兵庫は灘五郷など酒造りなども有名なエリアです。それに海産物は瀬戸内と日本海両面の海の幸が楽しめる場所でもあります。
そんな中ひときわ目を引くのが日本でも有数の高級牛で、世界的にも知名度がある神戸ビーフや但馬牛です。これらを使ったおつまみや名産品が多く存在し、海産物では日本海のかにを使ったカニ料理、瀬戸内のたこを使った胼料理があります。
また、姫路おでんなども意外と知られていない名産品です。肉類も牛ばかりフォーカスされがちですが、豚まんも元々は神戸の中華街の名物として知られています。
※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール
海鮮系
姫路おでん
よそのおでんとは一味違う!姫路おでん
姫路おでんは、様々なスタイルがあり関東風の甘みのあるつゆで煮たものや関西風のだしで煮たものが存在します。
それでは実体がないように思えますが、これらに共通している特徴はショウガじょうゆで頂くということです。
一見どこのお店のおでんもバラバラなのですが、この一点においては共通しており、そのユニークな食べ方こそが姫路おでんと言えます。
おでんは酒の友、いちどショウガじょうゆのおでんを召し上がってみてはいかがでしょうか。
はもすき
ハモの名産地淡路島の名物!はもすき
ハモ料理の王道「はもすき」。ハモの旨味と淡路島たまねぎの甘さがたまりません。#あわじ国 #南あわじ市 #南あわじ旬だより #淡路島 #淡路島グルメ #ハモ #はもすき #たまねぎ #食べスタグラム #夏の味覚 #awajishima pic.twitter.com/TVfomn1g1b
— あわじ国政府広報室 (@awajikoku) May 21, 2020
はもは関西の様々なエリアで名産品になっていますが、中でも兵庫の淡路島で漁獲されるはもは特に有名です。
そんなおいしいはもを薄切りにし、しゃぶしゃぶのようなスタイルで頂いてお酒で後を追わせる、そんな楽しみ方ができるおつまみといえます。
はもすきという名前からすき焼きを連想しますが、実はしゃぶしゃぶということで話の種にもなるのではないでしょうか。
明石焼
タコ焼きの元祖!明石焼はお酒にも最高
繁華街へ行くと、タコ焼きとお酒をマッチングさせたお店を見嚊めます。
それだけ相性のいいタコ焼きとお酒ですが、当然タコ焼きの元になった明石焼との相性も抜群です。
タコを使って、たこ焼きそっくりの外観ですが、こちらは卵の分量を多めにして、ソースの代わりにだしで頂きます。冷凍のお土産も多く売っていますので、それを利用するのがおすすめのスタイルです。
自宅で温めて召し上がってください。
いかなごのくぎ煮
兵庫の春の風物詩!いかなごのくぎ煮
神戸の網元が従業員に食べさせたことが始まりとされる(神戸の魚屋発祥という異説もあり)いかなごと呼ばれる幼魚を佃煮にした料理です。
佃煮系の料理はお酒との相性も最高ですから、当然このいかなごのくぎ煮もお酒に合うおつまみと言えます。
毎年春先に漁が行われることから、現地では春を告げる郷土料理としても親しまれているおつまみです。
お肉系
神戸ビーフのステーキ
神戸ビーフを贅沢に頂く!神戸ビーフのステーキ
欧米を始め、ミシュランクラスの一流レストランでも供される日本の牛肉、それが神戸ビーフです。
神戸ビーフの魅力を十二分に堪能できるのがビーフステーキ、そんな贅沢な食べ方でお酒を飲めば合わないはずがありません。
お好みの焼き加減でオーダーし気に入ったお酒と一緒に食べれば、きっと最高の瞬間を楽しめるのではないでしょうか。
ビフカツ
牛はカツレツにしてもおいしい!ビフカツ
とんかつという料理があります。
ぶたのカツレツがそれですが、当然牛のカツレツも存在するのです。
それがビフカツ、一般に浸透していないのは高級さもありますが、牛の扱いに慣れていないというところも大きいのではないでしょうか。
そんな牛の扱いに慣れた兵庫エリアだからこそ、自在に調理し素晴らしいおつまみに仕上げています。
揚げたてをカットしてもらいお酒と楽しめること間違いありません。
豚まん
からしもつけるとなお良し!豚まん
豚まんは関西を中心にした肉まんの呼び名です。
わざわざ豚という名前をつけるだけあり、中の具には豚肉への強いこだわりがあることの証拠と言えます。
そんな豚まんは本場中国からビジネスなどで渡ってきた中国人が多く居住する神戸の中華街が日本の発祥、そんな本格的な味をお土産にすればきっと肉まんと豚まんは別の料理だと実感できるのではないでしょうか。
もちろんお酒に合うおつまみにも十分なってくれます。
大きいので食べやすいサイズにカットするのもおすすめです。
兵庫の食の文化や郷土料理について
兵庫県は、日本海と瀬戸内海に挟まれ、また中国山脈も通っているため、海の幸、山の幸ともに恵まれています。
また兵庫県は、上質の豊かな水源に恵まれたことから、江戸時代より造り酒屋が多くあります。兵庫県の酒は、上方の酒として、江戸っ子に大人気でした。剣菱などの酒は、庶民は、中々口にできない高価なものでした。
兵庫県は古来から醸造業が発展してきたわけですが、酒だけを作ってきたわけではありません。兵庫県民、老若男女、皆が飯のトモにする発酵食品をご存じでしょうか?それは、麹で作られる醪(もろみ)。メーカーでは、ブンセンの「花も」が有名です。また多くの造り酒屋が、酒の麹を使った自家製のもろみを販売しています。大豆や麦の粒がやや残った甘いもろみ味噌に、香味野菜や柚子などが刻みこまれているものが特徴です。そのまま酒のトモにしたり、熱々ご飯とともに、代わりだねは、バターとともに、トーストで。兵庫県のもろみを一度ご賞味ください。
その他
花も
甘いもろみ味噌とマヨネーズのハーモニー「花も」で、もろみ味噌のスティックサラダ
次、誰かに兵庫県のお土産あげるとしたらブンセンの「花も」ってもろみ味噌にしようと思っている。今年初めて知ったけどうまいー。これだけのために普通の白飯も炊いた🍚 pic.twitter.com/xPTgcwjfvQ
— waka (@wakamogura) June 13, 2021
簡単で手早くできる兵庫県産のお酒にぴったりのおつまみを紹介します。作り方は、きゅうり1本とセロリ1/2本をスティック状にカットし、氷水につけてシャキッとさせます。
きゅうりとセロリを皿に盛りつけ、「花も」大さじ3と、マヨネーズ大さじ2を添えるだけです。醪味噌ですが、「花も」でない場合は、日本酒と同じ酒蔵のものが手に入りましたら、ぜひ合わせてみてください。これ以上の組み合わせはありません。
「揖保乃糸」の変わり和え
食べ残しの素麺が、絶品日本酒向けのおつまみに早変わり!
CMでも有名な素麺「揖保乃糸」ご存じでしょうか。播磨名産の美しい素麺です。細いしなやかな麺ですが、きちんとコシがあり、小麦の香りがしっかりした、それはもう「形而上学的な素麺」です。
この素麺を使ったリメイクおつまみを紹介します。茹でた揖保乃糸を3-4cmの長さにハサミで切ります。刻んだみょうがと、刻んだしょうがなどの薬味(素麺の薬味の残りもの)を軽く混ぜ、兵庫県産醪味噌で和えます。最後にゴマをふって出来上がりです。
薬味ですが、ネギやタマネギ、ニンニク、ニラなどは入れないでください。日本酒と合わなくなります。
安富のゆず茶
安富のゆず茶で、簡単甘味噌とふろふき大根
姫路市安富町の「ゆず茶」はとても人気しています❗ pic.twitter.com/Hs3Cys19bH
— タカハシ (@taka4810) June 21, 2018
安富という場所は、姫路の北のほうの小さな町。この街は、絶品の柚子が取れます。香りよい大ぶりの柚子で作られたゆずジャム、韓国のゆず茶のように、熱湯に溶かして熱々甘々をいただくのが、基本的な使い方です。しかし、余計なものを使わずに、作られたこのゆずジャムは、香り高く、お料理にもデザートにも用途がたくさんあります。
この「ゆず茶」を使った甘味噌が、兵庫県産の日本酒にぴったりなので、その作り方をご紹介します。
大根を2cmの輪切りにし、皮を剥き、昆布出汁でごく弱火で3時間煮ます。ゆず茶と味噌を半々で練り、硬いようなら大根の煮汁少々でゆるめます。煮上がった大根にゆず味噌をたっぷりつけて、兵庫県産の日本酒とともに、いただきます。ふろふき大根が面倒な場合は、そのまま舐め舐め日本酒をやっつけても良いですし、スティックサラダにつけてもおいしいです。
丹波の黒豆
お正月でなくとも丹波黒豆の煮物で一杯
「丹波の黒豆」、誰もが一度は耳にしたことがあると思います。兵庫県の中央部中国山脈にかかったところが丹波地方。この地域で生産される黒豆は、「丹波黒」というもので、大変美味とされています。粒は丸く大きく、ツヤがあり、煮上がりの味と食感は、最高級。老舗料亭や旅館などが早々と抑えてしまうため、時期によっては、丹波地方産の丹波黒は市場に流通しなくなるそうです。(東京のスーパーなどで販売されているものは、岡山や鳥取、四国のものが多いとされています)
丹波黒の入手が難しいのと、自分で煮るのは、時間と手間が半端ないため、兵庫県産の豆と確認して、煮てあるものを購入しましょう。
淡路島 玉ねぎチップ菓子
珍味!日本一の玉ねぎで作られた玉ねぎ菓子
この淡路島の玉ねぎを原料に作られているのが、「オニオンチップス」「たまねぎポテトチップス」「たまねぎせんべい」など、淡路島産の玉ねぎを使ったお菓子がさまざま作られています。玉ねぎのお菓子は、兵庫県産の純米酒によく合います。
兵庫県の地酒の歴史 兵庫県で歴史的に酒造が有名な地域といえば灘で、江戸時代に隆盛を極めていたことが特徴です。灘は現在の神戸市の東に位置する旧摂津国で、毎年冬に蔵開きをする場所としても注目されています。日本三大杜氏のひとつで江戸時代から高い技術力で日本中で引っ張りだこの丹波杜氏の発祥の地でもあり、酒...
まとめ
兵庫県は、地域の固有性が高く、その特産物も多岐に渡ります。
歴史文化的側面においても、奈良時代の「播磨国風土記」を始めとする文献があり、他の地域に比べて、兵庫県はその食文化の歴史が、口頭伝承でなく文字による記録が多く残っています。
この多様な自然に恵まれた兵庫県の地域は、日本酒や味噌を始めとする伝統的な醸造食品や乾麺を、数多く生み出してきました。(兵庫県は素麺だけでなく、蕎麦やパスタ、うどんなどの各種乾麺の生産量が非常に多いです)さらに現在は、新しい技術を駆使した食品が次々と生み出されています。食の歴史と未来を感じられる兵庫県の名産の数々を、ぜひ、兵庫県産の日本酒とともに味わってみてください。例えば、姫路城を眺めながら深い歴史をしのぶ味わい、例えば神戸市役所の展望レストランから港を見下ろし未来の希望を想像する味わい、あなたはどちらを試してみますか?