手にあって地元の人たちに長く愛されてきた蔵元です。
現在は南部杜氏では初となる女性杜氏と数人の蔵人が酒造りに励んでいます。代表作は特別純米酒の廣喜です。
原料米となるのは岩手の酒造好適米であるタカネミノリであり、仕込み水には紫波町にある水分神社の湧水が用いられています。
これらの良質な米と水を昔ながらの手づくりで醸し、キレの良さが光る辛口のお酒に仕上げています。冷やで飲んでも燗にしても美味しいお酒です。
酒どころ岩手にあって地元の人たちに長く愛されてきた蔵元
南部杜氏の伝統の技で醸造された純米酒
岩手県産の米の旨みが存分に引き出されている
- 酒造
- 廣田酒造店
- 酒蔵住所
- 岩手県紫波郡紫波町宮手字泉屋敷2-4
- 電話番号
- 019-673-7706
- 価格帯
- 1800ml 6,172円
- ホームページ
- http://hirotashuzoten.net/
- 通販
桜顔 純米大吟醸
岩手県の米と水のうまさを引き出した純米大吟醸
桜顔酒造は岩手県の盛岡市で酒造りに励んでいます。蔵はたたら山の麓にあり、酒造りに欠かせない水となる清流・簗川が目の前を流れています。
そんな自然豊かな土地にて、熟練の技術をもった南部杜氏と蔵人たちが、岩手の米や水の旨さを上手に活かす酒を造ってきました。
平成27年の全国新酒鑑評会では金賞を受賞する栄誉にも恵まれました。この桜顔酒造を代表する銘柄が「桜顔 純米大吟醸 南部の雫」です。
岩手県産の酒造好適米「吟ぎんが」だけを使用しており、フルーティーな香りと芳香な味わいが魅力の純米大吟醸です。何と合わせても美味しいので、食中酒におすすめです。
平成27年の全国新酒鑑評会で金賞を受賞した盛岡の酒造店
岩手県産の「吟ぎんが」だけを使用した純米大吟醸
どんな料理とも合うので食中酒におすすめ
- 酒造
- 桜顔酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県盛岡市川目町23番18号
- 電話番号
- 019-622-6825
- 価格帯
- 1800ml 2,900円 700ml 1,500円
- ホームページ
- http://sakuragao.com/
- 通販
本醸造辛口酔仙
キレッキレの辛口で後味スッキリ
岩手県の地酒フェアでこちらと出会い試飲してからは、もうずっとこれです。酒造の名前が入っているだけあり、味に品格があります。
価格はリーズナブルなので、気がるに手を出しやすいです。旨味と酸味のバランスが絶妙なんです。
多少固さを感じます。のどが熱くなるほどのキレッキレの辛口なので、寒い地方の景色が浮かぶ思いで毎夜ちびちびと飲んでいます。
食事と一緒にいただいても、けして邪魔になるような癖はありません。こちらの酔仙酒造は陸前高田にあり、東北大震災で被災されたようですが、現在も、活気のあるいい酒造なので応援しています。
とにかく辛口でのどが熱くなるほどキレッキレです。
酸味と旨味のバランスが取れている。
つーんとした甘いかおりが心地よい。
- 酒造
- 酔仙酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県陸前高田市高田町字大石1-1
- 電話番号
- 0192-47-4130
- 価格帯
- 2000円以下
- ホームページ
- http://suisenshuzo.jp
- 通販
菊の司
幻の酒米「亀の尾」を醸した純米生原酒
菊の司酒造が創業されたのは江戸時代の安永元年(1772)。岩手県の盛岡の地にて15代にもわたって酒と向き合ってきた老舗の蔵元です。
南部杜氏の伝統に忠実な酒造りを特徴としていて、さまざまなコンクールで受賞経験があります。
この菊の司酒造を代表する銘柄が、「菊の司 純米生原酒 亀の尾仕込」。蔵のすぐ裏を流れている清流・中津川の伏流水を仕込み水として、幻の酒米と言われる「亀の尾」を醸したお酒です。
無濾過生原酒詰めですから、米の生き生きとした旨みを感じることができます。しっかりと冷やして、濃いめの肴と一緒に飲むのがおすすめです。
江戸時代の安永元年に創業された老舗の蔵元
清流・中津川の伏流水を仕込み水として使用
幻の酒米「亀の尾」を醸した無濾過生原酒詰
- 酒造
- 菊の司酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県盛岡市紺屋町4-20
- 電話番号
- 019-624-1311
- 価格帯
- 1800ml 2,916円 720ml 1,458円
- ホームページ
- http://www.kikunotsukasa.jp/
- 通販
堀の井 純米大吟醸吟ぎんが生酒
南部杜氏氏発祥の地で生まれた純米大吟醸
大正11年に創業された高橋酒造店は、岩手県のほぼ中央の紫波町に蔵を構えています。紫波町と言えば南部杜氏発祥の地として有名ですが、この高橋酒造店も南部杜氏の技と歴史をしっかり受け継いできた酒造です。
奥羽山脈の豊富な雪解け水と寒冷な気候に恵まれた土地は酒造りによく適しており、高橋酒造店は地元で愛される酒を生み出してきました。
「堀の井 純米大吟醸吟ぎんが生酒」は蔵元の自信作。岩手県の酵母「ゆうこの想い」と、岩手県の酒米「吟ぎんが」で醸したオール岩手の純米大吟醸です。生酒らしいフレッシュでジューシーな味わいが魅力の一本です。
南部杜氏発祥の地である紫波町にある蔵元
地元で長く愛される酒を生み出してきました
原料すべてが岩手県産というオール岩手な純米大吟醸
- 酒造
- 高橋酒造店
- 酒蔵住所
- 岩手県紫波郡紫波町片寄字堀米36
- 電話番号
- 019-673-7308
- 価格帯
- 1800ml \3,240
- 通販
磐乃井 純米大吟醸 真心
自家井戸水と地元産の米で醸した純米大吟醸
磐乃井酒造株式会社は大正6(1917)年に創業されました。自家井戸水と地元産の米を使って、岩手らしいお酒を造りつづけている蔵元です。
代表作となるのは「磐乃井 純米大吟醸 真心」。磐乃井酒造の最高ランクの純米大吟醸です。
地元の一関市で栽培された美山錦を使い、昔ながらの醸造技術で仕込まれています。おだやかで上品な吟醸香と、コクのあるしっかりした味わいが魅力のお酒です。
さまざまな鑑評会で受賞を果たしてもいます。オススメの飲み方は冷やして常温です。すっきりしていて飲みやすいので、女性にも人気があるようです。
磐乃井酒造の最高ランクとなる純米大吟醸
地元産の美山錦と井戸水を使って醸されたお酒
おだやかな吟醸香とコクのあるしっかりした味わいが魅力
- 酒造
- 磐乃井酒造株式会社
- 酒蔵住所
- 岩手県一関市花泉町涌津字舘72
- 電話番号
- 0191-82-2100
- 価格帯
- 720ml 1,660円 1800ml 4,180円
- ホームページ
- http://www.iwanoi.co.jp/
- 通販
鬼剣舞
数々の賞を獲得している喜久盛酒造
喜久盛酒造は明治27年創業で2017年には「南部杜氏自醸清酒鑑評会」で最優秀賞を受賞するなど数々の実績も残しています。
喜久盛酒造はタクシードライバーという銘柄が有名ですが鬼剣舞は原料米を岩手県産のひとめぼれを中心に使用し6種類あります。
特別純米生原酒、鬼剣舞の清酒はやや辛口ですが米のうま味がありまろやかな口当たりでまさに鬼のような味わいです。
中でも純米吟醸酒の鬼剣舞は辛口ですがフルーティーな味わいで米の香りがよい1本で人気のある銘柄です。熱燗で頂くのがおすすめです。
喜久盛酒造はお酒の販売だけでなくグラスやTシャツなどの販売も積極的に行っていてネットでの購入も可能です。
数々の受賞実績があり有名な酒造
辛口だがフルーティーな味わいで人気の特別吟醸酒
お酒の販売だけではなく物品等の販売も行っている
- 酒造
- 喜久盛酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県北上市更木3地割54
- 電話番号
- 0120-464-435
- 価格帯
- 2860円~3600円
- 通販
南部関
小さな酒蔵ながら個性的な日本酒を造る川村酒造
南部杜氏の故郷の中心地である花巻市石鳥谷町に大正11年に創業。伝統の南部造りを受け継ぎ良質な酒米の米の持つポテンシャルを最大限に引き出しながら完全発酵させ、コシの強くしっかりとしたキレの良い酒造りにこだわっています。
主な原料米は岩手県産の「吟ぎんが」や酒造好適米の「山田錦」や「美山錦」など良質な米を厳選してしようしています。
特別純米の南部関は美山錦を原料に使用し丹念に仕込んだ食中酒でさっぱりとした口当たり米のコクとキレがよく後味がすっきりしています。常温か熱燗で飲むのがおすすめです。
冬季限定の本醸造酒は無濾過で米のうま味、甘み、苦みのバランスがよくとても飲みやすい1本です。
昔ながらの歴史と伝統を継承している酒造
岩手県産の米や酒造好適米を厳選して使用しているこだわり
米のバランスがよく飲みやすい冬季限定の本醸造酒
- 酒造
- 川村酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県花巻市石鳥谷町好地12-132
- 電話番号
- 0198-45-2226
- 価格帯
- 1460円~2330円
- 通販
浜娘
良質な地酒を安価で楽しみたいのなら浜娘
赤武酒造で若い杜氏が中心となって生産しているシリーズとのこと。赤武酒造は元は岩手県大槌町にあったのですが東日本大震災で蔵を一度失い、現在の盛岡市で再起しました。
この浜娘は工業技術センターに残っていた酵母を使用して復活させたとのことです。
地酒らしく米は岩手県産100%使用。ゆるやかに発酵させたことによる柔らかな甘み、やさしい口当たりが特徴の味となっており、冷で飲むのに適しています。
また、質に反して価格がやや安価で、とくに純米酒はコスパに優れているのも特徴的です。
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2014」では金賞を受賞しています。飲みやすく女性にもおすすめ。
味は柔らかな甘み、やさしい口当たりが特徴
安価でコストパフォーマンスに優れる
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2014」金賞を受賞
- 酒造
- 赤武酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県盛岡市北飯岡1-8-60
- 電話番号
- 019-681-8895
- 価格帯
- 1000~7000円
- ホームページ
- https://www.akabu1.com/
吾妻峰
歴史と伝統を継承し続けている酒蔵
吾妻嶺酒造は江戸時代中期の天明元年「志和酒造」として創業しました。南部流酒づくりの本流を受け継ぎ岩手らしいお酒を目指して仕込みの全てに目が届く年間500石程度の少量生産にて心を込めた酒造りを行っています。
また、地元名産の料理に合う日本酒を楽しんでもらうため定期的にイベントも行っているので気軽に吾妻嶺酒造の日本酒を味わうことが出来ます。
吾妻嶺は9種類あり地元「東根山」の名を頂く代表銘柄で地元ではこよなく愛されています。
純米吟醸無濾過中取初生絞りは美山錦を原料米としすっきりとした味わいでやや辛口の日本酒で魚料理に良く合うため好んで飲む方が多いです。
少量生産ですべての酒に愛情を注ぐ酒造り
日本酒を楽しんでもらえるように行っているイベント
辛口ながらも魚料理との相性がいい生絞り
- 酒造
- 吾妻峰酒造
- 酒蔵住所
- 岩手県紫波群紫波町土舘内川5
- 電話番号
- 019-673-7221
- 価格帯
- 2700円~5600円
- ホームページ
- http://www.azumamine.com
旭扇
山田錦100%使用の透明感のあるお酒
南部杜氏である「あさ関」で会社の看板となっているシリーズです。
酒米として最高級の山田錦と湧き水を使用しており、精米歩合が40%を超える大吟醸酒。製法も古来から受け継がれた伝統的な手法を用いられた「雫酒(しずくざけ)」であり、地酒としては最高級。
味の傾向としては淡麗辛口で雑味がなくクリアな味わい。しかし山田錦の滑らかな甘みもしっかりとその中で感じることが出来ます。食中、食前に飲むよりも単品で味わいたい味です。
2015年に世界最大規模・最高権威のワイン・コンペティションであるIWC(インターナショナルワインチャレンジ)で純米大吟醸の旭扇がゴールドを受賞しました。
山田錦100%使用。精米歩合が40%超の大吟醸
淡麗辛口で雑味がなくクリアな味わい
IWC(インターナショナルワインチャレンジ)でゴールドを受賞
- 酒造
- 株式会社 あさ関
- 酒蔵住所
- 岩手県盛岡市大慈寺町10-34
- 電話番号
- 019-652-3111
- 価格帯
- 3000~30000円
- ホームページ
- http://www.asabiraki-net.jp/
まとめ
さて、ここまで岩手の地酒について語ってきましたが、最後に岩手の醸造文化とは切っても切れないエピソードをご紹介します。それが、記憶に新しい『東日本大震災』です。
岩手県の多くの蔵元がこの震災の被害を受けて、一時は廃業寸前まで追い込まれた蔵元も存在します。ですが、杜氏と蔵元はこの未曽有の自然災害を受けて尚、不死鳥の如く蘇り、苦労の末に蔵元を復活させて地酒の生産を再開しました。岩手の日本酒製造の復活は、正に復興のシンボルなのです。職人達の復興への努力の結晶が詰まった一瓶、それが岩手の地酒であるとも言えるでしょう。
岩手の地酒には、長い歴史があります。江戸時代より始まるその歴史は、激動の時代となった近代日本史を超えて尚、ぞの地酒が廃れること無く存在するということを意味しています。南部杜氏の伝統ある技を受け継いだ、岩手の地酒を飲みながら、映像や書籍で激動の日本史に想いを馳せる。平成から令和に時代が変わった今、そういった飲み方をしてみるのもオツかもしれません。