福島県の酒器6選。大堀相馬焼などお酒にあうグラス・骨董品の紹介

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酒盃

豊かな水資源と肥沃な土地や気候によって酒造りが盛んな福島県。数多くの酒蔵があり、個性的な酒造りが行われている地域でもあります。辛口や甘口はもちろん、お燗向きや日本酒に慣れていない方、苦手な方でも楽しめる日本酒もあります。
このように多彩な日本酒があるということは、それを注ぐ酒器も多彩です。

おつまみライターランニングフリージー
ランニングフリージー
今回は福島の酒器というテーマで、福島で生み出されている数々の酒器をご紹介していきます。これを読めばきっと福島の酒器がどのようなものか分かるでしょう。

※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール

大堀相馬焼のぐい呑み


震災からよみがえった焼き物のぐい呑み
大堀相馬焼は江戸時代以前から続く、350年もの歴史を持つ焼き物です。独特の雰囲気、味わいから今昔を問わず多くの人々を魅了し続けてきました。
福島県浪江町の土を使って地元の素材にこだわっているのも特徴です。そんな大堀相馬焼も2011年の東日本大震災による福島原発事故によって進入禁止区域に指定され、原料となる土や釉薬の原料が採取不能になりました。
しかし、そんな中それらに代わる土を見つけ釉薬を再現することに成功して見事よみがえった焼き物です。
この酒器は左馬の絵柄が描かれた縁起物のぐい呑みです。

伝統的な大堀相馬焼のデザインで、右に出るものがないという意味を持っています。そんな力強いデザインを胸に、復興しつつある焼き物が大堀相馬焼です。

 

福島の檜コップ


広大な森林から切り出された檜の酒器
福島は県の面積の7割を森林が占める、森林王国です。この比率と広さは全国でも上位のもので、この豊かな森林資源を生かして林業も盛んです。
特に檜の生産も盛んで、生育に適した地域でもあります。実際に国内最大のサワラ(檜の一種)として知られる沢尻の大ヒノキがあるのも福島です。
沢尻の大ヒノキ
※沢尻の大ヒノキ
このように森林資源の生育に適した福島では、木工産業も盛んで、様々な木製の製品が生み出されています。
この酒器もその檜で生み出された酒器の一つです。切り出しはもちろん、酒器の加工も福島県内という地元だけで作られているのも特徴です。檜はお酒をまろやかにし、おいしく味わえるのも魅力でどんなお酒にも合うようなサイズで加工してあります。お気に入りのお酒を注いで福島の自然や工芸技術を味わってみてください。

 

近藤 賢氏 innocent blueの酒盃

大堀相馬焼の新しい形
大堀相馬焼の流れを持つ美しい瑠璃色の焼き物です。大堀相馬焼の窯元に生まれた近藤 賢氏が生み出した大堀相馬焼の新しい形でもあります。トヨタの高級車ブランドであるレクサスが主催する日本のモノづくりを支える工芸作家を応援する「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT 2017」に選出され話題になりました。

【支援事業者紹介】陶吉郎窯
300有余年の歴史と伝統を持つ大堀相馬焼の窯元陶吉郎窯の近藤学さんと息子さんの近藤賢さんを紹介します。「陶吉郎窯父子展(平成29年4月29日~5月7日の9日間)」を大成功に終わらせ、現在も精力的に制作活動に奮闘中…

公益社団法人福島相双復興推進機構(福島相双復興官民合同チーム)さんの投稿 2017年7月13日木曜日

水や大気の流れを意識した流線型、瑠璃色の深い青色はこれまでの大堀相馬焼とは一線を画す新しい流れとして注目されています。
そして、美術大学で近代的な芸術や工芸品に触れたことや近藤氏自身の、窯元の家という背景が融合して新しい陶器を日々生み出しています。
 

ノダテマグの携帯カップ

アウトドアでもお酒を楽しめる便利なカップ
ノダテマグは会津若松にある木工製品を製造する企業、株式会社 関美工堂が立ち上げたブランドです。
会津漆器の新しい漆器の形を目指して立ち上げたコンセプトに生まれたブランドで、漆器でありながら海外雑貨のような風合いのある製品群が特徴です。
この酒器は、そのコンセプトをもとに開発された携帯用のコップです。天然木に会津塗を施し、大型のシカとして知られるエルクの革をひもにして携帯しやすい形に仕上げられています。
実際に酒造メーカーとのコラボ商品として販売された経緯もあり、お酒との相性もいいのではないでしょうか。お酒の小瓶と一緒にアウトドアのお供にもおすすめの酒器です。
 

二本松フリー箪笥

酒器の携帯に最適な道具
福島県の中央北部にある二本松は、豊かな福島の森林資源を生かして家具づくりが盛んです。特に箪笥の生産では全国的に高い知名度を持ち、ブランドが確立されてもいます。奥州二本松藩の城造りに携わった建築大工職人が、あわせて城内の調度品を造ったのが始まりとされ、300年以上も製造が続けられています。しかし、徐々に箪笥自体の需要も下がり、二本松箪笥も様々な試みをするようになりました。
その試みの一つとしてフリー箪笥が挙げられます。自由なレイアウトの受注生産で、ぐい呑みなどの酒器やお酒のボトルを収納するのに最適なサイズも製造できます。日本酒の持ち運び以外にも様々なお酒や酒器の収納ができるので、自分好みにデザインしてもらうのもおすすめです。

 

会津慶山焼の片口

九州の技術が息づく焼き物
福島県東部にある会津若松で生まれた焼き物が会津慶山焼です。
会津若松にあった黒川城を築城する際に佐賀の唐津から瓦職人を呼び寄せて瓦を焼いたことが始まりとされています。それ以降も瓦やレンガ、土管といった資材を主に焼く一方、強度が必要な鉢、どんぶりなどを生産しました。昭和初期に途絶えたものの、復興し現在も焼かれています。
この酒器は昔ながらの手ひねり、灰釉などの技法を忠実に生かしつつ、使いやすい長い注ぎ口になっているのが特徴です。
 

まとめ

福島県は、豊かな自然を背景に様々な酒器が生み出されています。主に陶磁器や木器といった酒器が中心です。しかし、それらの技法を融合させたり、あるいは進化させたりといったことで新しい酒器が生み出されています。
伝統と新しい試みが同居した福島の酒器は、きっとどんなお酒にもマッチし、楽しいひと時を提供してくれます。
今回紹介した中で気に入った酒器があればお買い求めてみるのも良いのではないでしょうか。きっと自分に合った一つになるでしょう。

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