「クラフトビール」という名のビールをご存知でしょうか。名前は聞いたことあるけれど、実は普通のビールと何が違うかわからないという声も耳にします。
オシャレなバーからレストラン、近くのコンビニまで、最近では様々な場所で「クラフトビール」を見かけることができます。クラフトビールとは一体どんな飲み物なのか、この記事で詳しく解説していきます。おすすめのクラフトビールもご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール
目次
- クラフトビールとは?
- クラフトビールの歴史
- クラフトビールの種類
- 国内産クラフトビール10選
- 1.小樽ビール ピルスナー(北海道)
- 2.南信州ビール アップルホップ(長野県)
- 3.独歩ビール マスカットピルス(岡山県)
- 4.TOKYO CRAFT ペールエール(東京都)
- 5.箕面ビール スタウト(大阪府)
- 6.常陸野ネストビール ホワイトエール(茨城県)
- 7.エチゴビール ピルスナー(新潟県)
- 8.富士桜高原麦酒 シュヴァルツヴァイツェン(山梨県)
- 9.盛田金しゃちビール 金しゃち名古屋赤味噌ラガー(愛知県)
- 10.島根ビール ビアへるん ペールエール(島根県)
- 全国各地のクラフトビール
- 個性あるクラフトビールの中から好きなものを探してみよう!
クラフトビールとは?
クラフトビールという言葉は実は様々な場所で使われており、はっきりした定義はありません。ですがクラフト=Craftという英単語には「技術」や「工芸」といった意味があり、クラフトビールのクラフトもここから意味をとっています。
つまり、クラフトビールとは小さな醸造所で独自の技術を使って醸造されたビールのことを指します。職人たちのこだわりによって丁寧に作られたクラフトビールは、それぞれが個性豊かな味わいを持っているのが特徴です。地酒のようにその場所やその醸造所ならではの味わいのものも多いため、お土産品としても人気を集めています。
クラフトビールの歴史
実は日本国内でクラフトビールが生産されるようになったのは、ここ25年ほどと最近の出来事です。もともとビールを製造するためには1年に2000キロリットル以上作らなくてはならない、という法律が存在していました。そのため小さな醸造所ではビール造りができず、クラフトビールは存在していませんでした。
人気の低迷を受けて味や品質が見直され、「クラフトビール」はより美味しいものへと改善され、生まれ変わっていきました。そして国際大会で日本のクラフトビールが入賞するなど、質の高さに注目が集まるようになりました。こうした急成長を受け、2011年ごろより日本国内でクラフトビールが大きく注目されるようになりました。現在では、国内で300近い醸造所がクラフトビール造りをしていると言われています。
クラフトビールの種類
クラフトビールは製造過程における発酵方法によって、大きく2種類に分類されます。
1.ラガー(下面発酵)
一般的なビールでよく親しまれている製法です。低温で長期発酵させる方法で作っており、発酵に1週間から10日程度、さらに熟成に1ヶ月程度かかります。すっきりとした飲みやすいビールに仕上がるため、喉越しの良さが魅力です。
2.エール(上面発酵)
高温であまり時間をかけずに発酵させる製法です。発酵期間は3~4日、熟成には2週間程度とラガービールの半分程度の期間で完成します。フルーティーかつ豊かな香りが特徴で、じっくりと深い味わいを楽しみながら飲むビールです。
上記の2種の発酵方法のほか、ビールの原料である麦芽やアルコールの度数、ホップによる苦味や香りの違いでそれぞれビールの味は変化します。世界のビールも含めると、その種類は100以上にも及ぶと言われています。特に人気なものには以下のタイプがあります。
ピルスナー | ラガービールの1種。よく流通しているタイプのもので、強炭酸かつ喉越しの良さがポイント。 |
ペールエール | 軽やかな喉越しとバランスの良さがあるエールビール。香り豊かで華やかな印象。 |
IPA | インディア・ペールエールの略で、ペールエールよりも苦くアルコールが高い。飲みごたえのあるビール。 |
フルーツビール | エールの一種類で、フルーツを加えており香りが良い。女性人気も高いクラフトビール。 |
ヴァイツェン | ドイツ発祥の白ビール。大麦ではなく小麦を使うことにより、まろやかな味を再現。バナナのような香りが特徴。苦味が不得意な人にもおすすめ。 |
ポーター | ロンドン発祥のビール。焙煎した茶色麦芽によって作られる黒ビールで、独特な焙煎香が特徴。苦味が少なく、モルトのコクや甘味を感じられる。 |
スタウト | ポーターを元に作られており、ポーターよりも香りや苦味がキリッとした印象。チョコやコーヒーのような香りが楽しめることも。 |
ケルシュ | ドイツのケルン発祥のビールで、見た目はピルスナーに似ているが苦味や香りが控えめ。白ワインのような甘い香りとすっきりした味。 |
暑い日、美味しいビールが自宅で飲めたら幸せですよね。缶ビールそのままもいいけれど、やっぱりサーバーから出したてのビールは一味違います。ビールサーバーがあれば、きめ細かな泡で喉越しが良いビールを飲むことができます。
国内産クラフトビール10選
今回は国内産クラフトビールのうち、特におすすめなものを10つピックアップしました。それぞれの特徴についても述べていますので、ぜひビール選びの参考にしてみてください。
1.小樽ビール ピルスナー(北海道)
人為的に濾過せず、自然に酵母が沈澱するのを待って作られるため、深い味わいと滑らかな飲み心地が特徴です。最高級のアロマホップを使用しており、華やかな香りが楽しめます。
アルコール度数:4.9%
2.南信州ビール アップルホップ(長野県)
南信州のリンゴをジュースにし、その果汁を発酵タンクに加えて作ったフルーツビールです。フルーティーな香りで飲みやすく、また地元産ならではの味わいでお土産にも人気です。アルコール度数:6.5%
3.独歩ビール マスカットピルス(岡山県)
こちらもフルーツビールの一つで。岡山のマスカットの果汁・果肉を加えて作られています。マスカットの香りと炭酸が合わさり、スパークリングワインのような感覚で飲むことができます。
アルコール度数:5%
4.TOKYO CRAFT ペールエール(東京都)
アメリカンペールエールを参考に作られており、柑橘系の爽やかな香りを感じられます。「TOKYO」という文字が入ったネーミングや、東京タワーなどをモチーフにしたオシャレな缶デザインで、海外の方へのお土産としても人気です。
アルコール度数:5%
5.箕面ビール スタウト(大阪府)
シャープでドライなタイプのスタウトビールですが、チョコレートのような香りも感じられ飲みやすいです。ワールド・ビア・アワードでも受賞しているビールです。
アルコール度数:5.50%
6.常陸野ネストビール ホワイトエール(茨城県)
アルコール度数:5.5%
7.エチゴビール ピルスナー(新潟県)
アルコール度数:5%
8.富士桜高原麦酒 シュヴァルツヴァイツェン(山梨県)
アルコール度数:5.2%
9.盛田金しゃちビール 金しゃち名古屋赤味噌ラガー(愛知県)
世界初の、赤味噌を使って作られたクラフトビールです。ほんのり味噌の香りがする個性的なビールで、日本食との相性もバッチリです。
アルコール度数:6.0%
10.島根ビール ビアへるん ペールエール(島根県)
通常の3倍のホップを使用して作られています。男性的な辛口さと、ホップの爽やかな香りが特徴です。肉料理との相性が良く、飲みごたえのある味わいです。
アルコール度数:5%
全国各地のクラフトビール
下記のリンクでは全国のクラフトビールを紹介しています。あなたがお住いの県にも素晴らしいクラフトビールがあると思います。
またビールを飲む時にはおつまみが欠かせません。おつまみも紹介しており、チェックして頂くことでさらにビールが美味しく感じられるでしょう。
クラフトビールはそれぞれが個性ある味わいなので、ぜひ現地のおつまみと合わせてみてください。お土産に選ぶ場合は、現地ならではのクラフトビールとおつまみを組み合わせてもいいですね。
個性あるクラフトビールの中から好きなものを探してみよう!
ひとことでクラフトビールといっても、種類によってその味わいはさまざまです。さっぱりとした味わいのものから、深くて飲み応えのあるものまで幅広いです。ビールが好きな方はもちろん、普段ビールをあまり飲まないという方でも好きなものが見つかるかもしれません。ぜひクラフトビールの中から好きなものを探してみてくださいね。