日本酒品評会とは?5大コンテストの2020年金賞・入賞酒12選

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日本酒品評会とは

日本酒は全国各地で造られています。あまりにたくさんの日本酒があるので、どの日本酒を選んだら良いのか迷ってしまうこともありますよね。
そこで参考にしたいのが日本酒の品評会・コンペティションです。品評会とは日本酒のランキングを決めるコンテストのようなもので、毎年お酒のプロたちが各酒造で造られた日本酒に対して評価を行います。

お酒ライターAnchan
お酒ライターAnchan
品評会で賞を獲得したお酒は、プロから美味しいとのお墨付きをもらったことになるので、毎年大きな人気を集めることになります。
今回は日本酒の品評会やコンペティションについて、その種類や特徴をまとめてみました。
※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール

日本酒の品評会・コンペティションとは?

日本酒の品評会やコンペティションは、全国や世界各地で開催されています。基本的には日本酒の味について評価を行うコンテストのようなもので、お酒のプロたちが集まりその年に出来上がったお酒に対して評価を行います。
評価といってもその方法や基準はさまざまです。単純に味の良さを競う品評会もあれば、調理とのペアリングやお燗にした時に美味しいお酒など、テーマごとに合ったお酒を決める品評会もあります。また同じコンテストの中でも、「大吟醸部門」「純米酒部門」など、部門分けされていることもあります。
品評会によって判断基準や開催時期は異なります。以下にて有名な日本酒の品評会の種類を紹介していきます。
 

有名な品評会の歴史と受賞歴のある酒

全国新酒鑑評会

全国新酒鑑評会 – 独立行政法人 酒類総合研究所
全国新酒鑑評会は、数ある品評会の中でも最も長い歴史を持つ一番有名なものです。初めて開催されたのは1911年のことで、そこからなんと100年以上もの歴史を持ちます。
開催しているのは独立行政法人である「酒類総合研究所」で、その年に造られた新酒の中から、上質な香り・味のものを評価するという品評会です。毎年多くの蔵元が参加していて、800点を超えるほど多くの日本酒がノミネートされています。
審査は二段階で行われます。まずは例年4月ごろに予審が行われ、ノミネートされたお酒の中から優秀だと判断されたお酒が「入賞」となります。さらに5月ごろになると決審が行われ、出品酒のうちの1/3程度が「金賞」を受賞します。

「全国新酒鑑評会」の受賞酒は?

榮四郎/榮川酒造

福島県にある酒造が醸すお酒の銘柄です。福島県は全国新酒鑑評会で7年連続で最も多くの金賞を獲得した地域で、上質な日本酒が多いことで知られています。
このお酒はマスクメロンを思わせる吟醸香が非常に特徴的で、淡麗で柔らかな口当たりの中にほのかな甘味が広がります。
 

福寿/神戸酒心館

兵庫県は灘のお酒を中心に、日本酒で非常に有名な土地です。歴史ある酒造が多く、神戸酒心館も1751年創業という非常に伝統ある酒造となっています。
六甲山の美味しい水で造られたこのお酒は、全戸新酒鑑評会で5年連続(通算17回)もの金賞受賞歴があります。
 

SAKE COMPETITION

https://sakecompetition.com/
市販酒のみを対象としたコンテストで、国内のコンテストの中でも最も多くの出品数を誇ります。エントリーされるお酒はなんと1900点を超えるほど多いです。開催は毎年5~6月で、エントリーされたお酒の中からプロが判断し順位付けを行います。
部門が複数に分かれていて、「純米酒部門」「純米大吟醸部門」などのほか「スパークリング部門」といった特定の種類に照準を当てたものもあります。
審査はブラインド方式で、並び順も完全にランダムで行われます。そのためネームバリューや酒造の規模に関係なく、純粋に日本酒の味そのものが評価される形となります。香味の調和や特徴が評価され、優勝酒が決まります。

「SAKE COMPETITION」の受賞酒は?

飛露喜 純米吟醸/廣木酒造

SAKE COMPETITION 2019の純米吟醸部門にて、GOLD1位を獲得したお酒です。福島の会津で造られるお酒で、フルーティーな中にもしっかりとした旨味があり、甘味・旨味・香りのバランスが取れた飲みやすい1本です。
 

十四代 龍泉/高木酒造

数ある日本酒の中でも、ランクの高い高級酒のみがノミネートされる「SUPER PREMIUM部門」にてGOLD1位を獲得した銘柄です。
十四代はプレミア日本酒として知られていて、その中でももっとも高級ランクに位置するのが龍泉です。濃厚で旨口のお酒で、酒米の王様山田錦をしっかりと磨くことで旨味が生まれています。
入手困難なお酒の代表格であり、定価の何倍もの値段で取引されています。
 

ワイングラスでおいしい日本酒アワード

http://www.finesakeawards.jp/
コンテストの名のとおり、「ワイングラスで飲んだ時に美味しいお酒」をコンセプトとしています。日本酒の香りと外観の魅力が評価されるコンテストでもあり、2011年から毎年開催されています。
全国から1000点ほどの日本酒がノミネートされ、最高金賞および金賞が決定します。メイン部門のほか、「スパークリングSAKE部門」や「プレミアム大吟醸部門」などがあります。

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」の受賞酒は?

純米大吟醸 北秋田/株式会社北鹿

ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021のメイン部門にて、最高金賞を獲得した銘柄です。秋田県が誇る本格派の純米大吟醸のお酒で、華やかでフルーティーかつ上品な旨味が特徴です。
やや冷やしてワイングラスに入れて飲むのがおすすめです。
 

金陵 瀬戸内オリーブ純米吟醸/西野金陵株式会社

香川県産のさぬきよいまいを使用して造られた、香川の地酒です。酵母には瀬戸内で生まれた「さぬきオリーブ酵母」を使用していて、オリーブ由来の青々としたさわやかさが魅力です。
ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021の「プレミアム純米部門」にて、最高金賞を受賞しています。
 

IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)SAKE部門


https://www.internationalwinechallenge.com/
インターナショナル・ワイン・チャレンジは、イギリスのロンドンで開催される大会です。元々はワインのコンペですが、2007年より日本酒部門(SAKE Category)が新たに設けられています。
海外のコンテストというだけあり、選ばれるお酒は外国人の舌にも合うような「飲みやすい」お酒が多いです。評価はブラインドテイスティングで行われるため、お酒の味そのものに評価がつきます。特に優れたものには「トロフィー」の栄誉が与えられ、最も優れた銘柄には「チャンピオン・サケ」の称号が与えられます。
日本酒が海外に進出する足掛かりともなっているコンテストです。

「IWC SAKE部門」の受賞酒は?

紀土 純米大吟醸 精米歩合四十/平和酒造

和歌山県の蔵元である平和酒造が造る日本酒です。山田錦を原料米とし、精米歩合40%までよく磨いて造られた味わいは、上品な甘味とふわりと広がる吟醸香が特徴です。口当たりが非常に滑らかで、優しい余韻が長く続きます。透明感が高くで飲みやすい、初心者にもおすすめの1本です。
 

満寿泉 オーク樽熟成 貴醸酒/桝田酒造店

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IWCのSAKE部門の中でも古酒をテーマとした部門にてトロフィーを獲得したのがこちらのお酒です。長期保存ができる貴醸酒の製法を用いて造られていて、重厚な琥珀色をしているのが特徴です。オーク樽を使って熟成していることで、ハチミツのような濃厚で甘い香りと味わいを楽しめます。よく冷やしてオンザロックにして飲むのがおすすめです。
 

KURA MASTER

https://kuramaster.com/
KURA MASTERはフランスで行われる日本酒のコンテストです。2017年からスタートした、歴史の新しい賞です。フランス人によるフランス人のための、フランスの地で開催される日本酒コンテストであり、日本で行われるコンテストとはまた違ったものが表彰されることがあります。
フランスのソムリエやレストランの関係者など、ワインに詳しいプロたちが日本酒の評価を行います。そのためKURA MASTERで表彰されるお酒は、海外受けのするものであることが多いです。

「KURA MASTER」の受賞酒は?

作 智 純米大吟醸滴取り/清水清三郎商店株式会社

三重県の酒造にて造られる高級酒で、2016年に行われたG7伊勢志摩サミットの乾杯酒としても提供されたことがあります。山田錦を低温でゆっくりと醸し、さらにもろみを入れて吊るした酒袋から滴り落ちる雫だけを集めて瓶詰めしたという、手の込んだ造りをしています。
透明感があり、口に含むとふくよかな味わいが広がります。1本2万円を超えるような高級品で、特別なシーンのギフトとしても選ばれています。
 

MIZUBASHO PURE/永井酒造株式会社

2020年に行われたKURA MASTERのスパークリング部門にてプラチナ賞を受賞したお酒です。瓶内二次発酵による微炭酸が特徴的なお酒で、シャンパンのような感覚で楽しむことができます。
きめ細やかな泡と上品な香りが特徴です。アルコール度数も13%程度とやや控えめなので、濃いめの日本酒が苦手という方にもおすすめできる銘柄です。
 

全国燗酒コンテスト

http://www.kansake.jp/
温めて美味しいという「燗酒」に特化したコンテストで、スローフードジャパン・酒文化研究所によって開催されています。2009年から行われていて、ここ数年では700点を超えるような銘柄がエントリーされています。
燗酒の中でも「ぬる燗部門」「熱燗部門」と分かれています。ぬる燗は45度、熱燗は55度の温度で評価されたものになります。

 

「全国燗酒コンテスト」の受賞酒は?

吟醸純米 梅一輪/梅一輪酒造

千葉県の酒造である梅一輪酒造が醸すお酒で、九十九里の地酒として愛されている銘柄です。2020年度の全国燗酒コンテストのプレミアム燗酒部門にて、最高金賞を受賞しています。
爽快な酸味と切れの良い後味で、程よい辛口の美味しいお酒です。料理との相性もよく、食中酒として楽しむことができます。
 

越後桜 大吟醸/越後桜酒造

全国燗酒コンテストのお値打ちぬる燗部門にて最高金賞を獲得しています。
新潟県のお酒で、新潟らしい淡麗辛口の味わいが特徴です。低温発酵による細やかな旨味が、ぬる燗にすることでふわりとした香りが楽しめるようになります。
燗酒にすることで角が取れて飲みやすくなるので、普段は日本酒をあまり飲まないという方にもおすすめできます。
 

コンテストで入賞したお酒はプレゼントにも人気

日本酒
日本酒にはさまざまな品評会・コンテストがあることを紹介してきましたが、どのコンテストもプロによって評価が行われていて、その味や実力は確かなものとなっています。

お酒ライターAnchan
お酒ライターAnchan
何人ものプロが美味しいと判断したお酒は、飲みやすく万人受けするものであることが多いです。そのためコアな日本酒ファンはもちろん、普段はあまり日本酒を飲まない方や初心者の方、女性の方にもおすすめできる銘柄がたくさんあります。
さらに、いわゆるコンテスト入賞酒は、ギフト需要も高いです。飲みやすさはもちろん、入賞したことで名前が有名となったものが多く、有名なお酒として喜ばれることが多いためです。
誕生日や還暦のお祝いお中元お歳暮などでお酒を送りたいと思ったら、コンテストで入賞したお酒から銘柄を探してみてもいいでしょう。入賞酒の中でも特に評価の高い、最高金賞・金賞受賞酒を選ぶと、失敗する可能性が低いためおすすめです。
 

まとめ

日本酒の品評会について、内容や特徴、受賞酒を紹介しましたがいかがでしたか。
プロが良いお酒だと認めたものが、やはり美味しいお酒であることが多いです。お墨付きをもらった銘柄は万人受けする味のものが多く、自宅用はもちろんお土産やギフトとしても人気が高いものばかりです。
ただし品評会での受賞歴のあるお酒は人気が高いぶん、早めに手に入れないとすぐに完売してしまう銘柄もあります。気になるお酒がある方は、ぜひ早めにチャレンジしてみてくださいね。

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