長崎県の酒器8選。波佐見焼などお酒にあうグラス・骨董品の紹介

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酒器

南蛮貿易の歴史を持ち、異国情緒あふれるエリア、それが長崎です。海に囲まれた地形や壱岐と対馬、五島などに代表される多くの離島は海とも縁の深い場所で海産物も多く漁獲されます。
暖流の影響を受け1年中暖かい気候をもち農作物もさかんに作られる長崎は中国やオランダの影響を受けた郷土料理も有名です。

おつまみライターランニングフリージー
ランニングフリージー
そんなグルメに合わせたいのがお酒、今回このお酒を楽しむ長崎県の酒器をテーマに魅力的な酒器を紹介していきます。

※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール

波佐見焼の杯

味わい深い草花が彩る杯
波佐見焼は長崎のほぼ中央にある波佐見町で焼かれている焼きもので長崎を代表する陶磁器です。
朝鮮出兵の際に藩主だった大村氏が朝鮮から連れて帰った陶工らによってはじめられました。江戸時代から連房式登窯という焼成室(房)を斜面に複数連ねた窯を使用して大量生産を行ってきた歴史を持ち、20世紀末の時点で全国の生活雑器のシェアの実に1/3を占めたことからもその生産能力の高さを知ることができます。
こういった特徴から、様々な趣向やニーズに合わせて非常に多様性のある技法を持ち、同じ波佐見焼であっても全く別の焼き物のようになっているケースも珍しくありません。このように多彩な顔を持つ波佐見焼ですがこの波佐見焼の杯です。シンプルな白い磁器に落ち着いた草花の絵付けがされた杯は、枝分かれした波佐見焼の技法の大元を連想させる酒器と言えます。
そんないくつもの顔を持つ波佐見焼の原点のような杯でまずはお酒を楽しんでみましょう。
 

波佐見焼のビアグラス

青空を想わせる美しいビアカップ
このビアグラスは夏の青空の雰囲気を持つ美しいカップで温かみのある優しい色合いに仕上げています。さらにシンプルなぬくもりを感じさせるのも特徴です。
このような雰囲気によって清潔さを感じさせ、さらに落ち着いたたたずまいは大人の雰囲気さえ漂わせています。気のおけない友人や夫婦で楽しんでみるのも良いかもしれません。

 

西海陶器の銅器彩ロックカップ

まるで金属のような磁器カップ
波佐見町で窯業を営む西海陶器が製造している磁器のカップです。その名の通り波佐見町で作られている磁器ということから波佐見焼に含まれるこのロックカップですが、これまで紹介した波佐見焼とは風合いが異なります。
まるで銅で作った酒器という印象を受ける金属感のある酒器は、製造過程で銅色の絵具をスポンジで叩きつけて着色するというユニークな製法で仕上げられているのが特徴です。酒器としても350ml入る大容量で、ビールはもちろん、焼酎の水割りやチューハイ、ウィスキーのハイボールを入れても合います。
これが焼き物、という驚きとインパクトを与えるこの酒器は、きっとお酒の席でも話題になるでしょう。
 

おさけとり


北欧デザイナーの手掛ける酒器
おさけとりというユニークな名前ですが、デザインを手がけたのは北欧スウェーデンの世界的な女性陶芸家のリサ・ラーソン氏です。同氏は全体的なデザインしつつ、日本のお酒習慣を参考にとっくりとお猪口としてこの酒器を仕上げました。どこかユーモラスな顔立ちの鳥のくちばしから日本酒が出てくるというデザインとなっています。
そして、もともと日本文化に関心を持っていたリサ氏は、信頼のおける長崎の波佐見焼に製造を任せ、白羽の矢が立った波佐見焼の工房で丁寧に再現し製造を行いました。
波佐見焼特有のつるっとして透き通るような質感は白磁の白さがそれを更に盛り上げています。上品な表情を持ちつつ愛嬌のあるデザインでおしゃれに「SAKE」を楽しむのもおすすめです。

 

三川内焼の菊飾丸杯


中世日本の白磁の最高峰と言われた焼き物の酒器
三川内焼は平戸焼という別名を持つ陶磁器です。長崎県北部の佐世保市で焼かれているこの焼き物は、デンマークの博物館長を務めたエミール・ハンノーバー氏によって「1750年から1830年の間の日本磁器の中では白色に光り輝く最高の製品」と高い評価を与えられた磁器でもあります。
佐世保沖にある針尾島の陶石と熊本の天草地方の天草陶石を用いることで美しい白さが特徴です。もともと朝鮮出兵の際に平戸を治めていた松浦氏によって陶工が連れ帰られ、同地で作陶が始まりました。その後、平戸藩によって保護され美しい陶磁器を次々に生み出してきたという歴史があります。
そんな美しい白磁を杯にしたのがこの酒器です。単に白磁の杯とせず、菊水のモチーフで美しい水面の絵付けと中央部には技巧を凝らした菊の花の白磁が添えられています。この酒器にお酒を注げば一気にその美しさが昇華することでしょう。特別な場で使いたい杯といえます。

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平戸松山窯の平戸青海波酒器


精細な染付が光る酒器セット
江戸時代は御用窯としてして同地の陶工のトップを走り続けた平戸松山窯、その技術と伝統を受け継ぎ現代に生み出したのがこの酒器です。
大名家に使われ、時に贈答としても用いられた同窯の技術を発揮し、波が広がる形を描いた日本の伝統的な模様「青海波」を非常に精彩に描いています。もともと縁起の良い模様として知られているこの伝統的な模様は、末永い平穏を願っての模様でもあります。

 

波佐見焼の金の雫

お酒が美味しくなる酒用フィルター

波佐見焼は様々なものがあります。この酒用フィルターの金の雫もその一つです。グラスにフィルターをセットして、注ぐだけでお酒をまろやかな口当たりにする効果が期待できます。簡単に洗えて何度も使えるユニークな酒器、お酒好きの方々にとって魅力的な焼き物と言えるのではないでしょうか。

 

五島の波と晩酌セット


五島列島の土で作った酒器
長崎は全国有数の離島を有するエリアです。そのため酒器も離島で作られたものも存在します。
兵庫県神戸市出身の陶芸家、赤石氏が五島市で開窯し、現在も精力的な作陶を行っています。その赤石氏は、備前焼や唐津焼の技法を習得しており、それを生かした作風が特徴です。この酒器もそれらの影響を受けて力強くも優雅な風合いを持っています。原料にもこだわり、五島の土から作成し、五島の草木を使った独特の釉薬を用いているのも注目すべきポイントと言えるでしょう。
フランス語でテロワールといわれる地元の材料を使った食品技術がありますが、この酒器はまさに陶芸のテロワールと言えるのかもしれません。

 

まとめ

長崎は、今回紹介したように波佐見焼がとにかく有名です。全国有数の生産量を誇る陶磁器の技術が長崎エリア全体に影響を与えており、酒器も姿や形は異なるものの波佐見焼を多く紹介しました。利用もぐい呑みのようなシンプルなものからユニークな目的な形状をした酒器に至るまで同じ波佐見焼というジャンルに収まり切れない魅力を持ってもいます。
そんな長崎には平戸焼といった焼き物もあります。平戸藩に保護され、非常に精巧な絵付けによって現代もインパクトある作陶を続けいるこの焼き物は、美しい酒器が多くあります。
このように長崎の酒器は海外の作家とコラボした酒器や伝統技術をかたくなに守った酒器など、まだまだ奥が深いのも事実です。もし興味があれば一度手にとってみてはいかがでしょうか。

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