「十四代」は日本酒の中でもプレミア品として知られている銘柄です。飲んだことが無くても名前を聞いたことがある、という方も多いのではないでしょうか。あまりの人気ぶりに品薄状態が続き、「今、最も入手が困難な日本酒」とも言われるほどのお酒です。
目次
「十四代」と酒造の歴史
「十四代」は山形県村山市にある高木酒造でつくられている日本酒です。
山形県には、お米作りがさかんな庄内平野があります。また冬には深い雪に覆われ、のちに雪溶けし豊かな水をもたらす山々があるなど、お酒造りに欠かせないお米と水のどちらにも恵まれた土地です。歴史ある酒造も多く、県内に50か所以上もあるなど「酒どころ」として知られています。
なかでも高木酒造は1615年に創業した、400年以上の歴史を持つ超老舗の蔵元です。かつては「朝日鷹」と呼ばれる銘柄を使っていました。十四代という銘柄に変わったのは蔵の杜氏が十五代目の高木顕統氏に引き継がれたタイミングです。
『芳醇・旨口・キレのある酒を基本とし、心で飲む感動する酒を醸している』をモットーとし、こだわり抜いた酒造りで長年愛され続けています。
「十四代」の名前の由来は?
なぜ「十四代」という名前が付けられたのでしょうか。実はこれには面白い逸話があります。
もともと「十四代」以外にも、名前を商標登録するときに十三代・十五代・十六代などさまざまな数字で出願をしていました。本来であれば数字は許可されないのですが、なぜか「十四代」だけが申請に通ったそうです。こうして、唯一登録できた「十四代」という名称がつけられたということです。
「十四代」の味について
十四代は純米大吟醸、大吟醸、純米吟醸、純米、吟醸、特別本醸造、リキュールで、いくつかの種類があり、すべて合わせると27種類あります。また焼酎も造られています。
焼酎というと連想するのは九州、そんな方も少なくありません。しかし、今回紹介する十四代の焼酎は山形県で生み出された焼酎です。山形県といえば米どころとして日本酒の生産が盛んなエリア、そんなエリアで敢えて作り出される焼酎とはどんなのものなのでしょう。 ランニングフリージー そこで今...
いったいどれほどすごいの?十四代の人気について
「プレミアム日本酒」として知られる十四代ですが、どれほどまでにすごいのでしょうか。ここからは十四代の人気の秘密について説明します。
1.甘口ブームの火付け役
平成6年頃までさかのぼると、当時の日本は淡麗辛口の日本酒がブームでした。そこに甘口でフルーティーな大吟醸酒『十四代』が発売されると、あまりの美味しさから一気に流れが甘口ブームへと変わっていきました。多くの量販店や酒屋が十四代を取り扱うほど、大流行となったお酒なのです。
2.「十四代」の受賞歴
「十四代」は、酒類総合研究所によって行われる全国新酒鑑評会にて何度も受賞歴がある銘柄です。平成30年度時点で9年連続金賞受賞しており、その品質は折り紙付きです。老舗の有名な銘柄ですが、名前だけでなくきちんと味が保証されていることがわかります。
3.ラベルにまでこだわった高級感
十四代のラベルは、箔押ししてあり見た目にもインパクトがあります。上品で高級感のあるラベルのお酒なので、個人で楽しむのはもちろんお祝いの席や贈答品など特別な日にもぴったりです。希少価値が高いので、お酒好きの方にプレゼントすると喜ばれること間違いなしでしょう。
4.公式ページが存在しない、幻のお酒
口コミで話題となり品薄状態が続いている十四代ですが、製造元の高木酒造には公式ページが無くメールアドレスすら載っていないため簡単に問い合わせできません。こうしてプレミア度がさらに高まり、「幻のお酒」とも言われるようになりました。なかなか簡単には出会えず、もし見つけたとしても定価の何倍もの値段で販売されているということも多いです。このようなことから十四代はお酒買取サイトに査定依頼すると非常に高額で買い取ってくれるケースが多くあります。お金をだしても買いたいという方が増えて最近ではお酒買取サイトも多く増えており、下記のページでまとめていますので興味がある方はチェックをして見てください。
十四代といえば「幻のお酒」と言われるほど、入手困難で貴重な日本酒として知られています。全国新酒鑑評会で何度も金賞を受賞したことがあるなど、その美味しさは全国の幅広い層から認められています。 お酒のブランド品と言っても過言でない十四代は、市場価値が非常に高く買取専門店での高額査定に指定されていること...
「十四代」シリーズのおすすめ5選
十四代シリーズは多くの種類があり、種類によって使用している原料米や味わいが異なります。ここでは十四代シリーズのなかでも特に代表的でおすすめの5つのシリーズについてご紹介します。
十四代 本丸 秘伝玉返し
十四代 純米吟醸酒特吟
十四代 純米大吟醸 龍泉
十四代 純米大吟醸 龍の落とし子
高木酒造が独自に開発したオリジナル酒米である「龍の落とし子」を原料として作られています。お米本来の甘みが強く、そのなかにスッキリとした酸味のあるバランスの取れたお酒です。十四代 純米大吟醸 龍月
十四代の美味しい飲み方
希少価値の高い「十四代」は、まずはそのまま割らずに常温で味わうのがおすすめです。10度から15度くらいが適温で、いちばん香りや本来の甘みを楽しみやすいです。純米大吟醸などがメインの十四代シリーズは、熱燗にはあまり適していません。温めてしまうと味や香りが落ちてしまいますので注意が必要です。
暑い夏には7度前後まで冷やして飲むのも良いです。よりスッキリとしたキレのある味わいになり、飲みやすくなります。アルコールにあまり強くない方は氷を入れてロックで飲むのもいいでしょう。
「十四代」に合わせて美味しいおつまみ
贅沢な香りと甘みが特徴の十四代には、香りを邪魔しないさっぱりとしたお刺身などがおすすめです。また魚介類はお刺身以外でも相性が良いです。ホタルイカや炙っためざし、エイヒレなどをおつまみにするのも良いでしょう。
和食系の料理とも相性がいいです。里芋と牛肉の煮物など、甘めの煮物やだし風味の効いた料理などとあわせるもおすすめです。
お酒を飲むときに欠かせないのがおつまみです。美味しいおつまみと合わせれば、いつものお酒がより美味しく感じられるようになるでしょう。 ※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール お酒におつまみを合わせるコツ おつまみとお酒には相性があります。もちろん自分が好きな食べ物を選ぶ...
飲みたいけど飲めない…いったいどこで手に入るの?
十四代は希少価値の高いお酒なので、入手自体がやや困難です。とくに人気のものは取引価格がたいへん高く、特別な席などには良いですがなかなか自宅で気軽に楽しむのは難しいでしょう。
そこで、もし個人で十四代を味わいたいという方は、十四代を取り扱っている飲食店を探すのが良いでしょう。
十四代は山形産の日本酒ですので、山形の郷土料理を提供するお店には置いていることも多いです。郷土料理との相性もぴったりなので、ぜひ足を運んでみてください。
幻の日本酒「十四代」に出会えたら是非飲んでみよう!
十四代は希少なお酒なので、もし出会えたら幸運と言っても過言ではありません。誰でも飲みやすい味わいのお酒なので、見かけることがあればぜひトライしてみてください。贅沢かつ上品な味わいで、ファンになること間違いなしでしょう。