岩手の地ビールはスタウトやエールなど色々な種類のものが醸造されていて、一社で難十種類ものクラフトビールを作り上げていることもよくあります。個性が豊かなのが特徴で、フルーツやチョコレートといったテイストのビールやコクを重視したビールなど、飲み比べてみるとまるで違う味わいに驚くでしょう。
日本酒を手がけてきた酒造会社がクラフトビールを醸造する傾向もあり、色々な方向性でビール党を唸らせるようなビールが生まれてきています。
※この記事を書いたライターランニングフリージーのプロフィール
岩手県のおすすめ地ビール6選
遠野麦酒ズモナ
受賞歴多数!日本酒とビールの二刀流・ZUMONA!
もともと国華の薫を手掛ける日本酒造所、上閉伊酒造が遠野麦酒ZUMONA(ズモナ)というブランドで展開している地ビールです。
日本酒に用いる軟水、六角牛山の伏流水を使っているのが特徴として挙げられます。
軟水の優しい味わいをビールに持ち込むことに成功、その実力が認められ、ゴールデンピルスナーが2018年インターナショナルビアカップ金賞及びカテゴリーチャンピオンを獲得した実力派です。
醸造所:上閉伊酒造
住所:岩手県遠野市青笹町糠前31地割19−7
ベアレンビール
ドイツの醸造所の仕込み室を移設した本格派!ベアレン
ドイツのビール施設をそのまま盛岡市の自社醸造所に移設した本格的な施設で醸造する地ビールです。麦汁を作る釜は100年以上使われているもので、醸造方法もヨーロッパの伝統的製法に則った方法で製造されています。
同社のベアレン・クラシックは、日本外国特派員協会で開催された「世界に伝えたい日本のクラフトビール」コンテストにおいて全国の数ある醸造所を押さえて見事グランプリに輝きました。
醸造所:ベアレン醸造所
住所:岩手県盛岡市北山1丁目3−31
ヘーフェ・ヴァイツェン
岩手地ビールのはしり!銀河高原ビール
長野県のヤッホーブルーイングが岩手県で展開している地ビールです。
地ビールのノウハウが豊富なヤッホーブルーイングが手掛けるだけあり、品質の高いビールを多数発売しています。
東京などでも見かけることが多く、ローカル感はやや欠けますが、安定した品質のビールとヘーフェ・ヴァイツェンという城ドイツビールに定評があります。
醸造所:銀河高原ビール
住所:岩手県遠野市宮守町下鱒沢21地割110−1
いわて蔵ビール
様々なジャンルに挑戦する地ビール醸造所!いわて蔵ビール
日本酒醸造会社の世嬉の一酒造が立ち上げた地ビールブランドです。
日本酒醸造の技術も導入したユニークな地ビールは、本格ドイツビールのヴァイツェンのようなスタンダードなラインはもちろん、オーガニックビールやオーダーメイドビールでも高い評価を得ています。
こちらの希望に沿ったオーダーメイドの地ビールが作れるのは岩手でもかなりユニークです。
醸造所:世嬉の一酒造株式会社
住所:岩手県一関市田村町5-42
宮城マイクロブルワリー夢花まき麦酒醸造所
宮城が生んだ岩手の地ビール!花まき麦酒醸造所
夢花まき麦酒
右から、ピルスナー、ラガー、ライト、いちご、りんご&はちみつ、ぶどう pic.twitter.com/9mNlTcgR6L— るり (@ruli_lapis) August 2, 2016
ユニークなタイトルですが、この地ビール醸造所はもともと宮城県にありました。しかし、2011年の東日本大震災によって醸造所がダメージを受けて、隣県の岩手県に醸造所を移転した経緯があります。
苺&紅花など山形県とコラボしたビールを製造するなど東北の絆を意識したビールづくりを盛んに行っている醸造所でもあります。
掲載ページ:夢花まき麦酒醸造所
醸造所:宮城マイクロブルワリー夢花まき麦酒醸造所
住所:岩手県花巻市東町5-3
ホワイトステラ
ベルギーの醸造方法を岩手で再現!盛岡ミニブルワリー
IBCのじゃじゃじゃテレビで、あさ開のホワイトステラと、佐助豚のスペアリブをご試食いただきました!自家製ソースに漬け込んだジューシーな骨つき肉とビールの相性最高です(´¬`) pic.twitter.com/PwyREiCBQW
— あさ開 岩手の酒蔵 (@osake_asabiraki) September 20, 2014
ベルギーはドイツと並び、欧州におけるビールの一大産地の一つに数えられます。
このベルギービールでも特徴的なのがホワイトビール、小麦(または小麦麦芽)を贅沢に使用して作る爽やかなビールです。そんな贅沢なビールを酒造会社のあさ開が少量生産しています。
本格的なベルギースタイルのビールを岩手で気軽に地ビールとして味わうことができる一本です。
掲載ページ:あさ開
醸造所:盛岡ミニブルワリー
住所:岩手県盛岡市大慈寺町10-34
暑い日、美味しいビールが自宅で飲めたら幸せですよね。缶ビールそのままもいいけれど、やっぱりサーバーから出したてのビールは一味違います。ビールサーバーがあれば、きめ細かな泡で喉越しが良いビールを飲むことができます。
お土産におすすめの地ビール
きんくら
お土産にオススメの地ビールは、いわて蔵ビールの手掛ける缶ビールの「きんくら」です。
その理由はピルスナータイプであること、お洒落なデザインということです。
ピルスナーとは、日本のビールで最もよく用いられる製法のことで、万人受けするタイプのビールになります。
そのため当たりはずれがなく、送る人の好みを選びません。
また、世界的な評価を受けるnendo・デザイナー佐藤オオキ氏が缶のデザインを手掛けているため、とてもスタイリッシュで飾っておいても違和感のないデザインというのもおすすめ理由です。
飲んでよし、飾ってよし、さらに缶ビールタイプなので持ち帰りにも良しと言った特徴を持つ地ビール、それがこの「きんくら」と言えます。
岩手の地ビールを楽しめる場所5選
ベアレン醸造所
地元で人気のビール工場見学
多数のビールを手がけているべアレンビールの北山本社ブルワリーではビール工場のサービスをしています。予約をしなくても見学ルームは利用できますが、予約しておくことで工場内の見学ができます。
できたての地ビールを工場内のどこでも飲んで構わないというスタイルの自由な空間が提供されているので、のんびりとビールも楽しんでいくことができるでしょう。
改めまして!!ベアレン醸造所見学最高に楽しかった〜〜!!!
まだ麦の状態から瓶に詰めるまで、ぜーんぶ1つの工場で大事に大事に作られてました!
古い窯や手作業のろ過工程などなど、職人さんってスゲェな〜〜って感心…!!絶対また行きたいです!!🍻 pic.twitter.com/wTgvkbDCTh
— 凜 (@Rin_Loveagles) September 11, 2019
掲載ページ:ベアレン醸造所
住所:岩手県盛岡市北山1丁目3-31
世嬉の一酒造株式会社
原料にも触れて楽しめるビール工場見学
見て楽しみ、触れて楽しみ、飲んで楽しむというコンセプトで提供されている魅力的な工場見学です。
ビールの醸造されている様子を見るだけでなく、ビールの原料になっている麦芽やホップに直接触れてどんなものかを肌で感じることもできます。最後には4種類のビールを飲み比べすることができるため、世嬉の一酒造の手掛けるクラフトビールの神髄を味わえます。
一ノ関、いわて蔵ビールの工場見学とテイスティングしてきたよ~!スタウトがお気に入り⸜(*ˊᵕˋ* )⸝ pic.twitter.com/VWuJ0mEohS
— 狭霧🌸8月インテは刀スペ (@sagiri_228) August 24, 2019
掲載ページ:世嬉の一酒造株式会社
住所:岩手県一関市田村町5-42
全国地ビールフェスティバルin一関
いわて蔵ビールを中心とする全国の地ビールを楽しめるお祭り
全国地ビールフェスティバルin一関はもともと地元の地ビールであるいわて蔵ビールをメインにしてビール好きに集まってもらうためのものでしたが、全国の地ビールが集結する大きなフェスティバルになっています。
地ビールをお得に堪能できることに加え、地場もののおつまみやアトラクションなどを通じて一日を楽しむことができるフェスティバルです。
第22回全国地ビールフェスティバルin一関、おかげさまで大盛況で3日間終えることが出来ました。
たくさんの皆様にご来場いただき、ありがとうございました!
来年もどうぞお楽しみにヽ(*゚∀゚)ノ🍻ヽ(゚∀゚*)ノ
※撮影にご協力頂いた皆さん、ありがとうございます!
#地ビール
#フェス
掲載ページ:全国地ビールフェスティバルin一関
住所:岩手県一関市大手町2-16
ニモクビール会
フレンチレストランで楽しめるクラフトビール会
ニモクビール会は月に一回のペースで実施されている世界のフルーツビールを楽しめるクラフトビール会です。
洒落たインテリアのフレンチレストランのヌッフ・デュ・パプで開催されていて、フランス料理とビールのマリアージュを楽しめるのが魅力です。果実風味の地ビールが多い岩手の地ビールと飲み比べてみると個性の豊かさに感動を覚えられるでしょう。
【ピックアップ/岩手/1.12(木)】 盛岡市・ヌッフデュパプにてベアレン醸造所主催「1月度ニモクビール会」開催 -「オンリーファーストウォート」「チョコレートスタウト」樽生ほか、ニューベルジャン等のビールも提供 https://t.co/AeUNICRU56 #クラフトビール pic.twitter.com/euM8vsJPZ6
— AlwaysLoveBeer (@alwayslovebeert) January 11, 2017
掲載ページ:ニモクビール会
住所:岩手県盛岡市大通2-4-22 サンライズタウン4F
中ノ橋ビール会
海外ビールも楽しめる月例のビール会
べアレンが経営するビアバーの中ノ橋店で毎月実施されているビール会で、海外ビールを取り入れているのが特徴です。
毎月異なるテーマで実施されているので好みのテーマのときを選んで参加すると満足度も高まります。毎回のビールに合う料理も提供してくれるので、おいしいビールを心から楽しめるひと時を過ごすことができるでしょう。
ベアレン中ノ橋店では
毎月、ビール会と木樽の日があります!💕🍻お気軽にお問い合わせください!✨
ビアバー ベアレン中ノ橋店
bar@baeren.jp
TEL 019-651-6555
🚩お電話は15時以降から繋がります。#ベアレン中ノ橋店 pic.twitter.com/USWGhWFQ37— 炭焼きホルモン専門店べこぶた (@mellowmellow_mt) October 18, 2017
掲載ページ:中ノ橋ビール会
住所:岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目1−21
岩手の地ビールにあうおつまみ2選
サヴァ缶
お土産としても人気が高い岩手のおつまみとして、サバの缶詰があります。Cava?とプリントされた缶詰で、サバはオリーブオイル漬け、レモンバジル味、パプリカチリソース味の三種類があります。
どれもビールに合う材料ばかりなのでマッチするのは明らかでしょう。三種三様の風味があることから、どれが一番合うのかと比較しながら地ビールと一緒に味わってみると楽しみも倍増します。
弁慶のほろほろ漬け
弁慶のほろほろ漬けは岩手のどの地ビールをとったとしても合うおつまみです。伝統的な漬物の一つで、キュウリやなす、大根などの地元の野菜を使ったもろみ漬けです。
主張しすぎない穏やかなもろみは、風味豊かな地ビールの味わいを壊すこともなく、苦みや旨味の強いビールとも調和します。じっくりと漬け込んだ野菜の優しい食感と深い味わいを楽しんでいるとビールも進んでいくでしょう。
日本の様々な地方で飲める、その土地名産の地酒。その中でも岩手の地酒は、屈指のものであるとよく言われます。日本酒と言えば、米所や水所のイメージがありますよね?他にも米所はありますが、岩手の物はそれらとは一線を画す別格の酒造の地なのです。 岩手のおススメの地酒 岩手の地酒で有名なものといえば、やはり...
まとめ
岩手県は地ビール醸造所が多い県でもあります。また特徴として日本酒メーカーが新たな挑戦として地ビールを手掛けるといったケースが多いということです。
日本酒もビールも発酵させて作るという点が共通しているとは言え、全く性格の異なるアルコール飲料になります。そのため、必ずしも日本酒の技術がそのまま使えるというわけではありません。
しかし、少しでも日本酒のノウハウが生かせるように水にこだわりを持ったり、発酵させる知識や技術を用いたりしていることも多いのです。
また、長野県や宮城県など他県からも岩手県の地ビールにとって魅力的な環境を求めて醸造にやってきてもいます。もちろん、欧州の本格的な設備や技術を忠実に再現した岩手発の地ビールも多く作られているのです。
そんな岩手の地ビールは、このように様々なバックグラウンドを持つ醸造所があり、魅力的な地ビールの地と言えるのではないでしょうか。