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日本酒の甘口辛口を知らない人やプレゼントで困っている方に読んでもらいたい
人それぞれ味の感じ方に違いがあるので、甘口・辛口を見極めるには実際に飲むのが一番よいです。しかし、自分はそんなに詳しくなくプレゼントの為だったり、お酒が苦手だったり、試飲できなかったりします。
そんなとき、甘口・辛口を見極める便利な計算式があります。「甘辛度」を求める計算式で、次のように計算をします。
甘辛度=193593/(1443+日本酒度)-1.16×総酸-132.57
これは、佐藤信ら(醸協,第69巻,774-777(1974年))による計算式です。
甘辛度の数値が大きいほど甘口、小さいほど辛口です。
ちなみ、日本酒度や酸度は日本酒に記載されています。原材料名などの近くに書かれていることが多いです。
こんなこと言われても難しいと思いますので分かりやすくお酒に詳しくない方でも辛口・甘口好きの基準や判断を説明します。そして辛口や甘口おすすめの日本酒を紹介いたします。
日本酒の甘口辛口とは?
日本酒には甘口と辛口があるのを知っていますか?甘い、辛いというと、あきらかに甘さや辛さがあると思ってしまいますが、実はそういうことではないのですよね。
甘口、辛口という売り手側の表示も言葉のイメージだけが先行しているようです。しかし、本来は甘口、辛口という表現は日本酒度と酸度の数値によって分けられているのですが、意外とこのような事を知る人は少ないのですよね。
その中でももっとも参考になるのが日本酒度です。日本酒度とは、お酒の中にどれくらいの糖分が入っているかの指標です。糖分が多ければマイナスになり、芳醇な甘口の味わいになります。その反対に糖分が少なければプラスになり、すっきりとした辛口の日本酒となります。また、酸度は、日本酒に含まれるコハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸などの酸の量をあらわす指標です。酸には日本酒のキレを与える効果があり、日本酒度が同じ場合には酸度が高い方が辛口に、低い方が甘口に感じられます。また、アミノ酸度も関係があります。アミノ酸度は日本酒の中に含まれるアミノ酸の量をあらわした指標なのです、日本酒度が同じ場合、アミノ酸度が高い方が甘口に、低い方が辛口になるので、同じ度数なら覚えておくといいですね。
作り方にも甘口辛口の秘密がある
日本酒の甘口と辛口を知るためには、まず日本酒の作り方を知る必要があります。
まず、米がコウジ菌によって糖に分解されます。次に糖が酵母によってアルコールに分解されます。もう少し細かな菌たちの働きがあるのですが、大まかに説明するとこのようになります。
このように完成した日本酒は、水、アルコール、糖、酸などから構成されています。
日本酒の甘口・辛口に影響を与えるものは主に糖です。
日本酒の甘口・辛口を見極めるには?
飲み比べセットを父へプレゼントしようと思っています。
でもお酒全然分からなくて・・・
辛口が好きらしいのですが、私はお酒を全然飲まないのでわかりません。
楽天などのネット通販で購入しようと思っていますが辛口甘口をどのようにすれば分かりますか?

ですが、日本酒の甘口と辛口は意外と簡単に判断ができるのですよ。日本酒の甘辛度は分解されなかった糖とアルコール量によって決まります。人の舌はアルコールを「辛い」と認識します。ただ、人の舌は辛味を感じる神経はないのですよ。人は舌に感じた痛みのような刺激を辛味として認識しているのです。アルコールは刺激性のある物質なので、アルコールが多いと下への刺激が強くなり、辛いと感じてくるようになります。ですが、飲んで分かるのはある程度お酒を知っているので、初心者にはわかりません。
日本酒度で甘口辛口が分かる
お酒を飲んで「これが好きな味」と分かれば早いですが、みんながみんな好きではないですよね。そこで、簡単な見極め方はアルコールと糖の量をあらわす「日本酒度」という指標が使われます。日本酒のパッケージに記載されており、+の値が大きいほどアルコールの比率が高くなっています。これらの数値で判断するようにしてくださいね。
目安としては下記になります
日本酒の味わいの指標となるものが「日本酒度」で、これは日本酒の中にどれだけ糖が残っているのかを数値化したものです。日本酒度計という道具を日本酒の中に浮かべて計測します。
糖は水よりも重く、アルコールは水よりも軽いです。この比重の違いにより、糖が多くてアルコールが少ないと日本酒度計はマイナスの値を示し、糖が少なくアルコールが多いと日本酒度系はプラスの値を示します。
つまり、日本酒度がマイナスなら糖が多いということで甘い傾向があり、日本酒度がプラスなら糖が少ないということで辛口になります。
しかし、これだけではなく酸度も甘口・辛口に影響を与えます。
砂糖水は甘いですが、同じ濃度の砂糖水にレモン汁(酸)を加えると甘味を感じにくくなります。これと同じように、酸味があると日本酒は辛口に近くなります。言い換えると、酸度が低いほど甘口ということになります。
おすすめの辛口の日本酒
久保田 純米大吟醸 萬寿
また、このお酒は人にプレゼントすると喜ばれる銘柄であり、濃厚で豊かな香りと深い味わいが特徴になっています。値段も手ごろなのでプレゼントとしても自分用に買ってもおすすめです。人気が高い日本酒で飲みやすいのでどんな人にもおすめのお酒になっています。
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八海山 純米吟醸 雪室貯蔵三年
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写楽 純米吟醸
このお酒もとても人気があり、有名なお酒です。2013年から3年連続で全国新酒鑑評会の都道府県別金賞を受賞しています。ですので、名前は知られているお酒ですよね。福島県のお酒を代表する銘柄のひとつで写楽の純米吟醸は風味が良くフレッシュな鮮度とややフルーティーな味わいが特徴です。ほんのりとした酸味が特徴なので、フルーティー系のお酒が好きな人におすすめです。中でも食中酒として人気があり、冷やして飲むのがおすすめです。男性だけでなく、女性ファンも多いお酒なので、飲みやすい日本酒が好きという人におすすめです。
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會津宮泉銘醸はこの会津の地で、設立は昭和30年と老舗酒蔵に比べると浅いですが、会津の地で、しっかしとした伝統の酒造りを続けてきました。 dencross 代表銘柄の「會津宮泉」は会津・福島県産の米と、会津の水で仕込んだお酒で、すばらしいお酒がラインナップされています。 ...
苗場山 淡麗辛口 冷酒
苗場酒造は明治4年に創業をしました。日本酒作りには水がかかせませんが、その水には苗場山の伏流水を使用しています。この水を採水できる苗場山は日本百名山に選ばれています。苗場酒造のある新潟県津南町は、冬になると蔵全体がすっぽりと雪で覆われてしまうほどの豪雪地です。そんな土地だからこそ、澄んだ伏流水を得ることができます。
アルコール度数は15%、日本酒度は+5です。きりっと澄んだ味わいが特徴で、爽やかな飲みごたえです。夏には冷えたこの日本酒をくいっと飲みたくなることでしょう。
また、瓶は澄んだ水色でパッケージからもきりっと感じられます。
一乃谷 本醸造 勝鬼
一乃谷 本醸造 勝鬼を作る宇野酒造場は、1620年に創業をし、以後20代にわたって杜氏たちが満足できる製品作りを行っています。
品質を第一に考え、よい米、よい水を使用しています。それらを使用して、杜氏たちが日夜をかけて丁寧に仕込んだ日本酒です。
アルコール度数は15~16%、日本酒度は+4.0です。
協会7号酵母特徴という酵母を使用していて、発酵力が強く、香りは落ち着いた印象があり、酸は強めな仕上がりです。この酵母は本醸造や普通酒として人気があります。一乃谷 本醸造 勝鬼は熱燗向けです。日本酒のおいしさが引き出されています。
能登誉 手造り辛口 本醸造
清水酒造店は江戸時代の末期、文久二年(1862年)に奥能登の輪島に創業をしました。現在の社長で5代目です。長きにわたる歴史のある酒造蔵です。能登誉という銘柄は、能登を代表するような誉れ高い日本酒となるようにという願いが込められて命名されました。
アルコール度は15%、日本酒度は+4度です。原料米には五百万石を使用しています。
すっきりした味わいですがピリッとした辛さと旨さを感じられる日本酒です。舌の上に旨みが広がることを感じられるはずです。能登誉の名に恥じない味わいとなっています。すっきりとした辛口が好きな方におすすめです。
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おすすめの甘口の日本酒
屋守 純米
東京都の会社が手がけている珍しい日本酒ですが、甘口のお酒として有名なおかけですね。東京で生み出されたお酒でとても人気があります。このお酒の特徴は非常にフルーティーな味わいが特徴で、甘口の日本酒がお酒が好きな人には特におすすめですが、日本酒が苦手な人、普段からあまりお酒を飲まない人におすすめです。とにかく甘口の日本酒を紹介してほしいと言われたらこの日本酒をおすすめします。それくらい、飲みやすく甘さがある日本酒となっています。もちろんプレゼント用のお酒としてもおすすめなので、贈り物としてもOKですよ。
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「屋守」というお酒をご存知ですか? dencross 「屋守」と書いて「やもり」とは読みません。「おくのかみ」と読みます。日本語はなかなか難しいですね。「おくのかみ」の名は、酒蔵を守り続けていく気持ちと、酒販店や料飲店の繁栄を守様な作品を醸し続けるという思いから付けおり、日本...
奥能登の白菊 純米吟醸
白藤酒造は1722年廻船問屋として創業をし、質屋を経験したのちに酒造を開始しました。江戸末期から酒造を続けている歴史のある酒造蔵です。平成19年の震災から心機一転をし、蔵を建て直して、新たな一歩を踏み出しました。もっとおいしいお酒を作るために、という杜氏の想いが込められて作られています。
アルコール度数は16~17%、日本酒度は-4度です。原料には精米度55%の山田錦・五百万石を使用しています。
低温でじっくり時間をかけて作られた日本酒で、優しい甘さがありながらも重くなく、優しく穏やかな口当たりを感じられます。