目次
島根県の地酒の歴史
島根県は南側に中国山地があり北側は日本海に面していることや、冬場になると気温が下がるため酒造りに適しています。酒の味わいは清流で採水されるミネラルが少ない軟水が中心で、発酵が緩やかに進んで柔らかな酒質になります。島根県は多くの酒造好適米が栽培され、純米酒は原料米を変えて個性的な味を引き出すなど工夫しています。
島根県の地酒の歴史は出雲地方が日本酒の源流としても有名で、日本海をはさんで中国大陸に面しているため技術が伝えられてきたことが特徴です。酒造りは酒米を使いますが栽培の技術も伝えられ、中国から農耕文化が渡来して黄麹菌を使って独特の日本酒に変わったといわれています。古代の酒は日本書紀にスサノオノミコトがヤシオリの酒を造ったことが書かれ、数千年の時代を超えて受け継がれています。
島根県の地酒の酒米
島根県の酒米は奥出雲で生産され、昼と夜の温度差が激しいため突出した品質と生産量を誇っています。酒米は改良雄町、五百万石、幸玉、改良八反流、神の舞などがあり、最近では佐香錦が研究開発から本格栽培へと進められています。酒造りは出雲杜氏が高い技術力を生かして製法を決め、脈々と伝わる文化や魂を受け継いでいます。酒造りは弥生時代から行われるなど日本酒発祥の地で、佐香神社は酒造りの神の久斯之神を祀る古社として有名です。
島根県の地酒とあう料理
味わいは精米歩合などで変わりやすく、純米酒は鑑評会に出品されるなど実績があり米の旨味を味わえて人気です。地酒の銘柄は地域に根付いたものが多く、島根県は日本海の海の幸などの食材の宝庫であるためおいしく味わえるように仕上げています。出雲地方は歴史が古く神話などにちなんだ酒の銘柄が多く、麹や掛米など地元で採れたものを使い神々が集う土地に根ざしています。酒の味わいは精米歩合などで甘みや辛味が入り交じり、アルコール度数が低いと飲みごたえが良いです。飲み方は冷やすと料理と一緒においしくなり、温めると吟醸香を味わえます。
島根県の有名な地酒の銘柄
王祿酒造の丈径は直汲みと原酒本生の二種類のラインナップで、山田錦55%精米でふくよかな味わいになります。王祿の純米吟醸酒は日本酒のスタンダードの山田錦を35%まで精米し、全国的に最高級日本酒のスタンダードで2年に1度しか発売されない入手困難な地酒です。
島根県西部の益田市にある桑原酒場の扶桑鶴は清流で日本一の高津川の伏流水を使い、酒米は山田錦などを選びミネラルが少ない軟水で柔らかな酒質になります。
吉田酒造のおろち純米大吟醸は綺麗な生酛を使用し、酒米は五百万石を精米度70%で仕上げて青リンゴのような特有の吟醸香が特徴です。おろちシリーズは原料米や精米度がそれぞれ違い、飲み比べると個性的な味を堪能できます。
扶桑鶴
石見地方の素材にこだわった本格的な純米酒
蔵元は島根県西部にある益田市にあり、雪舟の地元としても知られています。仕込み水は高津川の伏流水を使い軟水であるため米の旨味を引き出せ、酒米に酒造好適米の山田錦を選ぶなど本格的な味に仕上げていることが特徴です。
地元の益田市を流れる高津川は清流で日本一に輝いた川で、蔵敷地内の井戸から汲み上げて使用しミネラルが少ない軟水のため発酵が緩やかに進んで柔らかな酒質になります。
酒造りは米本来の旨味を引き出すために炭素濾過などを行わず、味や色の調整を行っていないため本格的な純米酒として料理とともに味わえることが特徴です。
仕込み水は清流で日本一に輝いた高津川の伏流水を使用
酒米に山田錦など酒造好適米を選び旨味を引き出している
ミネラルが少ない軟水のため柔らかな酒質になる
- 酒造
- 桑原酒場
- 酒蔵住所
- 島根県益田市中島町ロ?171
- 電話番号
- 0856-23-2263
- 価格帯
- 1218円~11480円
- 通販
月山
古きを訪ねて新しきを知る、おろちシリーズ
月山 おろちシリーズは温故知新をコンセプトにして産まれた日本酒といっていいでしょう。綺麗な生酛をコンセプトにして、開発が始まりました。
吉田酒造の新しい挑戦の1つとして、月山の新しい試みである、生もと造りの無加水仕上げを課題にして産まれてきた酒です。純米大吟醸、純米吟醸、純米それぞれ違った原料米が使われており、全て違った精米度で仕上げられています。
吉田酒造は、安来市に江戸時代の享保15年(1730年)より酒造りをはじめ、寛保3年(1743年)に藩主より、酒造りの特許を得て、爾来300年にわたり安来の地で連綿と酒造りを続けてきました。
五百石米で精米度70%というとズッシリと重いイメージがありますが、綺麗な生酛、新しい生酛のせいか、それほど重さを感じさせないです。香りにも生酛の良さが活かされ特有の青リンゴに似た香りを実感できます。三本ともに飲み比べたいおろちです。
おろちをも魅了する綺麗な生酛を使用
原料米、精米度のそれぞれ違うおろちシリーズ
青リンゴのような生酛特有の吟醸香
- 酒造
- 吉田酒造
- 酒蔵住所
- 島根県安来市広瀬町広瀬1216
- 電話番号
- 0854-32-2258
- 価格帯
- 720ml 1944円
- ホームページ
- http://www.e-gassan.co.jp/
- 通販
dencross 「月山」を醸造しているのは、「島根県安来市にある吉田酒造株式会社。安来市は「どじょうすくい」と安来節が全国的に有名なほか、横山大観をはじめ近代日本画コレクションが充実している足立美術館なども知られています。 ※この記事を書いた日本酒ライターdencr...
李白
酒を愛した中国の詩人にちなんで付けられた純米酒
酒の名前は内閣総理大臣を経験した地元出身の若槻礼次郎によって付けられ、酒を愛し多くの詩を作った中国の詩人の李白にちなんでいます。
酒造好適米の島根県産の五百万石や神の舞以外にも兵庫県産の山田錦を使い、仕込み水は井戸から汲み上げた名水で本格的な味に仕上げています。精米歩合は38%で低温長期発酵させて穏やかな香りと程よい旨味になり、サラリと飲めるため魚料理とも合うことが特徴です。
鑑評会出品クラスの酒質で地元の純米酒としても注目され、月の夜に花の近くで一人で心ゆくまで飲んで歓を尽くしていたという雰囲気を味わえます。
酒の名前は酒を愛し多くの詩を作った中国の詩人にちなむ
仕込み水は井戸から汲み上げた名水で本格的な味に仕上げている
酒造好適米を種類に合わせて使い分けている
- 酒造
- 李白酒造
- 酒蔵住所
- 島根県松江市石橋町335
- 電話番号
- 0852-26-5555
- 価格帯
- 1080円~21600円
- ホームページ
- http://www.rihaku.co.jp/
- 通販
十旭日
硬派な純米原酒が生酛と出会って優しくなった
改良雄町米の精米度を70%に抑え、酵母無添加の硬派な印象のお酒です。日本酒度は+13、酸度が2.0でズッシリとくる印象の純米原酒ですが、生酛造りのせいか香りのよさと思ったほど味の尖り具合がない印象です。
とはいえ改良雄町精米度70%の生原酒ですから野性味溢れる味わいに襲われるのは間違いないです。山田錦の精米度35%の最高級日本酒と飲み比べるとその野性味を含めた雑多な旨さを痛感できるでしょう。
そこに生酛仕込みによる香りや2年半かけて熟成された味わいも絡んで、旨いが難解な酒です。上燗で雄町の芳醇さを味わうのをお薦めします。
雄町米精米70%滲みでる米のジューシーな旨味
ズッシリとした重みがあるはずなのに生酛が軽減
35%精米の酒と対極の旨味を感じる酒
- 酒造
- 旭日酒造有限会社
- 酒蔵住所
- 島根県出雲市今市町662
- 電話番号
- 0853-21-0039
- 価格帯
- 1800ml 3888円
- ホームページ
- http://www.jujiasahi.co.jp/
- 通販
七冠馬
競馬史上最高の馬をイメージして作られた日本酒
七冠馬の名前は競馬史上最高の馬から付けられ、シンボリルドルフ号をイメージして作られました。原料米に山田錦を用いて35%まで磨き上げ、アルコール度数は17度で素材にこだわった飲みやすい仕上がりです。
水は奥出雲の滑らかなものを使用するため米の旨味を引き出せ、出雲杜氏の技で仕上げられて芳醇な味わいがします。
悠久の歴史と神話の里の島根の酒として地域に密着し、島根広告賞ラジオCM部門で金賞を受賞したことが特徴です。口当たりはきれいめでちょい辛のため飲みやすく、米の旨味を味わえるため本格的な純米酒として仕上がっています。
史上最高の馬をイメージして作られた純米酒
島根広告賞ラジオCM部門で金賞を受賞
仕込み水は奥出雲の滑らかなものを出雲杜氏の技で仕上げている
- 酒造
- 簸上清酒
- 酒蔵住所
- 島根県仁多郡奥出雲町横田1222
- 電話番号
- 0854-52-1331
- 価格帯
- 1132円~18900円
- 通販
誉池月
ホタルが舞う自然回帰の里はすみの地酒
酒蔵は島根県の南部の山あいにあり、清流の江の川が流れて木々から生まれる清涼な空気が特徴です。羽須美村はゲンジボタルが有名で、自然回帰の里として自然とともに酒米や良質な湧き水が作られています。
酒の名前の由来は池月という馬で、羽須美村に京都にある賀茂神社の姉妹神社があることが特徴です。酒米や仕込み水は地元のものを使用するなどこだわり、メロンのような甘い味わいに仕上がっています。
酒米は五百万石や八反錦など種類に応じて選ぶなど本格的な味になるように工夫され、江の川の水を使うため米の旨さを味わえることが魅力のお酒です。
ホタルが舞う自然回帰の里の地酒
山々に囲まれておいしい水が採れるため本格的な味わいになる
酒の名前は馬の名前にちなんでいる
- 酒造
- 池月酒造
- 酒蔵住所
- 島根県邑智郡邑南町阿須那1?3
- 電話番号
- 0855-88-0008
- 価格帯
- 1276円~3436円
- ホームページ
- http://ikezuki.com/
- 通販
不思議なお酒 天使のKISS
低アルコール日本酒の不思議なお酒
不思議なお酒 天使のKISSは日本酒ビギナー、もしくは女性に楽しんでもらうのをコンセプトにした日本酒です。アルコール度数は8~9未満に抑えて飲み安いお酒です。
同じ酒造の発泡清酒である雪香と比べてしまうと強さを感じてしまうのは仕方がないところでしょう。ラベルと瓶も天使のKISSのイメージとピッタリなため人気に拍車をかけているところです。
人気のため完売につき、現在は休売中ですがまもなく販売再開の予定です。ほどよい酸味と米の甘味と旨味がマッチしており、そのバランスを楽しみながらゴクゴク飲める日本酒と言えるでしょう。
アルコール度8~9%で日本酒ビギナーに最適
お洒落なラベルとボトルも人気の秘密
売れ過ぎ現在休売中、まもなく販売再開見込み
- 酒造
- 一宮酒造有限会社
- 酒蔵住所
- 島根県大田市大田町大田ハ271-2
- 電話番号
- 0854-82-0057
- 価格帯
- 500ml 1112円
- ホームページ
- http://www.ichinomiya-s.jp/
- 通販
玉櫻
山深い地元の米や水にこだわって作った純米酒
酒蔵がある邑南町は中国山地の山深い場所にあり、酒米は高品質なものを使い五百万石や山田錦、雄町、佐香錦、神の舞など酒造好適米を使い分けています。
仕込み水は蔵の敷地内に掘られた井戸水をタンクに汲み上げ、少量のミネラルを含み発酵を助けることが特徴です。酒造りは力強い麹を出してお米をしっかり溶かし、醪を健全に発酵させきる事を念頭においています。
酒の味わいは米の旨味や甘さがあり、若干の酸とともに引くことが特徴です。さわやかな香りとスッキリした滑らかな口当たりが特徴で、わずかに苦い後味があるものの癖がないため続けて飲めます。
山深い地元の酒米や水にこだわっている
水にミネラルが含まれ発酵しやすい
地元の酒造好適米を種類に応じて使い分ける
- 酒造
- 玉櫻酒造
- 酒蔵住所
- 島根県邑智郡邑南町原村148
- 電話番号
- 0855-83-0015
- 価格帯
- 1242円~3888円
- ホームページ
- http://www.tamazakura.com/
- 通販
豊の秋
ふっくらと甘く心地よくをモットーにして作った純米酒
原料米に島根県産の五百万石を使用し米と米麹を使い、精米歩合を65%で仕上げています。加熱処理や調合などを一切行っていない純米生原酒で、スッキリした辛口でアルコール度数は17度と飲みやすいです。
酒造りはふっくらと甘く心地よくをモットーにしているため、酒の名前のように豊かな味わいを楽しめます。酒の作り方は種類に応じておいしく味わえるように工夫され、酒袋からしたたり落ちる雫を集めていることが特徴です。
酒蔵がある松江市は自然豊かな場所にあり酒を作りやすく、豊かな吟醸香を感じてスッキリした味わいになるように仕上げています。
ふっくらと甘く心地よくをモットーにして作っている
豊かな吟醸香がありスッキリした味わいになる
原料米に島根県産の五百万石を使っている
- 酒造
- 米田酒造
- 酒蔵住所
- 島根県松江市東本町3-59
- 電話番号
- 0852-22-3232
- 価格帯
- 1188円~19650円
- ホームページ
- http://www.toyonoaki.com/
- 通販
死神
名前は悪くても日本酒コンテストで入賞した純米酒
死神という名前からして不吉な感じですが、それほど酒の誘惑に負けやすいという意味で付けられています。平成11年に特選街の全国日本酒コンテスト純米酒部門において9位に入賞するなど実績があり、一度飲めばハマるという意味を込めて名付けられていることが特徴です。
味わいは昔ながらのコクのある旨味に古酒といった感じで、辛いというより酸っぱいというイメージがあります。実際に死神という名前は落語から来ているようですが縁起が悪いように感じるもので、ラベルの文字も不気味さを表現しているものの入賞歴もあるため注目されていることが特徴です。
死神の名前は落語から来てますがハマる味
癖になる味わいがまさに死神のようだと言われている
日本酒コンテストでも入賞するなど実績がある
- 酒造
- 加茂福酒造
- 酒蔵住所
- 島根県邑智郡邑南町中野2405-2
- 電話番号
- 0855-95-0318
- 価格帯
- 1765円~3680円
- ホームページ
- http://www.kamofuku.co.jp/
- 通販
発泡清酒 雪香
某国民的乳酸菌飲料を思いださせる清酒!?
一宮酒造の独自の技術で、発泡性タイプの低アルコール日本酒なのですが、あれこれ云々語るよりもまず飲め!という1本です。
オーソドックスなにごり酒よりも薄い乳白色をしているのですが、一言でいうなら見た目はカルピス、風味はゴルフ場のクラブハウスの人気メニューヤクルトとオロナミンCを足して割ったものに近いです。
それでも発泡性清酒ですのでほのかにアルコールを感じることができます。この飲みくちのバランスの良さは特筆すべきだと思います。
日本酒があまり好きではない方の概念を変えることのできる1本だと言えるでしょう。お洒落なボトルと雪の結晶を配したラベル、贈答品としても喜ばれること間違いのない逸品です。
ヤクルト?ビックル?乳酸菌飲料の味な雪香
アルコール度4.5以上~5.5未満の瓶飲みできる発泡清酒
とにかく旨く甘い、甘口好きなら絶対飲みたい1本
- 酒造
- 一宮酒造有限会社
- 酒蔵住所
- 島根県大田市大田町大田ハ?271?2
- 電話番号
- 0854-82-0057
- 価格帯
- 200ml 540円
- ホームページ
- http://www.ichinomiya-s.jp/
- 通販
隠岐誉
隠岐の島にある唯一の蔵元で作られる銘酒
隠岐の島といえば日本海に浮かぶ離島で、酒造好適米を島後で五百万石、島前の海士町で改良雄町を栽培しています。
酒造りはしぼってすぐの状態では濁っているため、濾過器で清酒に仕上げて加熱して殺菌してから酵素の働きを止めて味を調整して寝かせて熟成させる仕組みです。
隠岐の島は島根県の本土より北側にあり自然豊かな場所で、環境庁選定の銘水百選に指定されているため本格的な酒を作れます。清酒は地元の酒米や水を使って仕込みますが米の状態や天候に左右されやすくて難しいですが、隠岐の島ならではの清酒に仕上げているため人気が高いです。
隠岐の島の酒米や水を使用し本格的な味に仕上げている
環境庁選定の銘水百選に指定され本格的な風味が特徴
隠岐の島ならではの清酒に仕上げて人気が高い
- 酒造
- 隠岐酒造
- 酒蔵住所
- 島根県隠岐郡隠岐の島町原田174
- 電話番号
- 08512-2-1111
- 価格帯
- 1277円~28000円
- ホームページ
- http://okishuzou.com/
- 通販
KAKEYA(かけや)
地元のプライドを名前にした純米酒
KAKEYAはただ単に蔵元がある雲南市掛合町の名前をローマ字表記したことだけでなく、元首相の竹下登氏の出身地や孫のDAIGOとコラボするなどこだわっています。
蔵元は出雲地方の南部の山間部にあり、江戸後期の1866年に日本酒の醸造を始めたことがきっかけで開かれました。1987年に蔵元当主の竹下登氏が総理大臣になったことで一躍有名になり、現在では弟の三郎氏に引き継がれています。
酒米は地元で作られた五百万石を使って無濾過の原酒に仕上げ、山間部の小さい蔵元ですが竹下登氏の実家ということで注目度が高いです。
竹下登氏の実家で作られた純米酒
酒米は地元の五百万石を使うなどこだわっている
無濾過の原酒のため本格的な味を堪能できる
- 酒造
- 竹下本店
- 酒蔵住所
- 島根県雲南市掛合町掛合955-1
- 電話番号
- 0854-62-0008
- 価格帯
- 1650円~7344円
- 通販
ヤマサン正宗
出雲国風土記の佐香神社のお膝元で作られた純米酒
島根県産の五百万石を酒米として選び、アルコール度数は18度で精米歩合60%で仕上げています。酒蔵は出雲国風土記の佐香神社のお膝元にあり、白壁の土蔵や妻入り造りの町屋が並びノスタルジックな雰囲気を醸し出していることが特徴です。
出雲市平田町は宍道湖と日本海に挟まれた場所にあり、木綿街道として発展してきました。ヤマサン正宗は地元の純米酒としても有名で、周辺には田んぼが広がっているために上質な酒米が栽培されます。
創業は明治10年で140年の歴史があり、米と水だけを主原料にして手作りで本格的な酒を作っていることが特徴です。
創業は明治10年で140年の歴史がある
出雲国風土記の佐香神社のお膝元で作られている
木綿街道として発展してきた地域に密着している純米酒
- 酒造
- 酒持田本店
- 酒蔵住所
- 島根県出雲市平田町片原町785
- 電話番号
- 0853-62-2023
- 価格帯
- 1200円~4860円
- ホームページ
- http://www.sakemochida.jp/
- 通販
丈径
6代目丈径の初めて仕込んだ酒の丈径
1995年に六代目丈径が蔵に初めて入った際に杜氏の許可を得て単身で小タンク1本分の純米吟醸酒を仕込んだのが丈径の最初の一歩だとされています。直汲みはいわゆるあらばしりです。
全体の仕込み量の1割分を発酵段階で発生する炭酸ガスとともに閉じ込めてしまったものです。ラインナップは直汲みと本生原酒の二種類であり、麹、そして掛米ともに島根県産の山田錦を使っています。
精米歩合は55%とふくよかな旨味が持ち味の山田錦に雑多な甘味そして辛味が混じりあっている印象です。近年では低アルコールで飲み疲れのしない丈径blueも登場し話題になっています。
6代目丈径の名から冠を得た酒の真価
直汲みと原酒本生の二種類のラインナップ
山田錦55%精米ふくよかな味に複雑な味わい
- 酒造
- 王祿酒造
- 酒蔵住所
- 島根県松江市東出雲町揖屋484
- 電話番号
- 0852-52-2010
- 価格帯
- 720ml 2322円 1800ml 4288円
- ホームページ
- http://www.ouroku.com/
王祿
王祿の最高級純米大吟醸、一期一会の味わいを楽しむ一興
山田錦を35%精米した純米大吟醸は全国的に最高級日本酒のスタンダードになっているといえるでしょう。生のまま2年~5年の熟成期間を経て、出荷されます。
後袋吊り斗瓶取りと舟掛けの2種類があり、原酒、本生、オリのそれぞれ3種類がラインナップされています。約2年に1度の発売になっていますので買い逃がしに注意すべき1本と言えるでしょう。
さらに酒造の信念ともいえる酒は生きているを体現した1本ですので、開封後も油断は禁物です。濾過、火入れを極力せずに生で瓶に詰め低温貯蔵されてきた酒ですから刻一刻と味が変化します。まさに一期一会な味を楽しむ大吟醸といえます。
最高級日本酒のスタンダード山田錦35%純米大吟醸
約2年に1度しか発売されないプレミアム感
袋吊り斗瓶取りと舟掛けに原酒、本生、オリの展開
- 酒造
- 王祿酒造
- 酒蔵住所
- 島根県松江市東出雲町揖屋484
- 電話番号
- 0852-52-2010
- 価格帯
- 袋吊り斗瓶取り 原酒本生 720ml 5,454円 / 1,800ml 10,876円
- ホームページ
- http://www.ouroku.com/
出雲富士
縁結びで有名な出雲大社のお膝元の地酒
蔵元は縁結びで有名な出雲大社のお膝元にあり、日本海と中国山地に挟まれて四季折々の食材の宝庫にあります。酒造りは細部に神様が宿ることをモットーにするため、和釜蒸しで手づくり麹を使って木槽で搾る方法を採用しています。
使用する酒米は島根県産佐香錦をはじめ農薬や化学肥料を減らして作られていることが特徴です。酒の名前は出雲の地で富士山のように日本一になることを願い、初代蔵元により命名されています。
酒の仕込み水は中国山脈から流れる斐伊川の水を使うため本格的な味わいになり、出雲は日本酒発祥の地として知られているため注目度が高いです。
初代蔵元が出雲で富士山のように日本一になるように命名
使用する酒米は島根県産佐香錦を使うなどこだわっている
酒造りは細部に神様が宿ることをモットーにしている
- 酒造
- 富士酒造
- 酒蔵住所
- 島根県出雲市今市町1403
- 電話番号
- 0853-21-1510
- 価格帯
- 1800円~3373円
- ホームページ
- http://www.izumofuji.com/
意宇
津野命が日本国創り上げた瞬間に叫んだ言葉に由来する純米酒
酒の名前は、出雲神話において国主である八束水臣津野命が日本国を観念的に創り上げた瞬間に持っていた杖を突き立てて「おう!」と叫んだことに由来しています。
酒造りは名前にも現れているように神々が集う土地に根ざしたものにすることを願い、1~3年の熟成を経て出荷されていることが特徴です。
酒米は東出雲町産の山田錦を使い、精米歩合50%で作られた純米大吟醸酒として地元に根付いています。蔵元がある松江市東出雲町は日本海と中国山脈に挟まれた平野にあるため、清らかな水や酒米が採れるため本格的な味わいの酒になることが魅力です。
津野命が日本国創り上げた瞬間に叫んだ言葉に由来する
麹や掛け米に東出雲町産の山田錦を使用
神々が集う土地に根ざした酒造りを行っている
- 酒造
- 王祿酒造
- 酒蔵住所
- 島根県松江市東出雲町揖屋484
- 電話番号
- 0852-52-2010
- 価格帯
- 3264円~6588円
- ホームページ
- http://www.ouroku.com/
智則
蔵元後継者の思いがつまった吟醸酒
文政9年の1826年に創業して190年の歴史があり、蔵元後継者の吉田智則氏の思いを込めて作られました。酒米は島根県産の佐香錦を使用するなどこだわり、直汲み中取り無濾過生原酒として仕上げています。
フルーティーな香りを含ませた艶のある吟醸香が特徴で、米の旨味を味わえるため肴がなくてもおいしくなるため人気です。仕込み水は島根の銘水百選に指定された軟水を使用し、地元の契約農家で栽培した良質な米を使いキレのある酒に仕上がっています。
島根は米どころのため多くの酒蔵がある地域ですが、海外でも評価が高くて輸出していることが特徴です。
蔵元後継者の名前をそのまま付けた吟醸酒
酒米は島根県産の佐香錦を使うなどこだわっている
仕込み水は島根の銘水百選に指定されている
- 酒造
- 吉田酒造
- 酒蔵住所
- 島根県安来市広瀬町広瀬1216
- 電話番号
- 0854-32-2258
- 価格帯
- 2300円~
- ホームページ
- http://www.e-gassan.co.jp/
溪
一口飲むごとに流れを感じる純米吟醸
55%精米の純米吟醸。種類はバラエティ豊かに直汲み・生原酒・加水本生・加水生詰め・にごりと5種類も揃っています。麹米、掛け米どちらも兵庫県産山田錦を使用しています。
味は重みがあり、口に含むとほんのりとした甘さと丸みのある酸味を感じます。しかし喉を通ると後にはスッキリとした辛さが残る、名前の如く流れるような清涼感のある旨みを味わえるお酒です。
それぞれにほんの少しずつ違った味を感じられるのも特徴です。直汲みは透き通った味わい、生原酒はフレッシュな強い旨み。加水は苦みと酸味に甘みの豊かさ、にごりは爽やかな甘みとキレ。
こうして比べてみるのもお勧めな飲み方です。
フルーティな香りと柔らかな酸味
甘みや辛みだけではなく、独特の苦みがある
甘すぎず爽快なキレを感じられる
- 酒造
- 王祿酒造
- 酒蔵住所
- 島根県松江市東出雲町揖屋484番地
- 電話番号
- 0852-52-2010
- 価格帯
- 2000~5000円
- ホームページ
- http://www.ouroku.com/
まとめ
島根県の地酒は出雲地方に中国から伝来した酒造の技術が生かされ、酒米の栽培方法なども伝えられてきました。酒の歴史は古くて日本書紀にも書かれるなど人気が高く、出雲地方では佐香神社など酒造りの神を祀る神社もあるほど注目度が高い地域です。
酒米は五百万石や改良八反流、改良雄町など種類が多く、蔵元によって精米度を変えるなど工夫しています。古代の酒はスサノオノミコトがヤシオリの酒を造ったことが書かれ、数千年の歴史を経ても受け継がれています。
酒造りは奥出雲などで栽培される良質の酒造好適米を使用し、出雲杜氏が技術を生かして仕上げています。酒造りは先代から脈々と受け継がれる技や魂を受け継ぎ、県内には多くの蔵元があり地元に密着する銘柄を出して注目度が高いです。島根県の地酒はふくよかな味わいになるように精米され、入手困難な銘柄もあります。酒はミネラルが少ない軟水が使われ、柔らかな酒質になるため飲みやすく米の旨味を味わえることが特徴です。