沖縄のビールと聞いてオリオンビールばかり思い浮かぶ方、実はまだまだ甘すぎます。今、全国的に認知度が上がってきた地ビールの波が海を越えてここ沖縄にもやってきているのです。
沖縄は全国唯一の亜熱帯気候で独特な生態系があり、また江戸時代まで独立国だったことや戦後のアメリカの施政下に置かれたこともあって、本土と異なる自然・文化的要素がたくさんあります。それが地ビールの生産にも反映して、例えば、鍾乳洞から湧き出れる水を使ったものや、特産のゴーヤを使ったりするなど、本土ではまねできないような個性的な製法を取り入れたり、また本場仕込みのアメリカ式の製法を直輸入して生産するところも数多くあります。
独自の味が楽しめるここ年中温暖な沖縄において、キンキンに冷えた手作りのビールはよりおいしく感じられるでしょう。
沖縄のおすすめ地ビール6選
チャタンビール「ペールエール」
沖縄で飲むエールの美味さを体感せよ!
チャタンビール🍺🍻大城平お気に入りその2
ヴァイツェン これはフルーティで香りよし女子にいいかも❣️ おんなの駅 なかゆくい市場 #おんなの駅 #沖縄 #沖縄野菜 #沖縄フルーツ #沖縄旅行 #恩納村 #産直市場 #お土産 #okinawa https://t.co/vjJ1GWYh5t pic.twitter.com/bUaEtsKn9a— おんなの駅「なかゆくい市場」 (@onnanoeki_oknw) March 13, 2020
沖縄の観光スポット、そして全国のファッションの流行を先取りする沖縄・北谷に軒を構えるのがチャタン・ハーバーブルワリーです。
レストランも併設しており、シーサイドビューを堪能しながら美味しい食事と美味い地ビールが楽しめます。
チャタンビールは沖縄の暑さに負けないスッキリ爽快なラガーもラインナップされていますが、注目はラガーと並んで品揃えの中央に構えるペールエールと言っていいでしょう。
常温から少し冷んやりとした温度で楽しめるエールならではの濃厚さが感じられる一本です。
「暑いからスッキリラガーだ」という考えを根底から覆してくれるのは間違いありません。
掲載ページ:チャタンビール
醸造所:チャタンハーバーブルワリー
住所:沖縄県北谷町字美浜53-1
石垣島ハイビール
新感覚!ハイビールとは?
ヴァイツエン、ヴァイス、シュバルツの地ビール定番の三種類に加えて、マリンビール、夕暮れ海岸ビールという個性的な商品名を販売していることで知られるのが石垣島ビールです。
ドイツのオーセンティックなスタイルを創業時から提供していたことで知られていましたが、昨今の注目地ビールは石垣島ハイビール&ハイビールライトです。
ビールと泡盛、それぞれ他のリキュールやソフトドリンクとミックスされた商品は今までにもありましたが、ありそうでなかったビールと泡盛のマリアージュを実現。
マリンビール4:白百合1の氷を入れて飲むスタイルの地ビールに注目です。
醸造所:石垣島ビール工房
住所:沖縄県石垣市新川2094-4
ATG ヨハンペイチェック
ステイツの風、薫るエール
アメリカのATGと提携し、石垣島の風土にあったビールを店内で醸造しているのが特徴のビール工房です。
フレーバービールをお家芸としているATGならではの味が楽しめますが、ちょっと変わったものを楽しみたいのなら、“ATG ヨハンペイチェック”がオススメでしょう。
昨今日本酒や焼酎ではプレミアムスタイルとして定着した樽で寝かしてエイジングする方法を取り入れ瓶詰めしたものです。
樽熟成ならではの独特の香りで風味、そしてシェリーを思わせる甘味と飲みやすいのが特徴です。
掲載ページ:石垣島ビール工房 ビアレストラン AGAINST THE GRAIN
醸造所:石垣島ビール工房 AGAINST THE GRAIN
住所:沖縄県石垣市字大川1番地 730COURT 南館2F
シークヮーサーヴァイツェン
宮古島の珊瑚が育んだ水からできたクラフトビール
宮古島マイクロブルワリーのシークヮーサーヴァイツェン!! 香り爽やか!軽い酸味と柑橘系の皮の苦味がすごくいい! シークヮーサージュースを少し入れてるかのような分かりやすい味…!!! また飲みたいコレ!! pic.twitter.com/xS8cXQHfl7
— 大豆ちょん (@daizu_yurai) September 25, 2015
エール酵母を使用し、隆起サンゴにより濾過されたピュアな水によって醸造される“とぅりばシリーズ”「ヴァイツェン」、「エール」、「ダーク」とベーシックな三種類が提供されていますが、沖縄、宮古島らしい地ビールといえばやはりフレーバービールと言っていいでしょう。
エールをベースにした「パッションフルーツ」と「島とうがらし」そしてヴァイツェンベースの「シークヮーサー」の三種類がラインナップされています。
オススメは「シークヮーサーヴァイツェン」、開封した時のファーストインプレッションとして感じられる豊潤なフルーツの薫りと飲み口はヴァイツェンの濃厚な飲み口に清涼感を与え、止まらなくなる一本です。
その甘味と薫りは沖縄名物の豚肉料理とも相性抜群です。
掲載ページ:シークヮーサーヴァイツェン
醸造所:宮古島マイクロブルワリー
住所:沖縄県宮古島市平良久貝703−3
ゴーヤーDRY
連鎖する苦味を体感できるゴーヤーDRY
ゴーヤを使ったビールということで知られるヘリオス酒造のゴーヤーDRYですが、一見奇を衒った一本に見えるかもしれません。
しかしビール好きならご存知の方も多いと思われますが、世界的に見ると同じウリ科のキュウリを使ったクラフトビールやクラフトジンは多く、その相性の良さは疑いないところでしょう。
ゴーヤーDRYの魅力はタイムラグで苦味と辛味、炭酸の喉越しが連鎖することです。
ファーストインプレッションで感じるホップの苦味と追って感じられるゴーヤの苦味は完全に別物。
さらに追随する辛味とキレの良いのど越し抜群の炭酸はまさに“チェーンコンボ”と言っていいはずです。
醸造所:ヘリオス酒造株式会社
住所:沖縄県名護市字許田405
サンゴビール BLACK ALE
サンゴビール、実は…
昨今沖縄旅行はご無沙汰だという方にとっては“サンゴビール”という名称は初耳だという方も多いと思われます。
実はサンゴビールは沖縄の代表的なクラフトビールであった“ニヘデビール”が2016年に名称を変更したものです。
沖縄玉泉洞の地下水を利用してのビール醸造はそのままですので旨さは変わらずと断言できるでしょう。
「IPA」「ALT」「KOLSSCH」「BLACK ALE」の4種類の品揃えになっています。
なかでも注目なのは「BLACK ALE」です。
ブリュワーのオリジナリティ溢れる一本で世界最古の審査会である「インターナショナル・ビアカップ2016」で銀賞を受賞しており、世界的な評価も高いダークエールです。
醸造所:株式会社南都
住所:沖縄県南城市玉城前川1367
暑い日、美味しいビールが自宅で飲めたら幸せですよね。缶ビールそのままもいいけれど、やっぱりサーバーから出したてのビールは一味違います。ビールサーバーがあれば、きめ細かな泡で喉越しが良いビールを飲むことができます。
お土産におすすめの地ビール
オリオンビール
沖縄土産に最適なビールといえば“オリオンビール”と言っていいでしょう。
いやオリオンビールは地元のコンビニやスーパーでも購入できるし、わざわざ沖縄で購入する必要はないと思われる方も多いかもしれません。
しかしオリオンビールはその実、限定商品が多く、季節限定はもちろんのこと知名度の高さも相まってアニメやアーティスト、ミュージシャンなどとのコラボレーションアイテムも多彩です。
しかしこれらの多くは沖縄でしか購入できません。
ベーシックな「オリオンドラフト」以外を現地で見つけたらお土産として即買いだと言っていいはずです。
沖縄の地ビールを楽しめる場所5選
バッカスの胃袋 国際通り店
メーカー直送のオリジナルビールがカジュアルに楽しめる
おったでw@バッカスの胃袋
沖縄クラフトビールを飲み比べて大満足です😂😂
ゴーヤードライ何気に美味しかった笑 pic.twitter.com/3ZdUK0jMuD— にの (@skibaka365) December 28, 2019
沖縄で有名な泡盛メーカー、ヘリオス酒造が地ビールも製造しているのはご存じでしょうか。バッカスの胃袋は、そんなヘリオス酒造が展開する地ビール酒場で、観光客が集まる国際通りに店を構えています。
店内の様子が外から見えるので入りやすい雰囲気の店内では、ヘリオス酒造の自家製クラフトビールとしっかりした食事が楽しめ、沖縄名物ゴーヤを使った「ゴーヤDRY」なんていうビールもあります。
掲載ページ:バッカスの胃袋 国際通り店
住所:沖縄県那覇市牧志1丁目2−25 琉球セントラルビル 3F
南都酒造所
沖縄の大地が生んだビールを飲んで、五感で沖縄を楽しもう
NANTO BREWERY (沖縄)
IPA [インディアペールエール]+ALT [アルト]+DOUBLE-UP IPA [ダブルアップ]おきなわワールド内にあるお店で、沖縄の南都酒造所のビール「OKINAWA SANGO BEER」を樽生と瓶の両方を楽しめます🍺
沖縄の地ビールもうんまいねぇ❤
外が明るいうちに飲むビールってホント最高だな😋 pic.twitter.com/2Gicale2Ae— 歴史を刻みたい こなた🤘 (@konata_naobou) October 19, 2019
神秘的な玉泉洞と沖縄の伝統文化が楽しめる人気観光スポット「おきなわワールド」では、自家製のハブ酒やビールも楽しめます。
園内の南都酒造所で醸造されている「OKINAWA SANGO BEER」は、地下100メートルからくみ上げたサンゴ由来のカルシウムとミネラル成分をたっぷり含んだ地下水や、麦芽100%と生きた酵母、ホップといった原料のうまみにこだわった商品です。園内ではイートインスペースもありますので、玉泉洞や伝統文化を体験したことを思い出しながらビールをたしなんでみたらいかがでしょうか。
掲載ページ:南都酒造所
住所:沖縄県南城市玉城前川1367
沖縄ブルーイング美浜カフェ
味も雰囲気も本場アメリカ仕込み
沖縄ブルーイング美浜カフェなう。店員が英語話しててアメリカにいるみたい(笑)IPA名乗ってる割にはそこまで苦味がなく飲みやすいですな。 pic.twitter.com/ucKCXOwOaX
— masa (@d40h43) February 10, 2020
北谷のアメリカンビレッジには、輸入雑貨を取り扱う店や飲食店のほかに、映画館や版画美術館、ビーチもある、人気観光スポットです。その中にある沖縄ブルーイング美浜カフェは、特にアメリカ人の来店が多く、さながらアメリカに旅行した気分で地ビールを味わえる、今注目のお店です。
店内ではオリジナルビールとアメリカ直輸入のビールの両方をそろえ、沖縄では数少ないIPAや紅芋を使ったものまであります。食事は本格的な釜焼ピザやビールに合うチキンウィングなど、まさにアメリカンながっつり系が中心です。
掲載ページ:沖縄ブルーイング美浜カフェ
住所:沖縄県中頭郡北谷町字美浜9−7 PLAZA F
石垣島ビール工房 AGAINST THE GRAIN
アメリカンなアイデアと沖縄の風土が融合
今日の1本目は、石垣島とケンタッキー州ルイビルが手を組んだ、石垣島ビール工房AGAINST THE GRAIN さんのアンバーIPA。
程よい苦味と香ばしさでカニ玉もパクチーも受け止める(^^)…てか、すんげー昔に石垣島ビール工房さんは飲んでるかもしんない。石垣島で(^◇^;) pic.twitter.com/P298UvfRND
— ひわか@蝶のように酔い蜂のように推す⚽️🚅🍺 (@hiwaka) September 25, 2020
泡盛とビールの製法を融合するなど、ほかにはない個性的なアイデア商品で安定した人気を誇る石垣島ビールが、日本で唯一アメリカ・ケンタッキー州の名門、「AGAINST THE GRAIN(以下ATG)」とコラボして生まれたビアレストランです。
「ATG」の独自のこだわりが詰まった製法と原料、たとえばピルスナーとモルトで醸造させ、柑橘の果汁を調合したものやクローブやバナナの香りがする酵母を使ったものなど、どれも面白いです。遠く離れたケンタッキーで生まれたアイデアは意外にも石垣島の気候風土にマッチしているようですね。
フードメニューでは、島豆腐の厚揚げやタコライス、肉厚の牛肉やあぐー豚のBBQなど、ビールに引けを取らない料理がそろっています。
掲載ページ:石垣島ビール工房 AGAINST THE GRAIN
住所:沖縄県石垣市字大川2−730 COURT SOUTH 2F
ハイサイビアフェスティバル
あらゆる種類のビールが気軽に楽しめる沖縄最大のビアフェス
(English Follows)
ハイサイちゃんぷる~ビアフェスティバル2019
11月2日 15:00 – 21:00 / 3日 13:00 – 21:00 @牧志さいおんスクエア出店者のご紹介
<SUNMAI>
ストーンフルーツ…
2013年に始まった沖縄最大の地ビールフェスティバルで、今年で8回目となります。沖縄を代表する銘柄はもちろん、県外からも数多くの地ビールがやってきます。
80種類以上の厳選された人気地ビールのみならず、ボリューミーなBBQや串揚げ、各国料理やスイーツなども含めた、お酒に合うフードメニューも豊富にそろっています。入場料は無料で、容器をあらかじめ購入してから注文する形なので、気軽に楽しめます。
掲載ページ:ハイサイビアフェスティバル フェイスブック
住所:沖縄県那覇市安里2丁目1-1
沖縄の地ビールにあうおつまみ2選
海ぶどう
沖縄の飲食店でのお通しの定番である海ぶどうは、南西諸島の浅海域にしか生息していないので、他県では日常的にはお目にかかれない商品です。
海ぶどうの特徴としてはプチプチとした食感、および塩辛さが挙げられます。お好みとしてドレッシングやポン酢をかけてもおいしいですが、調味料次第で海ぶどうの味が変わってしまいますので、どんな味がいいのか一度確かめるべきでしょう。
てびち
沖縄では豚肉を使った独特のレシピが数多く受け継がれています。その中の1つがこのてびちです。「手びち」とは豚足そのもののことを指しますが、中でも最もメジャーな調理方法は柔らかく煮込んでだしとみりんで味付けしたものです。そのほかおでんやスープの具としても幅広く食べられています。
とろとろした食感とたっぷりのコラーゲンが特徴的なてびちは美容効果があり、特に女性の人におすすめです。
沖縄県の地酒の歴史 沖縄県の地酒の歴史は泡盛の歴史と重なります。14世紀後半から15世紀頃に東南アジアのシャム国(現在のタイ王国)から酒を造るための蒸留技術が伝えられたことに始まります。こういった経緯もあり、現在も泡盛はタイ米などの長粒のお米を使って作られていると言われています。その後、黒麹の使用...
まとめ
沖縄は当然ながら年中南国で暑いイメージがあり、実際に冬でも暖かい日が多いです。
現地を訪れた時の最初の一杯には爽快感溢れるピルスナーやラガーが飲みたくなるかもしれません。
しかしその実、沖縄の地ビールはエールやフレーバータイプのものが多く、キンキンに冷やして飲むタイプのものよりも日本酒でいうところの花冷えや涼冷え程度の温度でじんわりと飲むのが美味いと言えるでしょう。
また味わい深く飲めるうえに肉料理との相性が抜群のものが多いのが魅力です。
沖縄といえば言わずと知れた豚肉料理が特徴であり、ラフテーやテビチなどが有名で、これらの郷土料理をより楽しめるのに沖縄の地ビールは適していると言えます。
フレーバーも多く苦味が少ないものも多いため、気軽に楽しめるのが魅力。
自分好みの「ま~さっさ~!!」な一本を探してみてはいかがでしょうか。