面積でいえばそんなに大きな県でもなく、都会でもなく、しかし小さいながら自然がぎゅぎゅっと詰まって、海の幸から山の幸、スイーツまで美味しいものが揃っています。
鳴門~国道11号沿いは新鮮な海の幸の有名店が並び、休日には明石海峡大橋と鳴門大橋を使って来た関西からの県外ナンバーも多く見られます。
四季折々の風景が楽しめる祖谷の秘境は、人数限定の宿など、東京からも温泉好きなディープなお客様が数ヶ月前から予約を取って訪れる程の人気です。海の幸の知名度もさることながら山でも近年ではブランド肉の開発が盛んです。
四国4県の県境が揃う渓谷では人気のラフティングを楽しめたり、珍しいパラグライダーなんかもあり、徳島の大自然を満喫できる観光スポットが揃って、ゆっくりお酒と料理を楽しむのに最適です。
海鮮系
鯛
鳴門の名物
鳴門の名物と言えば鯛です。お刺身として、煮付けとして、釜飯として、絶品あら汁として。
鳴門の鯛は渦潮で有名な鳴門海峡の激しい潮の流れの中で揉まれ育ったため、身が引き締まって分厚く歯応えがあります。人気のすだち酒と合わせて楽しんでみてください。
また、あら汁は、徳島に訪れた観光客が「今回たべた料理の中で一番美味しかった」と言うくらい、見た目の雑さからは想像もつかないくらい程のおいしさです。
鰆
四国に来たなら鰆
オススメ2点目は鰆です。四国はどこまで行っても海に囲まれているため海鮮料理はどこに行っても間違いなく美味しいです。徳島でオススメの魚は沢山ありますが、もし遠くからお越しの方でありましたら、鰆のお刺身は一度は食べていただきたいです。
鰆は身がもろく、鮮度を保ったまま関東に輸送するのが難しく、照り焼きや西京漬けにするのが一般的で、なかなかお刺身として遭遇できるのは稀です。
淡白でたべやすく、ビタミン類の含有量が多く旨味成分もあります。カラッと揚げてよく冷やした日本酒の「鳴門鯛」と一緒にいただくのもオススメです。
竹ちくわ
徳島県のソウルフード
こちらも四国共通しての定番「小魚の練り物てんぷら」ではありますが、見た目のインパクトさでは優勝です。宅飲みが好きな仲間にすだち醤油を添えてお土産にいかがでしょうか。
茎ワカメ
圧倒的なレパートリーの広さ
コリコリとした歯触りを楽しみたい方は、サラダや佃煮・きんぴらに。柔らかく深い味を楽しみたい方は、おでんや煮物・和風パスタなどにもオススメです。レシピのレパートリーが豊富なぶん、お好みのお酒とも合わせやすいですね。
お肉系
阿波尾鶏
ブランド阿波尾鶏
徳島で古くから飼育されてきた赤笹系軍鶏の改良ブランド鶏で、低脂質でコク・甘味・旨味が多く、身が締まって適度な歯応えが特徴です。鶏特有の匂いもなく、しつこくないので苦手な人でも美味しく食べられるかもしれません。
シンプルに焼き鳥として、パリパリした手羽先とビールがオススメです。
最近はふるさと納税やお土産用に冷凍タタキも有名ですが、現地で採れたて新鮮な阿波尾鶏を楽しんでみたください。
阿波美豚
名前も味もオシャレな阿波美豚
阿波尾鶏同様、徳島の山でのびのびと育てられた四元豚(4種類の純粋品種の豚を掛け合わせた種類の豚)です。脂の質が良く、あっさりとした後味で、赤身に程よくサシが入り溶けるようにジューシーなのが特徴です。実は四国内でも、肉といえば牛肉が人気で、知名度としてはまだそんなに高くないかもしれません。生産者のこだわりの味を現地にて味わってみてください。
お土産として名前にもインパクトがあり、楽しさの詰め合わせだと思います。ビール好きな方には喜ばれると思います。
ソーセージセット以外にも、阿波美豚のしゃぶしゃぶセットや餃子と焼売のセット・キーマカレーなどいろいろあります。海鮮料理だけじゃない美味しい徳島を是非ご家族・ご友人と美味しいお酒で楽しんでください。
徳島県の食の文化や郷土料理について
もともと、徳島は海の幸、田畑から収穫出来る野の幸が豊かな上、有名な阿波尾鶏のほか、隣接する香川県の牛肉や高知の果物、太平洋側の海の幸等、非常に食材に恵まれた土地です。徳島駅に降り立つと、魚介類主体の飲食店、鶏肉のお店、地元食材の居酒屋、有名な徳島ラーメンのお店がいくつも目に入ってきます。味付けは日本酒に合う様に薄めの味付けのお店もあれば、こってりの実力者揃いの徳島ラーメンがあります。
阿波尾鶏の料理も多く、色々な食べ方がありますが、この地域の地鶏はシンプルに塩焼きですだちを絞るというスタイルが一番人気の様です。
その他
おでん
以外に多い、関西文化の影響
街中を歩いていて、以外に多いのがおでん屋さん、或いは居酒屋でもおでんが出る店が多いです。
味付けはこってりの関東風ではなく、薄口の京風おでんですね。変わり種としては餃子が入っている店があり、美味しいんですよね。徳島は練りものの本場ですのでおでんとの相性はもちろんバッチリです。京風ではありますが練りものや瀬戸内海のタコから出る出汁が深いコクを出してくれるとても美味な一品です。もちろんお酒には抜群に合います。
たらいうどん
讃岐うどんとは違いますが美味しいんです
「たらいうどん」、と聞くと讃岐うどんのメニューにあるものをイメージされると思いますが徳島にも「たらいうどん」が存在します。
香川では昼食でのうどんが多いですが徳島ではお酒の〆でも行きますね。
濃い口のツユに好みで薬味を入れ、たらいにあるうどんを取りツユを絡ませすするという食べ方です。しっかりした味が讃岐のそれとはまた違う味を演出しお酒にも合う一品です。
徳島ラーメン
濃いスープがとにかくおいしいです
徳島ラーメンは全国的に見ても、ご当地ラーメンの上位にランキングされるレベルで間違いないと思います。夜遅くまで営業している店が多く、〆のラーメンに行く人が多いですね。
そして、ビール、ラーメン、餃子とオーダーし、またグダグダと笑
日本酒を置いている店もあり(種類は少ないですが)、ラーメンとお酒、という方もいます。
お酒を飲んだあとの定番と言えば、〆(しめ)ですよね。お酒の席で食事をたくさん食べたつもりでも、なぜか無性に食べたくなってしまうという経験がある方も多いのではないでしょうか。 ※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール なぜ!?お酒を飲むとしめのラーメンを食べたくなる理由 ...
串揚げ
これも関西文化の影響かと
徳島駅から繁華街に向けて行くと、秋田町という飲み屋街があります。その界隈は串揚げ屋さんが多く「大阪でもこんなにまとまってみることはないよね?」と思います。
きっと、徳島県民は柔軟なのだろうなあ、と思ってしまうくらいありますね(そういえばお好み焼きもそこそこあります)。もちろん、野菜も魚介類も新鮮なのでひょっとしたら大阪よりおいしいかも!
そば米雑炊
郷土料理で、優しい味です。
どこのお店でも食べれる訳ではありませんが、郷土料理を出している店だと注文できる可能性があります。そばの実をゆでて、お米に見たてた料理で、しっとりとした味わいのとても優しい味付けの雑炊です。
この優しい味は主張のバランスが絶妙で、日本酒によく合います。お店では〆にオーダーする人が多いですが、一方で夜ご飯的に食べても十分、満足できる料理です。
徳島県の地酒の特徴 徳島県といえば吉野川が流れて西部には四国山地があり、東側は瀬戸内海と太平洋に囲まれていることが特徴です。県内は8割が山地にあり豊富な水資源に恵まれ、四国一の清流の穴吹川などがあります。阿波市は吉野川に面して酒造好適米が栽培される地域で、阿波山田錦や良質の水を使って地酒造りが行わ...
まとめ
徳島といえば、どうしても海の幸が中心になりますよね。瀬戸内海の小魚、タコ、鳴門エリアではあの有名な鯛とわかめ、大阪に面した方ではイカ、県南部は太平洋側ということもあり、大型魚(まぐろ、かつお)が採れる非常に恵まれた潮流の地域です。
どれも抜群においしいので、ついつい隠れがちになるのですが。地元の名物料理、郷土料理もとてもレベルが高く、その素材の持つ旨みを活かした料理には、まさに舌を巻いてしまいます。
徳島は名産が多いので、仕方がないかも知れませんが、カツ(魚のすり身を上げたカツみたいに揚げたもの)なんて、子供のおやつにしても喜ばれるし、お酒のつまみにもぴったり!お腹が空いていたら、ご飯のおかずとしても愛称抜群で、まだまだ隠れた一品がある地域だと思います。
また、そうめんやソバも非常においしいことで有名ですし、グルメレポートを書くなら、まだまだネタに尽きない地域ですね。