広島は瀬戸内海を抱く風光明媚な場所です。そんな環境からは、当然様々料理が生まれ、お酒に合うおつまみも多く存在します。
※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール
海鮮系
カキの土手鍋
ほくほくのカキとみそ風味の味わいが合う
カキの土手鍋は、なべの周りに味噌を塗って土手のようにして広島名産のカキや豆腐、そして野菜などを煮て食べる料理です。
味噌もこだわりがあり、府中味噌という白っぽい甘味噌を使います。これによって独特の甘みとカキのうまみが楽しめる料理になるというのが特徴です。食べる直前に味噌の土手を崩しながら食べていきますが、お酒が進んで土手がどんどん崩れ、濃いめの味付けになると、よりお酒に合うおつまみになってくれる料理と言えます。
カキ料理は様々なものがありますが、広島独特の調理方法でいただくのも良いのではないでしょうか。
ワニの刺身
ワニと呼ばれるけどワニじゃない!ワニの刺身
広島のご当地グルメと言えば!
「ワニ料理」
備北地方ではサメをワニと呼び、内陸まで腐敗せずに運べて刺身で食べられる鮫肉は昔から貴重な海の幸として珍重されました。
薄っすらな桃色の身は、もっちりとしていて甘味があり、淡泊でいながらコッテリとしています。
\いいところだよ広島県/ pic.twitter.com/NWQDGCJXKh— 🇯🇵 日本コミュニティ (@JapanForums) June 23, 2020
ワニは広島ではサメ肉を意味します。しかも沿岸部ではなく、山間部で食べられるごちそうとして知られている料理です。
ネズミザメやアオザメ、シュモクザメ、メジロザメ、オナガザメなど様々なサメが料理されており、特にネズミザメという3mほどの大型のサメのものが良く食べられます。
すぐに肉の質が落ち、においを放つので新鮮なうちに調理して食べるのがポイントで、刺身は特に贅沢な食べ方です。
かつては正月に並ぶ高級食材であり、味は鮪のトロとアマエビの中間のようなものと評価する方が多い料理です。ショウガ醤油でお酒一と緒に食べれば、きっとサメの印象が変わるのではないでしょうか。
メンタイのフライ
明太のフライ?いいえメンタイのフライ
久しぶりに食べる
呉ではお馴染みの
メンタイのフライ。これ、ほんとうに美味しい。
せっかくなので
エビフライと共に! pic.twitter.com/vHaSix3RAq— 河島 佑香 ( Y ) (@kawayuka1105) October 24, 2019
広島でワニはサメ、メンタイは明太子ではなく、ヨロイイタチウオと呼ばれる70センチほどの白身魚です。
広島ではメンタイという名前で呉などで売られている地魚として知られています。
水気が多めで、クセのない上品な味わいはフライにも適しており、お酒との相性も良いおつまみです。かつては夕食の定番として、よく並んでいましたが現在はおつまみとして食べられることが多くなっています。
岩国寿司
広島で親しまれる押しずし・岩国寿司
岩国寿司食べた! pic.twitter.com/vLIezThjva
— ぐるぐるうづまき (@guruguruuzumaki) March 15, 2020
すしとお酒は相性が良い料理です。岩国寿司も例外ではありません。
この岩国寿司は押しずしの一種で、春菊などの青菜、岩国名産の蓮根、椎茸、錦糸卵を酢飯の上に載せて何重にも重ねていく料理です。その手間や華やかな外見から殿様寿司と言う異名があります。
実際に岩国藩の藩主である吉川広家が合戦に備えて作らせた保存食とも言われているのもそのゆえんとして知られているのです。角寿司と言う別名も持っており、おつまみに適した食べやすいスクウェア状の押しずしとして供されます。
お肉系
備後府中焼き
ミンチ肉から染み出るうま味がたまらない!備後府中焼き
備後府中焼きは肉を入れた広島風のお好み焼きの一種です。厳密には別の食べ物であり、豚バラ肉の代わりにミンチ肉を入れて重ね焼きしていくという点に決定的な違いがあります。この肉の違いは食感にも大きな変化をもたらすのです。ミンチが油を出して下のそばを固焼きそばのようにしてくれ、もやしも入れないので、サクサクした食感を与えてくれます。この食感はお酒との相性が抜群であり、どんどんお酒が進むのです。また、ミンチも牛肉にこだわっているお店もあることから、広島風お好み焼きとは全く違った味わいが楽しめます。
呉の肉じゃが
肉じゃがはお酒のお供・呉の肉じゃがとは
居酒屋でよく見かける肉じゃがも広島、呉の肉じゃがは一味違います。柔らかいメークインのジャガイモを使って、ジャガイモと牛肉、こんにゃく、玉ねぎのみを使って仕上げてあるのです。
呉は昔から海軍の街として知られており、海上自衛隊も拠点にしている場所として知られています。その海軍のレシピに入れるため和風のビーフシチューを試行錯誤で作る中で生まれた料理が肉じゃがなのです。つまり、元祖肉じゃがと地元では思われており、その元祖にふさわしい味わいはお酒との相性も素晴らしい煮物に仕上がっています。
ホルモンバーグ
新食感の肉つまみ?ホルモンバーグ
【お取り寄せ3か月待ち】
噛むと旨みがジュワ~っとあふれ出すホルモンバーグ、これは新たな広島名物になりそうですな…⇒ホルモンの圧倒的存在感…!広島「必殺!ホルモン焼ゴーダキング」で噂のホルモンバーグを食べたら想像以上でしたhttps://t.co/aUsFu4YAdp pic.twitter.com/9PixyQQavE
— ぐるなびWEBマガジン (@gnavi_mag) November 18, 2017
ハンバーグをミンチ肉に加えてミノ(牛の第一胃)や各種ホルモンを混ぜて塩だれで食べるのがホルモンバーグです。今まで感じたことのないハンバーグの食感と、あっさりしてうまみが凝縮された塩だれによって、瞬く間に広島でヒットしました。取り寄せも3か月待ちと言われており、それはお酒のおつまみとしても魅力的な料理の証でもあるのです。
広島の食の文化や郷土料理について
広島は瀬戸内の海の幸と山の幸、そして中国地方一の都市である広島市の文化の融合によってお酒のおつまみも様々なものが存在します。
また、呉の海軍文化も料理に影響を与え、ひいてはおつまみにも変化を与えてきたといっても過言ではありません。
ここからは、そういった料理とはまた一味違ったお菓子などのおつまみを紹介します。
その他
もみじ饅頭
広島の銘菓はお酒にも合う!もみじ饅頭
もみじ饅頭はモミジをかたどったるカステラ状の生地で餡を包む焼きまんじゅうです。
この味わいは紅葉と言うユニークな形も相まって広島県を超えて非常に高い評価を得ました。そして全国各地でも見かけるようになったお菓子でもあります。しかし、せっかく食べるのであれば本場の、しかもおつまみとして食べるのもおつではないでしょうか。実際にあんこやカステラの感触がお酒に合うことも少なくありません。サイズもおつまみに最適ですから、お茶請け以外にもおつまみとして楽しんでみてはいかがでしょうか。
広島菜の漬物
漬物とお酒の相性は最高!広島菜の漬物
フライケーキ
油と酒と甘味とフライケーキ
広島県呉市の名物、フライケーキです❗学生時代は3つはぺろりでした❗❗❗揚げたてサイコー👍 pic.twitter.com/vlFahbfaYc
— Mitsouko (@kinuemonmama) December 16, 2018
フライケーキとはアンドーナツのような広島の名物お菓子です。菜種油で揚げられた固めの生地はお酒にもしっかり耐えられる味わいであり、意外なおつまみになります。
広島でも一部の知名度ですが、呉市付近では多数のお店で出されており、サービスエリアでも食べられます。
一味違った広島のおつまみを食べたいと思ったら一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
広島は、海の幸、山の幸、そして様々な工夫によって生み出された肉料理など魅力的なおつまみにあふれています。魚好きな人、肉好きな人、そして野菜好きやスイーツ好きなお酒の愛好家のいずれの方にも対応できる守備範囲の広さも魅力なエリアです。