年末が近づくと、お歳暮のギフト選びが始まります。ですが「お歳暮」という言葉は理解していても、細かいマナーを知らないという方が多く存在します。
お歳暮で失敗しないためには、どのような点に気をつけると良いのでしょうか。この記事では、今更聞けないお歳暮に関する疑問とその答えをまとめました。お歳暮にあげたいお酒ギフトについてもご紹介していますので、お歳暮選びで悩まれている方はぜひ参考にしてください。
※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール
目次
「お歳暮」とは?
歳暮という言葉は、そもそも歳の暮れのこと、すなわち年末を意味します。
挨拶やしきたりを重んじる日本では、一年の終わりに日ごろお世話になった人に感謝を伝えるという文化があり、その際に昔から贈り物をしてきました。近年ではその贈り物自体が「お歳暮」と呼ばれるようになり、知人同士や会社単位で贈り物を手配するという文化に発展していきました。
お歳暮を贈る相手は?
お歳暮は感謝の気持ちを伝えるとともに、来年への挨拶の意味合いも兼ねています。誰に送るべきという明確なマナーはありませんが、日頃からお世話になっていて今後もお付き合いが続く相手に贈られることが多いです。具体的には上司や先生、親戚や実家の家族などに贈られます。
日頃の感謝を伝えるための「お中元」では、酒類のギフトがたいへん喜ばれます。 しかし、夏の挨拶として知られるお中元ですが、実はどういったルールがあるのかよくわかってないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、今更聞けないお中元のルールやマナーについて説明いたします。相場や送り方をきちん...
お歳暮の時期について。12月20日前後に届くのが理想
お歳暮の時期は地域によって異なります。関東では12月初旬から20日とされていますが、そのほかの地方では12月10日〜20日のあいだに贈られることが多いようです。沖縄では12月初旬から25日までが最適な時期だとされています。
おおよその目安として、12月20日に間に合うくらいの時期で手配をしておけば問題ありません。ただしその時期はどこの業者や百貨店でもお歳暮需要で混み合いますので、早い段階から余裕を持って手配をしておくようにしましょう。
お歳暮の選び方について
1.金額はいくらくらい?
お歳暮は毎年の挨拶を意味していますので、お互いの負担になりすぎない価格帯で送るのが良いです。付き合いの深さによっても金額が変化しますが、3,000円から5,000円が相場だと覚えておきましょう。取引先などに挨拶として送る場合は3,000円程度の品物、お世話になった上司や親戚に送る場合は5,000円程度の価格帯のものから選ぶのがおすすめです。
2.送る品物は?アルコールがおすすめ!
お歳暮シーズンに人気なのは日持ちのする食べ物や飲み物です。ちょうど予算内で良いランクのものが送れる上、相手にとって消費しやすく送りやすいためです。
昔は新巻鮭や数の子といったお正月に食べられるものが贈られていました。そのほかハムやソーセージのセット、冬らしい蟹などの食材も多く選ばれています。
ただし近年ではお正月を自宅で過ごさないという方も増えたため、日持ちのしない食材には注意が必要です。ここ最近で人気が上がっているのがアルコール類で、日本酒やビールなどある程度日持ちがするお酒がよく選ばれています。アルコールなら予算や相手に合わせて好みのものが選べるうえ、箱付きなど贈答品に相応しい商品も多数用意されています。年によって銘柄を変えて贈ることもできるため、品物選びに困ることもありません。
3.のし紙の選び方は?
お歳暮はのし紙をつけて贈るのがマナーです。基本的には何度も渡したい縁起物であるため、「紅白の蝶結び」ののし紙を使用します。表書きには「御歳暮」と書き、自身の名前を記入しましょう。
目上の方など、さらに丁寧にルールを守り贈る場合には、一筆を添えるのが良いでしょう。近年は贈答品だけ送って挨拶は電話やメールで済ませるという方も増えていますが、正式なマナーとしては挨拶状を同封するのが正解です。相手に合わせて臨機応変に対応しましょう。
お歳暮で気をつけるべきポイント
1.喪中の場合はのし紙に注意
お歳暮は挨拶の一環ですので、喪中の場合にも送って大丈夫です。ただし紅白の水引などは避け、無地のかけ紙や白い短冊で送りましょう。また相手が四十九日を終えていない場合は時期をずらして贈るようにしましょう。時期をずらすことでお歳暮シーズンから外れてしまう場合は、かけ紙には「寒中見舞い」と記入します。
2.避けた方が良い品物
直接的な金額がわかってしまうような金券類はNGです。そのほか包丁などの刃物は相手との縁が切れることを意味しますので避けましょう。「相手を踏む」を意味する靴、「苦しみ」を連想させる櫛、「別れの涙」を想像させるハンカチも不適切です。
3.前年よりも金額を下げないように
お歳暮は基本的に続けて贈り続けるものです。前年と同じ相手に贈る場合、贈答品の金額ランクを下げてしまうと相手との縁を薄くしようとしている意味に捉えられてしまいます。そのため前年よりも価格ランクを下げずに品物を選びましょう。あまり高い金額のものを贈ると、次の年から負担が大きくて苦労することになりますので覚えておいてください。
お歳暮を頂いた時のお礼は?
お歳暮はお世話になっていることに対するお礼の品なので、そこでさらに品物を返す必要はありません。もしお歳暮が届いたら、「お礼状」を返すのがマナーです。お礼状は品物が届いてから1週間以内に速やかに送りましょう。
もしお礼状がおおげさだと感じるような親しい間柄であれば、電話などで直接お礼を伝えましょう。ただしお歳暮の後の時期は年末でどこの家も忙しくしている場合が多いです。自分の考えだけでなく、相手の都合を考慮し臨機応変に対応しましょう。
お歳暮におすすめのお酒ギフト9選
先ほどお歳暮にはアルコールがおすすめだと述べましたが、具体的にはどのような銘柄が人気を集めているのでしょうか。以下にお歳暮におすすめのお酒をまとめましたので、ぜひ選ぶ際の参考にしてください。
1.獺祭 純米大吟醸45
日本酒を贈る場合には、有名な銘柄を選べば間違い無いでしょう。獺祭は百貨店などでも扱われている名柄なので、喜ばれやすいです。お米の甘さを感じやすい純米大吟醸酒なので、日本酒ビギナーの方でも飲みやすいのが特徴です。「獺祭(だっさい)」は日本酒の人気銘柄の一つとして知られているお酒です。あまりの人気ぶりに非正規店などで高騰化が相次ぎ、メーカーから「お願いです。高く買わないでください」という異例の広告が出されたこともあるほどです。 何故こんなにも人気があるのでしょうか。ここではその秘密と味わいについて説明してい...
2.エビスマイスター瓶セット
ビールが好きという方には、セットになったビールギフトがおすすめです。エビスビールの最高峰である「エビスマイスター」は、日常のビールよりもやや高級感があるためお歳暮ギフトにぴったりです。上質でふくよかな香りが特徴のビールです。3.馨和(かぐあ)ギフトセット
4.今代司酒造 錦鯉 KOI
贈答品は、味はもちろんですが見た目にこだわるのも大切です。こちらは錦鯉をイメージした赤と白のボトルのお酒です。紅白のボトルは見た目にも縁起がよく、お正月に飲むのに適しているためお歳暮ギフトにおすすめです。味も華やかではっきりしており、お酒好きにはたまらない1本です。
5.サンクトガーレン 一升瓶ビール「金」
特別感のある、一升瓶に入ったビールです。みんなビールが好きというファミリーの方に喜ばれる、大容量のビールギフトです。ラベルには大きく「感謝」の文字が書かれており、お世話になった方へ気持ちを伝えるのにおすすめです。6.ジョニーウォーカー黒ラベル 12年
7.奥飛騨酒造 熱燗飲み比べ2本セット
8.秋田呑み比べ八撰 日本酒ギフトセット
9.梅乃宿 梅酒飲み比べ3本セット
日本酒やビールは苦手だけれど梅酒は好き、そんな方も多いです。梅酒派の方には、こちらの梅酒セットがおすすめです。あらごしタイプなど飲み口の異なる梅酒を複数セットにしているため、飲んでいて飽きることがありません。お酒ギフトをお歳暮に贈って、年末の挨拶をしよう
お歳暮を贈ることで、相手にうまく感謝を伝えられ、翌年からもいい関係が築けるでしょう。お歳暮の品に悩んでいる方は、お酒ギフトを選んでみてはいかがでしょうか。さまざまなタイプのお酒があるため、相手にぴったりのものが見つかりやすいです。
特におすすめなのは、箱付きタイプのものや有名な名柄、ボトルがおしゃれなお酒などです。中にはグラスとセットになった商品もありますので、ぜひ探してみてください。