福岡県の酒器9選。小石原焼などお酒にあうグラス・骨董品の紹介

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九州の北部に位置し、古くから朝鮮半島や中国との貿易が行われ、現在も九州一の都市を擁するエリアが福岡です。そういった経緯がから国内外の交通の要衝となっており、九州や西日本、そしてアジア諸国との玄関口として機能しています。

おつまみライターランニングフリージー
ランニングフリージー
そんな福岡は古くから様々なお酒が飲まれており、それに合わせて多くの酒器が生み出されてきました。アジアの技術を取り入れて独自の進化を遂げた酒器もみられるのが特徴です。

また、玄界灘、響灘、周防灘、有明海にも囲まれ、多様な酒の肴が漁獲されることでを知られています。内陸は農産物が豊富でおつまみになる野菜類なども多く収穫されています。
そんな魅力あるエリア、福岡の酒器を今回紹介します。
※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール

福智焼のぐい呑み

福岡の内陸部で自由に作られた酒器
福智焼は福岡の中央部にある福智町で焼かれている焼き物です。古くからある焼き物ではなく陶工の現代的な感覚で焼かれているいわば我流の焼き物です。手法や形にとらわれることなく陶工の現代的な感覚をもとに今も様々な作陶が行われています。そんな福地焼が生み出されている窯はその名も我窯(わががま)、まさに自由な作風の陶工らしい窯元名といえるでしょう。
この酒器は、そんな福智焼の技術を生かしたぐい呑みです。独特な高台を付けた茶色の素朴なぐい呑みは、どこの伝統的なぐい呑みにもみられない魅力を持っています。一味違ったぐい呑みで福岡のお酒を楽しんでみましょう。
 

宗像のガラス器・金彩冷酒杯


華やかなデザインのガラス杯
福岡の北東、宗像市は宗像びーどろと呼ばれるガラス器が盛んに作られています。特に市内の粋工房は会社組織で多くの職人が宗像のガラス器の伝統を今に伝えています。
この工房で生み出されたのがこのガラスの杯です。単にガラスでグラスを作ったのではなく、金沢の金箔を丁寧に、しかも贅沢に入れ美しい模様を形作っているのが特徴で、さらに宗像びーどろの技術を生かした美しい質感も感じられる酒器に仕上げてあります。まさにお祝いの席にピッタな華やかなデザインは、お酒の席を一気に盛り上げてくれるでしょう。和のガラス器でありながらシャンパンなどを注げば、より華やかさが増す、どんなお酒にもピッタリな酒器です。

 

小石原焼のぐい呑み

民芸から生まれた酒器
朝倉郡東峰村、福岡の中南部に位置し大分県にも近いエリアで作陶されているのが小石原焼です。福岡藩の振興策として陶工を佐賀の伊万里から招いて作られるようになったのがその起源で器をろくろで回しながら、刃先やハケなどを使い規則的に入れる独特の幾何学的模様を特徴としています。
民芸運動の中で小鹿田焼が脚光を浴びた後、そのルーツであるこの小石原焼も注目されるようになり海外でも評価を得るようになりました。そして、陶磁器では日本初となる伝統的工芸品に指定され、現在でも盛んに多くの窯元で作陶されています。
そんな小石原焼をぐい呑みにしたのがこの酒器です。素朴でたくましい印象を受けるこのぐい呑みは晩酌のように毎晩使える耐久性を持っています。
 

むるぶし工房のからからとお猪口


福岡で生み出す九州独特の酒器
からからは琉球で生み出され、九州全域で使われている酒器です。独特の形状であることと、酒器の中にカラカラと音がする球を入れるなど製造には高い技術が要求される酒器でもあります。
そんな高い技術を要求する酒器を手掛けているのが福岡県の北部の福津市で作陶をしているむるぶし工房です。沖縄の方言「むるぶし(群星)」から取った工房名は、福岡にあって琉球の作陶技術に優れた工房であることを示しています。焼酎を入れる千代香のように琉球スタイルで泡盛を入れるのもおすすめです。そろいのお猪口も好相性なので一緒に使ってみましょう。

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大島翡翠のぐい呑み


翡翠色が美しいガラス酒器
宗像市の沖合にある大島、この島は七夕伝説発祥の地として知られています。人口わずか700人のこの島は豊かな自然と美しい海の色を感じる島でもあります。そんな大島でガラス器を製造している作家によって生み出されたのがこの翡翠色の美しい酒器です。作家独自の配合によって、まるで宝石の翡翠のような輝きを持つガラス器を生み出すことに成功しました。
この技術を生かして生み出されたのがぐい呑みです。まるで大島の周りを囲む海の波紋のような美しさを感じさせる形状に翡翠を加工したような輝きを湛えています。この美しいぐい呑みで透明感あふれる日本酒や焼酎を入れて、眺めながら楽しんでみるのも良いかもしれません。

 

音無窯の片口

やきしめ陶器の力強い印象
福岡県東部の行橋市で作陶が行われているのが音無窯です。釉薬を一切使わずに乾燥した陶器をそのまま窯に入れて薪で一気に焼き上げるという力強い印象の作陶が行われています。薪の灰によって様々な模様が作られ同じ作品が一つとしてできないのも特徴です。シンプルながら美しい風合いを感じさせる焼き物といえます。
そんな音無窯は陶芸体験も行っており、片口のような複雑な酒器も自作出来ます。自分だけの酒器を作りたい方や窯元の力強い酒器を手に入れたい方は一度検討してみるのもおすすめです。
やきしめ工房 音無窯ホームページ
 

丸田窯の塩釉花文様

複雑な模様が美しい
福岡県の南東部のうきは市で作陶しているのが丸田窯です。ここは一の瀬焼を現代に伝えている伝統工芸の窯元として知られています。一ノ瀬焼は織豊期、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に連れ帰った陶工らによって生み出された朝鮮半島の技術を汲んだ焼き物です。その優れた技術から久留米有馬藩によって代々保護され、現在もその技術を伝えています。さらにこの丸田窯では、釉薬の代わりに塩を使うという塩釉を用いています。この技術は世界的にも珍しく貴重な技術です。
そんな技術を凝縮したのがこの酒器で美しい模様は涼やかな印象を与えます。

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上野焼のぐい呑み

朝鮮半島の技術を今に伝える
上野焼(あがのやき)は繊細に描いた椿模様が素朴で温かい雰囲気を醸す風合いが特徴です。もともと朝鮮出兵の際に加藤清正が連れ帰った陶工らによって生み出された焼き物として福岡の内陸部の各地で代々焼かれてきました。美しい風合いとその歴史の長さから国が指定した伝統的工芸品としても知られており、現代でも様々な作品を見ることができます。
この長い歴史を持った上野焼をぐい呑みにしたのがこの酒器です。内側の独特の模様と外側の素朴な絵付けが伝統を感じさせます。どこか温かみのある風合いを楽しみながらお燗を注いで寒い時期を過ごすのも良いかもしれません。
 

宮原 隆次氏の秋草模様猪口


現代の名工が生み出す猪口
宮原 隆次氏は、福岡県の北部に位置する直方市で作陶を行っている陶工です。九州をはじめ、全国のさまざまな作陶展に出品し、多くの賞を受賞している地元の名工として知られている作家です。代々窯元を守っているというポジションではなく、自分が創業する形で自身の名を冠した宮原隆窯を開窯し、現在に至っています。
もともとこの地は遠州七窯という江戸時代中期の茶人、小堀遠州が茶器に適した窯として選んだ高取焼発祥の地でもあり、作陶に適した土地として知られていました。このような背景を持つ地で作陶を行っているので自身の高い技術も相まって優れた作品を多く生み出しています。
この優れた作陶技術を生かして生み出されたのがこの酒器です。秋草の美しい模様があしらわれており、素朴な素地を華やかなものにしています。これでお酒を頂けば、現代作家の作品を身近に感じることができるでしょう。

 

まとめ

福岡は東アジアのさまざまな技術を吸収し盛んに作陶が行われてきた場所です。こういった背景から現地に行けば意外な作品に触れることも多いのではないでしょうか。
また宗像びーどろをはじめとしたガラス器の技術も発達しており酒器も今回紹介したグラス以外にも多くのグラスが存在しています。紹介しきれないくらい多くの酒器が存在しその質の高さが光る福岡は自分でお気に入りの酒器を探すのも容易です。まずはこれらの酒器を楽しんで、その後自分でも探してみる、そんなスタイルもおすすめです。

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