地ビールは今では北は北海道から南は沖縄まで、全国各地いたるところで造られています。四国はもともと地ビールの醸造所は多くありませんでしたが、1990年代半ばから全国各地ではじまった地ビールブームにのって数多く造られてきています。一時期には、10前後の醸造所が存在していましたが、現在はブームも落ち着き、少数の醸造所が生き残っている状況です。
地ビールといえばは地元の名水や名産品などを活かすことが多いですが、四国の地ビールもやはり、地元の名産品であるゆずや伊予柑や文旦など、柑橘系の地ビールが多いのが特徴となっています。
そのため柑橘系のフルーティーな味わいの地ビールも多く、女性にも人気の地ビールが多いことが特徴としてあげられます。
四国のおすすめ地ビール6選
道後ビール
温泉上がりはレトロな坊ちゃんビールが最高
夏目漱石オン坊ちゃんで有名な愛媛県の道後温泉には、『坊ちゃんビール』と呼ばれる人気の地ビールがあります。淡色麦芽を使用た一番絞りの麦汁だけを使ったキレのあるさっぱりとした味わいの地ビールで、温泉上がりの一杯がたまらない美味しさです。
長年の清酒造りの技を活かして、熱処理せず酵母の力で発酵させているそうですよ。ノスタルジーを感じさせる瓶やロゴも素敵です。他にも、苦味が少なく、バナナの香りがフルーティな『ヴァイツェン』なども女性に人気です。
醸造所:水口酒造(株)
住所:愛媛県松山市道後喜多町3-23
さぬきビール ケルシュ
本場のドイツビールを日本でも楽しめます
さぬきビールは、ドイツビールのマイスターが醸造したプレミアム地ビールが人気のブランド。中でも女性の人気が高いの地ビールは『ケルシュ』です。飲み口があっさりとしていながら、しっかり冴えがある地ビールの傑作ですのでぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
他にもコクがある本格派ドイツ風クラフトビールの『スーパーアルト』、苦味が少なくフルーティな『空海』、カラメル麦芽とロースト麦芽を使った『父帰る』など、ネーミングも楽しい地ビールが揃っています。
醸造所:さぬきビール
住所:香川県高松市香川町寺井624
大三島ブリュワリー ホワイトエール
一口飲むと広がる柑橘の爽やかな香りが最高
大三島ブリュワリーでホワイトエールを頂きました。こんなところでも美味しいビールが作れる&飲めることに感動。こういう手作りビールは応援していきたいですね🍺 pic.twitter.com/3aMfjcUmso
— ネギド (@negidon33) March 15, 2020
しまなみ街道のちょうど中間地点にある今治市大三島町にある人気のクラフトビール工房&カフェ「大三島ブリュワリー」。特産の甘夏や伊予柑、はっさく、温州みかんなどの様々な柑橘類を使って作られた地ビールは「ホワイトエール」と「ペールエール」『ダークエール』の3種類があります。
「ホワイトエール」はまるで柑橘ジュースのように爽やかで飲みやすいので女性におすすめです。他にもピリッとホップが効いたほろにがさが楽しめる「ペールエール」、コーヒーのような甘みとコクを楽しむなら黒ビールの『ダークエール』もあります。
掲載ページ:大三島ブリュワリーfacebook
醸造所:大三島ブリュワリー
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦5589
Awa新町川ブリュワリー ビター BITTER
まるで紅茶のよう!芳醇な香りが素晴らしい地ビール
麦酒工房 Awa新町川ブリュワリーの飲み比べ。左からペールエール、ビター、スタウト。 pic.twitter.com/1JFy7PX25j
— KUBOYAMA (@kuboyama) October 5, 2016
麦酒工房 Awa新町川ブリュワリーの地ビールは、シャンパンと同じ自然発泡で、ビール酵母が作った自然な炭酸も捨てずに利用するのが特徴です。コクの出る英国産大麦と、アメリカ産のウィラメットホップを使用した地ビール『ビター』は、その香り高い紅茶のような味わいとビタースイートな喉越しがとっても爽やかでおすすめです。
他にも、グレープフルーツのような香りの柑橘ベースの『ペールエール』路0スト麦芽をふんだんに使った黒ビール『スタウト』も人気です。
掲載ページ:麦酒工房 Awa新町川ブリュワリー
醸造所:麦酒工房 Awa新町川ブリュワリー
住所:徳島県板野郡藍住町勝瑞字幸島93-5
カミカツビール
ゼロウェイストの聖地で地ビールを飲み比べ
徳島県上勝町といえば全国でも有名なエコの町。農村の風景に溶け込んだモダンな「RISE&WIN BREWING(ライズアンドウィンブルーイング)」。「カミカツ ルーヴェンホワイト」は、ポン酢用に果汁を絞った柚香の皮をリサイクルして香りづけに使っています。一口飲むと、さっぱりとした柑橘の香りが広がってとっても爽やか。
他に、上勝特産の『上勝晩茶』を使用した乳酸菌発酵で作る全国的に珍しい「カミカツ アイピーエー」もおすすめです。ボトルももちろんリターナブルです。エコは地球にやさしく、人に美味しい!
醸造所:RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store
住所:徳島県勝浦郡上勝町大字正木字 平間237−2
TOSACO 日高村フルーツトマトエール
知の採りたてトマトを使った爽やかな地ビール
高知県日高村特産のフルーツトマトはその濃厚な甘みが特徴。そのトマトをふんだんに使った地ビールが『日高村フルーツトマトエール』地域限定ビールです。
アルコール度数は5%。苦味が少なく、トマトの甘さと爽やかさで喉越し最高です。特に、日高村は『オムライス街道』があるほどのオムライスの聖地。これらをはじめとするイタリア料理にトマトの地ビールはぴったりです。アルコールが苦手な女性にも飲みやすいです。
醸造所:高知カンパーニュブルワリー
住所:高知県香美市土佐山田町栄町2番29号
暑い日、美味しいビールが自宅で飲めたら幸せですよね。缶ビールそのままもいいけれど、やっぱりサーバーから出したてのビールは一味違います。ビールサーバーがあれば、きめ細かな泡で喉越しが良いビールを飲むことができます。
お土産におすすめの地ビール
ツバメビール
可愛いつばめのラベル🐦
でもこれはビールなんです🍺香川の五名醸造さんが作っているビールで、ノワール、アンブレ、ブランシェの三種✨
自分用に、お土産にいかがですか?有料ですがギフトboxもあるよ‼#四国ショップ
#新商品
#ご当地ビール
#五名醸造
#ツバメビール pic.twitter.com/wxJJ4iKNky— 四国ショップ88 (@shikokushop88) January 30, 2020
特に若い女性へのお土産におすすめなのは、ツバメブリュワリーの「ツバメビール」です。小麦と無農薬のゆずがたっぷり入った農家スタイルの地ビール。ラベルデザインがとてもかわいくて、まるで雑貨のように置いておきたくなりますよ。
小麦と無農薬のゆずがたっぷり入った農家スタイルの地ビール。ツバメビールはラベルもとってもかわいくて、お土産に最適です。
四国の地ビールを楽しめる場所5選
道後温泉
道後温泉の湯上りビール
日本最古の歴史を誇る愛媛県松山市の道後温泉の地ビールである『道後ビール』。
1996年に誕生した地ビールで、道後温泉の湯上りビールとして人気を博している愛媛県を代表する地ビールです。
通称坊ちゃんビールや漱石ビールなど夏目漱石にちなんだ地ビールも存在し、漱石ファンにも愛される地ビールです。
掲載ページ:道後温泉のおすすめの温泉宿・歴史・観光のおすすめモデルコース
住所:愛媛県松山市道後湯之町5-6
高知カンパーニュブルワリー
土佐の子ビール
2018年創業の比較的新しいブルワリーで、TOSACO(土佐の子)というクラフトビールを醸造製造しているブルワリー。ゆずや文旦など地元の高知県産の食材を利用した地ビールで、地元への思いが込められた地ビールが楽しめます。その他、地元名産のトマトやバナナなど、一風変わった味わいの地ビールも楽しめるのが特徴となっております。
» 香り爽やか 榧の実ビール 香美市の醸造所が10/1発売|高知新聞 #高知カンパーニュブルワリーhttps://t.co/MHK1JMhAtJ
— クラフトビールニュース (@CraftBeerNEWSJP) October 4, 2020
掲載ページ:高知カンパーニュブルワリー
住所:高知県香美市土佐山田町栄町2番29号
RISE & WIN Brewing Co.
KAMIKATZビールを堪能できるブルワリー
徳島県上勝町にある地ビールやバーベキューなどを楽しめるブルワリー。
地元のKAMIKATZビールを堪能できるブルワリーで、ゴミ0を目指してる上勝町で、ゴミ集積所にあった建具や家具を再利用したブルワリーとなっています。
上勝町特産の柚香や伊予柑を使った柑橘系の地ビールなど、8種類の上勝オリジナルのクラフトビールが楽しめます。
第二工場の #KAMIKATZSTONEWALLHILL はターナー賞を受賞した建築集団 Assemble Studioがリノベ。上勝町 #ゼロウェイストセンター とKAMIKATZ RISE & WIN Brewing Coは #中村拓志 & #NAP建築設計事務所 が設計。こんなにワクワクした建築物に会えたのは久しぶりだった!#上勝町 #RISEANDWINBREWING pic.twitter.com/vJMdAKEGeS
— 森亮平 関係の鬼 (@westsideryohei) June 12, 2020
掲載ページ:RISE & WIN Brewing Co.
住所:徳島県勝浦郡上勝町大字正木平間237-2
香川ブルワリー
さぬきビールを堪能できる醸造所
香川ブルワリーは香川県を代表する「さぬきビール」を楽しめる製造販売所です。
1996年に誕生した地ビールで、本場ドイツのドイツビールを日本でも味わえるようにと独特な手法で醸造されています。
「さぬきビール」は本場ドイツのビールを堪能できるよう、マイスターたちが温度や湿度までこだわりを持ち続けて作られた地ビールになっております。
今日は #さぬきビール を作る香川ブルワリーさんに訪問してます。レグザムという親会社があり、ここのタンクは全部自社製品なんだって!すごいね。 pic.twitter.com/fZtFK2S8jk
— 日下(くさか)伸彦@生産者と繋がる居酒屋 (@gakuya_nk) January 27, 2020
掲載ページ:香川ブルワリー
住所:香川県高松市香川町寺井624
丸亀ミロクブルワリー
パブ併設の醸造所
丸亀ミロクブルワリーのインペリアルスタウト、ニルヴァーナをいただきます。
おやじ、涅槃で待つ。 pic.twitter.com/IPmREw8hyG— masaharu (@masahal0425) February 17, 2023
丸亀ミロクブルワリーは「マイクロブルワリー」と呼ばれる、醸造設備の規模が約500Lと小規模な設備になっています。
香川県では丸亀と淡路島にしかない数少ないパブ併設の地ビール醸造所になっています。
またこちらのブルワリーでは小規模ながら7種類の地ビールが楽しめるほか、オーガニック素材を使用したサラダやスムージーなども楽しめるブルワリーです。
掲載ページ:丸亀ミロクブルワリー
住所:香川県丸亀市北平山町2-5-15
四国の地ビールにあうおつまみ2選
愛媛県宇和島市のじゃこ天
愛媛県南予地方の海岸部の宇和海の特産品で、水揚げされた新鮮な「ほたるじゃこ」を主原料とした天ぷらです。宇和島市のおでんには必ずじゃこ天が入っており、食べ方は、揚げたてをそのまま食べるか、あぶって醤油をたらしてショウガなどで食べるなどいずれもビールに合うおつまみとなっております。またじゃこ天うどんも人気で、こちらも地ビールにも合う名産になっております。
徳島県小松島市の竹ちくわ
地元の漁師たちが海岸でとりたての小魚の身を練り合わせ、青竹に巻き付けて焼いて食べていたのがはじまりだと言われています。普通のちくわと違い、竹に刺さったまま販売されているので、片手に竹を持ち、もう一方の手にビール持ち、ちくわにかぶりつきながら食べるのが最高です。
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まとめ
四国のビールは柑橘系を使っているものが多くみられ、飲み口がさわやかで香り高いのが特徴のひとつです。さっぱりとしたクラフトビールは、四国の数々のおいしい料理に合わせて楽しめるものも数多くあります。
特に高知県日高村のトマトを使った地ビールは、地元起こしのグルメ街道「オムライス街道」でのイタリア系フードとの相性が抜群。イタリアンが好きなら、ぜひ訪れて試してみてほしいと思います。他に大正浪漫をたっぷり味わえる道後温泉と坊ちゃんビールの取り合わせもたまりませんよ。
四国4県のブリュワリーは大自然の中でひときわモダンなところが多く写真映えもばっちり。そして四国の人々のオープンな人柄も味わいのひとつ。あなたもぜひ四国地ビールの旅にでかけてみませんか。