山陽地方の県、岡山県は瀬戸内の豊富な海産物や中国山地の山の幸を背景に様々な料理が考案されてきました。当然お酒に合うおつまみも非常に多く存在しています。
今回、この岡山県のお酒に合うおつまみというテーマで海鮮、肉類、その他にもお酒に合う料理などをまとめました。岡山に行ったら地元の料理でおいしいお酒を頂きたい、そんな方や取り寄せてお酒と一緒に食べてみたいといったかにとって参考になるのではないでしょうか。
それでは岡山のお酒に合うおつまみを紹介していきましょう。

海鮮系

ままかり

まんま（飯）を借りるほどおいしいままかり！お酒にも合う！

岡山にはままかりと呼ばれる魚がいます。
ニシンの仲間であるままかりは、他県でさっぱといわれている魚です。
そんなままかりは、岡山でまま（飯）を借りるほどおいしい魚として知られており、現地では名物となっています。ままかりの頭を落としてワタを抜き、酢漬けにして食べられる郷土料理なのです。
特に初夏から晩秋にかけてが旬と言われており、この時期のままかりはご飯との相性も抜群な味わいと言えるのではないでしょうか。
ご飯に合うということは、当然お酒にも合いますから、ままかりの酢漬けとともにお酒を頂くのも岡山のお酒のスタイルなのです。
また、大きめのものは焼き魚にすることもあり、脂が乗った旨味のある味わいで、これもお酒とよく合います。このままかりの酢漬けを鮨にしたままかり寿司もありますから、お酒の締めに頂くこともおすすめです。

いかなごのくぎ煮

岡山も有名！いかなごのくぎ煮で一杯！

いかなごのくぎ煮は、いかなごの稚魚を醤油や砂糖、ショウガなどで煮込んだ佃煮のような料理です。
同名の料理は兵庫県も有名ですが、岡山も郷土料理として親しまれています。
岡山など瀬戸内海の獲れたてでなければ、とてもこういった調理ができないことから山陽地方でしか作られない料理です。
そんないかなごのくぎ煮は、お酒との相性も最高と言えます。
お酒の旨味といかなごのくぎ煮の甘じょっぱさがマッチして得も言われぬ味わいが口の中に広がるのです。
また、おつまみという名前のように小さな魚なので、つまむように食べられることからおつまみとしての食べやすさも相まって、よりお酒との相性が良い料理と言えるのではないでしょうか。

イイダコの煮つけ

新鮮なタコをそのまま煮つけで！イイダコの煮つけ

成田家田町店　イイダコの煮つけ、湯豆腐、太刀魚の刺身
岡山にこんな店があるとは・・・ pic.twitter.com/rXpk2DbwHs

— たか@ (@takaikurou) October 29, 2019

瀬戸内海は様々な種類のタコが獲れます。
そんな中岡山で郷土料理として盛んに食べられているのがイイダコです。
このイイダコは古代から食用とされている小型のタコで、卵が米のような形をしていることからイイ（飯）ダコと呼ばれています。
全国、あるいは東アジア全域で食べられていますが、岡山では煮つけにして食べられることが多いタコです。
小さいながらも濃厚な味わいと適度な歯ごたえはおつまみにしてもフィーリングがよく、特に子持ちは卵の旨味も相まってお酒がどんどん進みます（現地では卵が沢山詰まっているほうが良いといわれている）。

サワラのこうこずし

岡山の春の風物詩！サワラのこうこずし

備前市日生町に伝わる『こうこ寿司』。鰆の流し網漁が始まる頃に、豊漁や漁業の安全を願って作られ始めた郷土料理です。
「こうこ」は、たくあんのこと。
細かく刻んで酢飯に混ぜ、鰆の酢漬けと一緒にいただきます。

お酢の力で食欲増進🥢〃
蒸し暑い日もしっかり食べていただきたい、本日のお弁当🍱 pic.twitter.com/SDXE1DMTU5

— 常盤旅館 (@Tokiwa_ryokan) June 19, 2021

すしと日本酒は米を使っているということから比較的相性が良いとされています。
そんなすしも瀬戸内の海の幸が豊富な岡山には豊富にあります。
その中でも春の風物詩として知られているのがさわらを使ったこうこずしです。
こうことはたくあんのこと、つまりさわらと刻んだたくあんのちらしずしのような料理と言えます。
漬物をおつまみにお酒を飲むことも少なくありませんから、そういった意味では、よりお酒に合うすしと捉えられるのではないでしょうか。
さわらの酢漬けのぷりぷりとした身とたくあんの歯ごたえ、そして木の芽の爽やかな香りで、食事としてはもちろん食中酒との相性も最高です。

お肉系

牛一夜干し

魚だけが一夜干しじゃない！牛一夜干し

国産牛一夜干しを入手した。
味は生のビーフジャーキーっぽい pic.twitter.com/PMRbn4MIIz

— en1040🍣 (@en1040) June 10, 2019

一夜干しと聞いてイメージするのはイカを中心とした海鮮の食材ではないでしょうか。
しかし、岡山には牛肉を一夜干ししたものもおつまみとして知られています。
津山に伝わる郷土の味として古くから作られているこのおつまみは、塩を丁寧にもみ込んで、熟成させて一夜干しするという海産物を思わせるような製法で作られている料理です。
肉の旨味が濃縮され、歯ごたえもしっとりとしてお酒に合う手軽な干し肉として岡山では多くのお酒好きの方に楽しまれています。

山珍の豚まん

岡山もひそかな豚まん王国！山珍の豚まん

豚まんというと隣県の神戸やあるいは大阪と言ったイメージがあります。
実は岡山にも有名な豚まんがあり、これでお酒を飲む方もいるのです。
それが山珍（さんちん）の豚まん、店名が入っていますが、固有名詞になるくらい岡山では定番の豚まんとして知られています。
岡山県の食材をふんだんに使っているだけでなく、まるごと1個入ったうずらの卵、とろとろの角煮、シャキシャキのキャベツという豚まんのイメージを超えるボリュームです。
これ一品でおつまみとして十分やっていける料理と言えるのではないでしょうか。

千屋牛の焼き肉

お酒と焼肉は最高の組み合わせ！千屋牛の焼き肉

岡山には千屋牛（ちやうし、ちやぎゅう）というブランド牛がいます。
岡山県の北西部に位置し北は鳥取県に、西は広島県に接する県境の町、新見市（にいみし）で生産される牛です。
肉の旨みが凝縮され、赤みのバランスがよく、さらに含まれる脂肪もオリーブオイルの主成分として知られているオレイン酸が多く含まれているので、胸やけをせずにくちどけが良いことから岡山では高い評価を得ています。
焼肉などで、脂もしっかりと味わえるシンプルな食べ方で、当然お酒にもよく合うこと間違いありません。

岡山の食の文化や郷土料理について

岡山は主に瀬戸内の海の幸と中国山地の山の幸をはじめとして畜産なども行われているのが特徴です。
そういった地の利を生かして様々な料理が考案され、みそベースというよりはしょうゆベースの料理が多いという傾向もあります。
さらにお菓子もきびだんごを始め、様々なものが考案されているのです。
ここからはお肉や海鮮以外のおつまみやおつまみになるお菓子を紹介していきましょう。

その他

けんびき焼き

あんことみょうがのコラボ！けんびき焼き

ただいま。٩(ˊᗜˋ*)و

お腹すいたので…

けんびき焼き 食べてる。

仲良しカメラマンさんはまだ運転中でしょうか❓

気を付けてお帰り下さい。
m(_ _)m

１週間前に、色々お話した岡山市の優しいおにーさん2人組にも、又、会えて楽しかったなぁ～🎵 pic.twitter.com/hUlmsFjpIY

— ホタルのおっちゃん (@hotarudyaya) July 5, 2019

けんびき焼きは稲作で起こってしまったけんびき（肩こり）が治ることを願って作られた伝統料理です。
一言で言えばあんこを小麦粉の皮でつつみみょうがの葉でくるんだものになります。
みょうがの香りとお酒は合いますし、あんこもお酒と合います。
意外な組み合わせですが、お酒のおつまみの役目をきちんと果たしてくれる料理です。

むらすずめ

和風クレープもお酒に合う！むらすずめ

むらすずめは岡山名物のお菓子です。
外皮を薄くクレープ状に焼いて、適度な甘さの粒あんを包んだお菓子ですが、絶妙なハーモニーからシンプルながら岡山の名物として広く知られる存在になりました。
食べやすいサイズなのでおつまみにもなりますし、明治時代から変わらない製法が現在まで生きている理由を十分知ることのできるおいしさです。

きびだんご

岡山の代名詞！きびだんごはお酒にも

岡山と言えば桃太郎、そしてきびだんごです。
そんなきびだんごも当然お酒のおつまみになります。
もっちり、ふわふわの食感なので、確かにお酒を選ぶ必要もありますが、控えめな甘さはお酒の味わいを邪魔しません。サイズ的にも食べやすく、オススメです。

 

まとめ

岡山のおつまみを紹介してきました。
初めて知るもの、意外なものを意識してチョイスしたので、ビックリされた方もいるはずです。
もちろん今回紹介できなかった大手まんぢゅう（超薄皮の饅頭）や黄にら料理などもおつまみになります。
そんな岡山のおつまみを試してみてください。