秀鳳(しゅうほう)は山形の地酒です。山形県はお酒界隈では「吟醸王国」と呼ばれていて、フルーティーで華やかな吟醸酒が多く作られています。秀鳳はまさに吟醸王国の名に相応しいお酒で、まるで林檎やマスカットのような甘い香りを楽しめるお酒です。飲みやすいので山形県民はもちろん、全国にファンがたくさんいます。
同じ「秀鳳」という銘柄でも、シリーズによってその味わいは異なります。その違いを知っておけば、自分の好みに合う味が見つけやすく、より秀鳳を美味しく飲めるようになるでしょう。
秀鳳酒造の歴史を解説
秀鳳を醸しているのは山形県山形市の北東部、山家にある「秀鳳酒造」です。創業は1890年で、なんと100年以上もの歴史がある老舗の酒造です。初代は武田庄五郎氏で、三代目まで「庄五郎」の名を襲名しながら伝統の酒造りを行ってきました。戦時中は一時廃業となってしまったものの、1967年に再度酒造りを再開することとなります。
山形らしい酒造りと初代からの伝統技術を大切にしながら、最適な精米歩合を求めるために自社に精米機を導入したり、最新型の圧搾機を導入したりと常に美味しい酒造りを目指して挑戦をし続けています。その努力の甲斐あって、もともと山形の地元で愛されていた秀鳳は全国各地に名を轟かせるようになりました。上質で飲みやすい味わいは、普段日本酒を飲み慣れていない方や女性の方、海外の方にも愛されているほどです。
今日は山形県の秀鳳酒造場の酒蔵見学‼️
社長にお話を聞いてますます惚れ込みました♥️
この酒はやめられませんなぁ… pic.twitter.com/hg7IRC8oVH— 大衆居酒屋 オーパ! (@izakayaopa) February 20, 2019
仕込み水と原料米は?
秀鳳の仕込み水には東北随一の名峰・蔵王山系の雪解け水が使われています。蔵王連峰はその良質な地層から「地質100選」にも選ばれていて、ここから取れる水はミネラルバランスに優れているのが特徴です。
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山形酵母の特徴と秀鳳の味わいについて
秀鳳酒造の酒造りには「山形酵母」と呼ばれるものが使われています。これは山形県のオリジナルの酵母で、仕上がったお酒は大変香り高くフルーティーになるのが特徴です。
山形県は老舗の酒造が多く、地元の酒造たちが協力して日本酒の発展に努めてきました。その一つの完成形が山形酵母で、この酵母により造られる香り高く深い味わいの日本酒は、山形だから飲めるお酒といっても過言ではありません。山形のお酒は高品質なものが多く、山形県は「吟醸王国」の相性でも親しまれています。
秀鳳 純米吟醸 恋おまち生
初めて飲みました、こいおまち米。
雄町とは全然ちがうのかな?
雑味とかない
山形酵母の華やかさなのか、香り甘みがありますね〜
きれいな感じで美味しいです! pic.twitter.com/pR59RlLMUm— ゆたろ (@yutaro927) May 2, 2017
秀鳳はまさに山形らしいお酒造りを行っていて、非常に華やかでデリシャスです。良く例えられるのはリンゴやマスカットのような香りで、甘みのある果実香も感じられます。しかもただ甘い香りがするだけでなく、しっかりと深い味わいもするのが大きな特徴です。
万人受けしやすいお酒なので、自分用だけでなくギフトや贈答用に選ばれる銘柄となっています。
秀鳳は数々の受賞歴を持つお酒
秀鳳はただ美味しいだけでなく、実際にさまざまな鑑評会での受賞歴があります。プロの目から見ても美味しいお酒ということで、初めて飲む方でも安心してチャレンジできるのではないでしょうか。国内だけでなく海外でも受賞していることから、幅広い方に合うお酒だということがわかります。
受賞経験のあるシリーズは人気が集まりやすいので、見かけたらぜひ一度チャレンジしてみたいですね。以下に代表的な受賞歴を載せているので参考にしてみてください。
<受賞歴>
- 全米日本酒鑑評会2018
- 大吟醸Bの部 金賞:秀鳳 純米大吟醸 山田錦47
- 吟醸の部 銀賞:秀鳳 純米吟醸 八反
- International Wine Challenge2018
- 純米大吟醸の部 Commended:秀鳳 純米大吟醸 超辛口、秀鳳 純米大吟醸 吟酔匠、秀鳳 純米大吟醸 雪女神
- ワイングラスでおいしい日本酒アワード2018
- メイン部門 金賞:秀鳳 純米吟醸 BEACH SIDE
- 大吟醸部門 最高金賞:秀鳳 純米大吟醸 玉苗
秀鳳のラインナップを紹介
秀鳳 純米大吟醸 雪女神
山形らしいスッキリした飲み口のお酒ですが、口に含むと奥行きのある旨味も感じられます。
秀鳳 大吟醸 総伝
尚こちらのシリーズは、山形県のふるさと納税の返礼品にも選ばれています。納税の機会があればぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
秀鳳 大吟醸 奥伝
秀鳳 純米大吟醸 吟酔匠
原料米は山田錦で、純米大吟醸のお酒を氷温で3年間熟成させたボトルです。熟成によりまろやかさが生まれていて、スッキリさを残しつつもふくよかに広がる味わいが特徴です。元々は鑑評会用だけの「幻の酒」とされていた、品質の高いシリーズです。秀鳳 純米大吟醸 山田穂22
秀鳳 純米大吟醸 山田穂45
秀鳳 純米大吟醸 山田錦47 火入れ原酒
兵庫県産の山田錦を使用して造られているお酒です。火入れを1度行っているお酒で華やかな香りとコクが楽しめます。柔らかな口当たりで味わい深いお酒になります。秀鳳 純米大吟醸 玉苗
山形県の農業高校が生み出したとされている酒造適合米を使用しているお酒です。玉苗というこのお米はふくらみのある旨味が特徴で飲んだ後は華やかさが残ります。ロックまたは冷やして飲むと美味しくいただけます。秀鳳 純米大吟醸 愛山
愛山は生産量が少なく貴重とされている酒造適合米です。これを100パーセント使用して造られているお酒で愛山の美味しさが詰まっています。愛山はふっくらした旨味があり甘みもあるお酒ができるとされていて完成したお酒は旨味と甘みのバランスが取れているだけでなく後味はすっきりとしています。酸味もありバランスが取れている味わいです。秀鳳 純米大吟醸 出羽燦々33
山形県の酒造適合米である出羽燦々を使用して造られているお酒です。フルーツのような香りを楽しめるお酒で口の中にフルーティーさが広がります。滑らかな口当たりで優しい味わいのお酒です。秀鳳 純米大吟醸 超辛口
超辛口タイプのお酒とされていますが旨味があり飲んだ後に辛さが残ります。キレのある美味しいお酒になっています。秀鳳 純米吟醸 出羽の里
秀鳳 純米酒 つや姫
秀鳳のおすすめの飲み方
秀鳳は非常に香り高いお酒です。できれば少し冷やして飲むほうが、香りの高さをそのまま楽しめるでしょう。
冷酒を楽しむ
特に純米大吟醸のシリーズなどは、冷蔵庫でしっかり冷やしてからグラスに注ぐと上品な香りを堪能できます。冷酒を飲む際はお猪口で飲んでもいいですが、ワイングラスに注いでみるといつもとは違った雰囲気を楽しめます。
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熱燗を楽しむ
肌寒い日など熱燗で飲みたい場合は、純米吟醸のシリーズだと香りが失われてややもったいないです。熱燗派の方は純米酒のシリーズや「秀鳳 特別純米 山廃 出羽きらり」などにチャレンジしてみるのがおすすめです。
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デイリー用に
デイリー用に手の届きやすい価格で試してみたい方は「秀鳳 上撰」からチャレンジしてみると良いでしょう。こちらは冷やしてもお燗にしても美味しく飲めます。
秀鳳に合わせたいおつまみ
秀鳳はザ・山形の地酒と言えるお酒なので、まずは山形の郷土料理に合わせてみるのがおすすめです。山形の郷土料理には粕汁や芋煮、山菜鍋などがあります。そのほか玉こんにゃくやお蕎麦に合わせてもいいですね。
山形県は東北の「食の王国」といわれています。非常にたくさんの名産品があり、海のもの、山のものなど、より取り見取りでいい食材があふれています。 いいお米がとれる地域であり、そのためか日本酒もたくさんの種類が販売されておりそのお酒にあうおつまみも豊富です。 農業が盛んであり、野菜や果物などたくさん撮...
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まとめ
山形を代表する秀鳳は、吟醸王国の名に相応しいフルーティーで華やかな味わいが特徴です。秀鳳酒造はさまざまなお米を使いたくさんのシリーズのお酒を造っていて、それぞれ使用米によって味わいが少しづつ異なります。お気に入りのシリーズを探したり、いくつか飲み比べて利酒をしてみるのも面白いかもしれません。
華やかな香りを楽しむためには、やや冷やして飲むのがおすすめです。日常からちょっとしたお祝いシーンにも飲めるお酒なので、ぜひ飲んでみてくださいね。