栃木県の酒器10選。益子焼などお酒にあうグラス・骨董品の紹介

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徳利とおちょこ

関東の内陸にある栃木には酒造りに欠かせない名水が数多くあります。実は日本名水百選で一位を獲得した尚仁沢湧水群も栃木です。また、日光東照宮や那須高原など観光名所や自然も豊かで、四季を通じて冷涼で酒造りにも適してます。このような背景から栃木では地酒の醸造も盛んであり、近年はクラフトビールの醸造なども行われるようになりました。

おつまみライターランニングフリージー
ランニングフリージー
さらに益子焼などお酒を注ぐ酒器も多く作られています。今回は栃木の酒器をテーマに様々な酒器を紹介しまとめました。

※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール

しもつけ窯のぐい呑み

しもつけ窯
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ストライプと渦巻がユニークな酒器
栃木県南西部の足利市で創作を行っているのがしもつけ窯です。開釜は1985年と比較的歴史は浅いものの、軽くて使いやすい機能性のある焼き物で県内でも定評を得ています。
このぐい呑みは、しもつけ窯の製品でも特徴的なストライプと渦巻を組み合わせたユニークな模様が特徴です。それでいて持ちやすくお酒を注いでも安定する機能性の高いぐい呑みでもあります。栃木には伝統的な焼き物も多い中、早くから新しい動きも起こり、定番になっています。ユニークな模様を楽しみながら一杯いかがでしょうか。
 

日光檜のぐい呑み


日光東照宮の造営技術の流れを汲む酒器
日光といえば、日光東照宮です。
この日光東照宮を造営するために、かつて全国から宮大工や建設に携わる人々が移住してきました。そしてのその技術は地元の人々にももたらされ、日光の林業と共に発展してきた歴史があります。この林業の中心となっているのが日光檜。同地では杉やモミなども切り出されていますが、檜は特に有名です。
そんな檜と日光東照宮の技術が結びついたのがこのぐい呑みです。木目を生かした美しいデザインと飲みやすい機能性、外見の美しい形と、シンプルでありながら魅力的なぐい呑みに仕上がっています。薄さはわずか1mmとなっているため、飲み口も心地よいのが魅力です。

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益子焼のぐい呑み


栃木を代表する焼き物の酒器
栃木の南東部にある益子町で焼かれ、全国的な知名度を誇るのが益子焼です。
江戸時代に現在の茨城県で修業をした陶工によって開かれ日用品の生産を行っていました。しかし、昭和初期に花器や茶器の作陶が始まり、芸術性の高い焼き物に変化していった歴史を持ちます。近年では様々な技術導入の試みが行われており、現代的な独創性を獲得している焼き物です。
この酒器は、砂気の多いゴツゴツとした土の質感をもつ伝統を生かしながらガラス部分のコーティングを行うことで新しい風合いもたらしています。トルコブルーの美しい質感を楽しみながら、お酒を頂いてみてはいかがでしょうか。

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鹿沼組子のコースター


木工技術が光る美しいコースター
鹿沼組子は、栃木県の中部にある鹿沼で作られているくぎを使わずに仕上げられた細工です。
かつて障子やふすまなど建具の一部に組み込まれていた工芸品で、現在も旅館など高級な和風建築にみられます。先ほどの日光檜のように日光東照宮の造営のために集められた職人が鹿沼に技術をもたらし発展しました。
このコースターは、鹿沼組子の技術を生かした製品で、高級な建具の一部分を切り取ったようなコースターに仕上がっています。機能性も高く、グラスを持ち上げれば美しい組子の模様が楽しめるのも魅力です。

 

小砂焼のぐい呑み

小砂焼 藤田製陶所 酒器 ぐい呑
藤田製陶所
独特の金結晶が美しい酒器
小砂焼は、栃木の北東にある那珂川町で焼かれている焼き物です。
開釜は江戸末期で伝統的な焼き物としては比較的歴史が浅い焼き物でもあります。その理由は、レンガ用の陶土を求めていた水戸藩主の徳川斉昭が同地で陶土を発見したのが始まりという偶然からです。富山から職人を招いてレンガ造りを行いつつも本格的な焼き物作りをしてきた歴史をもっています。
この酒器は、小砂焼の特徴である黄金色を帯びた金結晶がみられるぐい呑みで、素朴でありながら華やかさも感じさせます。幕末の殿様が発見したロマンを感じながら、しみじみとお酒を飲むのも良いかもしれません。
 

以為(おもえらく)日光杉の徳利


ユニークな形をした日光杉の徳利
日光は檜も有名ですが、杉も高い知名度を誇ります。この日光杉を様々な食器や酒器にしているブランドが以為です。
日本書紀に出てくる古語である以為を冠しているブランドで、「と思う。」という意味です。宇都宮のデザイン会社が手掛けているだけあり、とても斬新なデザインが魅力的な酒器に仕上がっています。
この徳利は、一見徳利を収める木箱のようなデザインです。しかし、その角からお酒が流れることで日光杉のすがすがしい香りや枡で飲む酒のおいしさを感じさせる機能性を持っています。一味違った徳利を求めている方には最適の徳利といえるのではないでしょうか。

 

栃木SCのビアグラス

地元サッカークラブチームのグラス
栃木SCは宇都宮をホームタウンに活躍する栃木のサッカークラブチームです。2021年4月現在日本のプロリーグの最高峰であるJ1に所属しています。
地域密着型のサッカーチームとして、栃木の人々を魅了するクラブのグッズとして販売されているのがこの酒器です。スタンダードな使いやすいビアグラスの形で、中央に栃木SCのエンブレムが施されています。チームのグラスにビールを注いで応援してみましょう。
 

三毳焼(みかもやき)のぐい呑み

小楢窯
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鉄分を多く含む陶土から生まれた酒器
三毳焼は、安蘇山とも呼ばれる栃木県南部の三毳山から採れる陶土を用いた焼き物です。この山の陶土は鉄分を非常に多く含み、かつては平安時代に屋根瓦の原料としても用いられました。そういった特徴から耐久性も高く、日用品として機会の多い場面で利用されています。
この酒器は、焼成過程で自然発生する釉薬をそのまま利用し、焼成中に釉薬が泡立つことで独特の模様が生まれています。素朴で、どこか温かみのある酒器でお酒を楽しんでみるのもおすすめです。
 

つが野焼の片口

つが野焼 大地窯 酒器 片口注器
大地窯
紅葉の模様が美しい片口
栃木県の南部、栃木市で焼かれている焼き物がつがの焼です。その特徴は実際の植物を焼き付けて装飾することです。
この酒器は本物の紅葉を2枚焼き付けています。栃木県のさまざまな植物を焼き物に焼き付けているのが魅力で素朴な焼き物の質感と相まって自然を感じさせる酒器です。お酒を入れて、栃木の自然を楽しみるのも良いかもしれません。
 

808glass(やまやぐらす)の冷酒杯

日光と鹿沼で制作を行うガラス工芸作家の酒器
栃木の日光と鹿沼でガラス製品の制作を行っているのが808glassです。
栃木県出身の大山氏が静岡や富山のガラス工房で修業を行い、2011年に鹿沼で工房を開きました。地元に帰ってからは積極的に地域とかかわり、ガラス工房で体験教室などを開いています。同氏の知名度を高めたのは、吹きガラスの技術で培ったランプシェード。製品のクオリティの高さが評判を呼び、多くの住宅にランプシェードを提供してきました。
この酒器は、大山氏の技術やランプシェードのノウハウをグラスにした製品です。シンプルなデザインのように見えますが、飲み口に工夫がされており、飲む場所によって質感が異なるという面白さを持っています。いつものお酒の味わいが器一つで分かるという体験ができるのではないでしょうか。現在も様々なガラス製品や酒器を手掛けており、栃木でも注目のガラス作家です。
808 GLASS/808 GLASS NIKKO
 

まとめ

栃木は、日光を中心に自然豊かな地域です。その自然を生かして様々な工芸品が作られており、特に陶磁器と木工製品は盛んに生産されています。
これは豊富な陶磁器向けの陶土が豊かであったり、日光の素晴らしい森林という充実した原料がある証拠といえるでしょう。そして、それらの技術や材料を生かして様々な酒器を生み出しているのが栃木でもあります。
このような技術や天然の資源を生かした栃木の酒器にお酒を注いで、充実したひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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