アベラワー種類と評判。実際にアブーナ(アブナック)を飲んで評価した

アベラワー種類と評判。実際にアブーナ(アブナック)を飲んで評価した

自分好みのウイスキーを見つけるためには、ウイスキーの特徴をしっかりと知っておくことが大切です。なぜならウイスキーには製法や原料、産地による違いがあり、フルーティーなものからスモーキーなものまで幅広いボトルがあるためです。
今回この記事で紹介するのは「アベラワー アブーナ」です。カスクストレングス、ノンチルフィルタードといった製法を採用していて、ナチュラルなスタイルのウイスキーとして人気があります。

お酒ライターAnchan
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では実際にアベラワー アブーナはどのような味わいがするのでしょうか?ウイスキー好きのがきちゃんによる評価レビューも交えながら、紹介していきたいと思います。アブーナ以外のアベラワーシリーズについても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール
 

ウイスキーの魅力を堪能できるアベラワー アブーナ

アベラワー アブーナ(アブナック)とは

アベラワー アブーナは、スコットランドにて製造されるシングルモルト「アベラワー」シリーズのうちの1種類です。なお販売店によってはアブナックと表記されていることもありますが、同じ商品となります。
アブーナはゲール語で“起源”を意味しています。アベラワー アブーナのボトルは、アベラワー創業である19世紀当時の功績を称え、当時と同じ製法で作られたシリーズとなります。
具体的には厳選したスパニッシュオークのオロロソ・シェリー樽による熟成原酒を、「カスクストレングス」でボトリングしているのがポイントです。カスクストレングスはあえて加水をしない樽出しのままの製法のことで、ウイスキー原酒の持つ濃いめの味わいや刺激を直に感じることができます。バッチごとに特徴やニュアンスが異なるのも、カスクストレングスの魅力と言えます。
またアベラワー アブーナは、冷却濾過をしないノンチルフィルタリングの製法も採用しています。現代のウイスキーづくりでは冷却濾過によって不純物を取り除く工程が加えられていることが多いですが、濾過をすることでウイスキーが持つ本来の旨味成分も減ってしまうというデメリットがあります。一方でアベラワー アブーナはあえて冷却濾過をしない製法をとることで、ウイスキーが持つナチュラルな魅力をそのまま表現しているのが特徴です。
 

アベラワー アブーナの製品情報

  • 香り:さまざまなスパイス、プラリネ、スパイスオレンジ、オロロソシェリーのリッチかつ深みのある香り
  • 味わい:オレンジやブラックチェリー、ドライフルーツのような爽やかな甘み、ジンジャーやダークビタ

    チョコレートを思わせる刺激、シェリー、オーク、全体的にフルボディでクリーミー

  • フィニッシュ:強く深いエキゾチックなスパイスのようなビタースウィート、ダークチョコレート、オークのニュアンス
  • 度数:約60%※カスクストレングスのためバッチごとに異なります

 

シングルモルト「アベラワー」について

アベラワー アブーナは「アベラワー」の商品のうちの一つであり、アベラワーにはアブーナ以外のボトルもあります。
ここからはアベラワーそのものについて、特徴や歴史、ラインナップなどを紹介していきます。
 

スペイサイド・モルトでフランス人気も高いブランド

アベラワーとは、スコットランド・スペイサイドにあるアベラワー蒸留所で作られるシングルモルトウイスキーの銘柄のことです。
アベラワー蒸留所は、スペイサイドで最も高いと言われるベンリネス山より流れる、ラワー川沿いに建てられていました。ちなみにアベラワーは“ラワー川の落ち合い”といった意味合いを持ちます。
アベラワー蒸留所は数回の火災で蒸留所の場所や設備に変更がありましたが、それでも歴史の中で消えてしまうことなく伝統が続いていきました。元々1826年創業の時は密造酒扱いでしたが、やがて公式の蒸留所と認められ世界的な人気を集めることになります。
そんなアベラワーは、華やかでフルーティ、軽すぎず重すぎない絶妙なバランスに定評があります。特にフランスでの人気が高いシングルモルトであり、もちろん日本国内にも多くのボトルが輸入されています。
 

ダブルカスクマチュレーションが特徴

ダブルカスクマチュレーションが特徴
アベラワーのウイスキーは、厳選したシェリー樽・バーボン樽の2種類の樽を使い熟成を進めるのが特徴です。いわゆるダブルカスクマチュレーションと呼ばれる製法で、それぞれの熟成原酒をバランスよく組み合わせています。2つの樽の良さが発揮されることで、エレガントさと複雑さが両立した味わいが生まれています。
またアベラワー蒸留所のモルトは、原酒のうちの半分がブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使われていることも有名です。例えばシーバスリーガルのような有名なウイスキーが、アベラワーのモルト原酒をキーモルトとして採用しています。
 

アベラワー12年 ダブル・カスク マチュアード

アベラワー12年ダブル・カスク マチュアードは、名前が表す通り酒齢12年以上の原酒を使ったボトルです。シェリー樽とバーボン樽2つの樽で作られた原酒の組み合わせが、豊かで独特な味わいを生み出しています。
香りはやさしくてまろやかであり、りんごのようなフルーティーさがあります。口に含んだ時の味わいは、チョコやトフィ、シナモン、ジンジャーといったバランスの取れたアロマに、シェリー樽のニュアンスも感じられます。
 

アベラワー16年 ダブル・カスク マチュアード

アベラワーの16年ものは、12年ボトルよりもさらに進んだ熟成の原酒を使用しています。南スペインのシェリーワイン樽をマスターディスティラーがしっかりと厳選していて、味わいの奥深さを堪能できます。
近づくとナッツのようなニュアンスやスパイス、リッチでフローラルな香りを堪能できます。そして口に含むとプラムのようなフルーティーさが混ざったスパイシーなニュアンスを感じ、スムースなフルボディさを楽しむことができます。フィニッシュはスパイシーでフルーティーであり、暖かく長い余韻が続きます。
 

アベラワー18年 ダブル・カスク マチュアード

アベラワー18年は、ここ最近で日本に初めて輸入されたボトルです。リッチで複雑、トフィ、熟した桃・ビターオレンジを組み合わせたバタースコッチの香りが特徴で、18年ものならではの奥行きを感じ取ることができます
味わいのバランスも非常に優れていて、アプリコットのような柔らかな味の後に、オークなどのフレーバーを含んだような香ばしいハチミツ味が続きます。クリーミーで上品な味わいは、クレームブリュレのようなフィニッシュにつながっていきます。
長くバランスの取れた余韻があり、特別な日やデザート・ご褒美のような感覚でゆっくり飲むのに適した1本です。
 

がきちゃんがアベラワー アブーナを飲んで評価した

がきちゃんがアベラワー アブーナを飲んで評価した
ウイスキー好きがきちゃんがアベラワー アブーナ」をストレート・ロック・ハイボール別に飲み評価レビューをしていきます。

アベラワー アブーナ バッチNo,066 alc.59.2% 容量700ml 価格約8,500円~

さっそく飲んでみた

  • ・・・濃い琥珀色
  • 香り・・・エレガントなシェリー香、複数のスパイス、ベリー、バニラ

 

ストレート

アベラワーアブーナストレート
オロロソシェリーらしいスパイシーな味わい。59.2%とアルコール度数は高いですが意外に飲みやすい。調子にのるとすぐふらふらになりそうです(笑)

ウイスキー レビューライターがきちゃん
がきちゃん
液質はオイリー。ジンジャー、黒蜜、ドライフルーツ、ダ液質はオイリー。ジンジャー、黒蜜、ドライフルーツ、ダークチョコ、余韻は長くスパイシーが目立ちます。味がしっかりしていてストレートで美味しく飲めますが飲みすぎ注意です(笑)

 

ロック

アベラワーアブーナロック
冷えるとスパイシーさはかなり抑えられて渋み、甘味、苦みが強くなります。個々が主張しあっていてバランスがくずれるように感じました。
ストレートの方がまとまっていて美味しく思います。
 

ハイボール

アベラワーアブーナハイボール
ハイボールにすると木っぽいえぐみが目立ちます。ですがアベラワーの甘さは残したままで甘いハイボールになります。
すっきりとは逆でフルボディーなハイボールですね。意外に美味しかったです。
 

個人的評価

ウイスキー レビューライターがきちゃん
がきちゃん
よく値札やインターネットで“アブナック”と書かれていることがありますが、アブーナで間違いないと思いますので当ブログを見た方はアブーナで統一しましょう(笑)

ちなみにキャップ部分は蝋で閉じられているので開栓するときはナイフやハサミで切り込みを入れて蝋をはがすと綺麗に開けれると思います。全部はがしてしまってもいいともいますが。

 

アベラワーの評価は?価格の安さでコスパ優秀の声も

 

アベラワーの口コミ評価評判を調べてみた

アベラワーの魅力をより詳しく知るために、口コミ評価を調査してみました。
アベラワーはシングルモルトにしては価格が安く、コスパが良いといった声が非常に多く見受けられました。10年もの、12年もののボトルであれば1本あたり5,000円ほどでトライできるので、シングルモルトウイスキーを飲んでみたいという方に強くおすすめ出来そうです。もちろん値段だけでなく味わいについても評価が高く、特にシェリー樽のウイスキーが好みの方から高評価を受けている印象です。
ちなみに最も美味しいと評価されていたのはアベラワーアブーナで、高めのアルコールでありながらも決して刺激が強すぎず、しっかりと芯のある味わいであることが高評価につながっていました。アベラワーアブーナは価格1万円程度と若干高めではあるものの、日本のシングルモルトに比べると格段に安いため、リッチな味わいのシングルモルトが気になっている方はトライしてみる価値があります。
 

世界的な受賞歴も

<アベラワーアブーナ>

  • 2017年:TSWMザ・スコッチ・マスターズ部門 最高賞マスター受賞

 

<アベラワー12年 ダブル・カスク マチュアード>

  • 2017年:IWSCインターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション 金賞受賞
  • 2017年:TSWMザ・スコッチウイスキー・マスターズ 金賞受賞

 

<アベラワー16年 ダブル・カスク マチュアード>

  • 2017年:SWSCサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション ダブルゴールド賞受賞
  • 2017年:IWSC インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション 金賞受賞

 

<アベラワー18年 ダブル・カスク マチュアード>

  • 2017年:SWSCサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション 金賞受賞

アベラワーのボトルは、世界的な品評会で名誉ある賞を数々受賞しています。このことからも、アベラワーが評価の高いウイスキーであることがわかります。
受賞歴の中にはブラインドテイスティングで味わいを評価するようなコンペティションもあり、アベラワーがブランド名だけでなく、確かな品質で人気を集めていることがわかります。
またこれだけの受賞歴を誇りながらも、アベラワーは比較的入手がしやすく、親しみやすいウイスキーであるという点も魅力です。ちょっとリッチな晩酌シーンのほか、贈り物・ギフトやお土産としても選びやすい銘柄と言えるでしょう。
 

飲まないアベラワーはお酒買取専門店へ

飲まないアベラワーはお酒買取専門店へ
アベラワーのようなウイスキーには、賞味期限がありません。そのため未開封で正しく保存をしていれば、何ヶ月〜何年前のボトルであってもクオリティを保ったままです。そのため未開封ボトルで余らせているアベラワーがあれば、お酒買取専門店に引き取ってもらうことも可能です。
お酒買取専門店とは、お酒に特化した買取専門業者のことです。リサイクルショップとは違い、きちんとお酒の価値や市場人気を踏まえた上で適正な評価額をつけてくれるのがメリットです。メルカリやヤフオクなどの転売とは違い、価格や状態に関するクレームなどトラブルも防ぎながらお酒を売れるので安心です。アベラワーのボトルを手放そうか迷っている方は、ぜひ買取専門店の利用も検討してみてください。

 

まとめ

今回は「アベラワー アブーナ」を中心に、ウイスキー・アベラワーの魅力をお伝えしました。
アベラワーはシェリーの香りと複雑で奥行きのある味わいを堪能できるウイスキーです。コスパの良さにも注目が集まっていて、初心者からウイスキー好きの方にまで幅広くおすすめできます。Amazonなどでも取り扱いがありボトル入手も難しくないので、ぜひ機会があれば挑戦してみてはいかがでしょうか。

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