あなたは日本酒を飲むときに何を使用して飲んでいますか。日本酒といえば徳利やお猪口のイメージがありますよね。
自宅にある器でちょうど良いサイズの物を何気なく使用されている人も多いかもしれませんが、日本酒の味に酒器が関係しているってご存知でしょうか。
酒器を変えるだけで日本酒の味が変わるなら、酒器選びにもこだわりたいですよね。今回は日本酒を飲む際により味を美味しくしてくれる酒器についてご紹介します。
酒器の選び方
酒器を選ぶ際に重要となるポイントは2つあります。
1.飲む日本酒の温度はどれくらい?
冷たい日本酒は大きな酒器に入れていると、飲んでいる途中でぬるくなってしまいますよね。少しずつ味わって飲むと思いますので、冷たくした日本酒を飲むなら小さめの酒器を用意するのがおすすめです。
沢山飲むからと大きな酒器を選んでいたかもしれませんが、温度による味の変化を防ぐには小さめの酒器が良いです。熱い日本酒の場合も小さな酒器を用意して冷めないようにしましょう。
温度が変わることで日本酒の味がどのように変わるか味わってみたいという時は、大きめの酒器でも良いです。
大抵のお酒はぬるくなってしまうとあまり美味しく感じられません。好みの温度で飲めるようにしたいですね。
2.酒器の口径やかたち、容量も確認しよう
酒器の容量は1回でどれくらいの日本酒を飲みたいのかで選びます。口径は日本酒の香を感じるために重要となってきます。口径が広い酒器だと日本酒の香りが一気に広がってきます。香りが強いのは苦手という人は小さめの口径の酒器を選びましょう。
酒器は色々なデザインのものがあります。形も味と香りを変化させてくれるものなので様々な形の酒器を用意して飲み比べしてみても良いのではないでしょうか。
口径が小さく、ツボのようなかたちの酒器は、日本酒のまろやかさをより引き出してくれるかたちと言われています。
旨味や香りが変化する
このように酒器選びを工夫するだけで日本酒の味が変化するというのはとても興味深いですよね。
日本酒好きの人であれば、いつも飲んでいる日本酒が酒器を変えてどのように味が変化するのか試してみたくなるのではないでしょうか。
スッキリ飲みたい時としっかり味わいたい時で酒器を変えてみるのも面白いですね。
かたちや大きさだけでなく、酒器の素材も日本酒の味を変化させてくれます。
引き続き、酒器の素材についてご紹介します。
酒器の種類と相性のいい日本酒
酒器の素材とそれらに合う日本酒についてまとめてみました。
今使用されている酒器がある場合は、どんなお酒に合う酒器なのか確認されてみてくださいね。
錫(スズ)の 酒器の魅力
錫の酒器はさびにくいので長く使うことができます。日本酒の苦みを少しまろやかにしてくれると言われている素材なので、濃厚な日本酒や甘みのある日本酒はより深い味わいになります。シャープな辛口のものは少しだけ甘みが出て飲みやすくなります。
熱くした日本酒を飲む際におすすめの酒器です。日本酒をしっかり味わいたい人は1つは持っていると良い酒器です。
うすはりの酒器の魅力
うすはりとは薄いガラスのことです。とても薄いのでグラスの中にお酒を入れていることを忘れてしまうくらいです。ダイレクトに日本酒の味を感じることができます。スッキリ飲みたい日本酒に特におすすめです。
ガラスの酒器の魅力
ガラスの酒器はとても涼しい雰囲気になり、暑い季節は気持ちよく日本酒を飲むことができます。冷酒を飲む際に使いますが、日本酒のキリっとした辛口の味を引き立ててくれる素材です。大吟醸酒を飲む際にとても適しています。
ガラスの薄さでも日本酒の味が変わると言われていますので、色々試してみてください。
竹の酒器の魅力
竹を使用した酒器は、日本酒の甘みを引き立ててくれます。見ためもおしゃれで自然な素材なので1つ1つ雰囲気が異なる点も美しい酒器です。祝い事の時に使用すると食卓を華やかにしてくれます。マイルドな口当たりになるので濃厚な日本酒を楽しむ時にとてもおすすめです。素材選びもしっかり行うことで、より日本酒通になれますよ。
お猪口(おちょこ)の種類と相性のいい日本酒
お猪口の種類と相性が良い日本酒を知っておくことで、より美味しく日本酒を楽しめます。
夫婦おちょことは?
夫婦おちょこは様々な素材のものが販売されています。ペアで販売されているおちょこでカップルやご夫婦で日本酒と楽しみたいなら1セットは持っていると良いのではないでしょうか。
夫婦おちょこはお祝い事のプレゼントとしても喜ばれています。越前漆器のおちょこは使用するたびに色合いが変化していき味が出てくるおちょこです。夫婦で長く使うのにとてもおすすめです。晩酌の時間がとても楽しみになるでしょう。
木製のおちょこ
木製のおちょこは日本酒のうま味をさらに際立たせてくれると言われています。
薄く作られているものは日本酒のキリッとした味わいを引き立ててくれますし、分厚い酒器の場合は口当たりがまろやかになります。同じ素材でもどれくらいの厚みがあるかで味に違いが出てくるので飲み比べしてみてください。
うすはりのおちょこ
うすはりのおちょこは冷たい日本酒も美味しく飲めます。少量日本酒を楽しみたい時に使いやすいサイズです。日本酒がぬるくなる前に呑み切ることができます。
ぐい呑みとは
ぐい呑みはお猪口と似た形をしています。しかし少しお猪口よりも口径が広く深さもあります。
お猪口は一口で飲み切れる量の日本酒を入れますが、ぐい呑みはそれよりも多めの量で一気飲みできるくらいの量を入れる酒器と言えます。自宅で飲む際に使いやすい酒器です。
ぐい呑みを使用する場合は、純米酒がおすすめです。ゆっくり時間をかけてお酒を味わえる酒器なので、まろやかで深みのある日本酒を入れるのに最適です。
徳利(とっくり)とは
徳利は江戸時代から使用されていたと言われています。熱い日本酒を飲む際におすすめです。電子レンジに対応しているものを選ぶと、お酒を温めやすいのでとても使いやすいです。らっきょうのような形になっているとっくりは、温めたお酒が冷めにくいので時間をかけて日本酒を味わえます。
真ん中がふくらんでいる徳利は容量が多いので大人数で日本酒を味わう時におすすめです。
片口(かたくち)とは
瓶に入っている日本酒や紙パックの日本酒を開封し片口に注いでおきます。注ぎ口が決まっているので酒器にお酒を注ぎやすいです。片口は大吟醸や吟醸酒向けです。
片口に入れた日本酒をそのまま楽しむ人もいます。
口径が広いのでお酒の香をしっかり楽しむことができます。常温の日本酒を飲むときや冷たい日本酒を飲むときは片口が良いでしょう。
平盃とは
平盃は深さが無く平たいものになります。飲み口部分はとても大きく開いていてお酒の香りがすぐに広がります。冷酒にも合いますし熱燗も楽しめます。お祝い事の時にもおすすめの酒器です。
ワイングラスもおすすめ
ワイングラスは実は多くのお酒の専用グラスとして採用されており、たとえばウイスキーのテイスティンググラスなども同様の形をしています。口にかけてすぼまっている分、グラスの中に香りが残りやすいので、香りをいっそう感じやすくなっています。
味わいは主に香りに左右されているので、これは非常に重要です。香りを楽しみながら飲むことで、日本酒をさらにおいしく飲むことができます。特に吟醸酒や純米吟醸酒などは香りが華やかなので、香りがしっかりと感じられるグラスがおすすめです。そのため、日本酒専用のグラスで飲むといいでしょう。

日本酒は和のお酒だからおちょこや枡で飲むもの・・・そう決めつけている方はいませんか?もちろんおちょこや枡を使って飲むのも美味しいですが、実は日本酒はワイングラスで飲んでも美味しいお酒でもあります。日本酒ファンの中にはわざわざワイングラスに注ぎ、日本酒を楽しむという方もいます。 ちなみに日本酒をワイ...
まとめ
いかがでしたでしょうか。酒器選びで日本酒の風味が変わることが分かりましたよね。
これからは美味しい日本酒をさらに美味しくいただくために、酒器選びもこだわってみてくださいね。色々な酒器を集めてお酒の味の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
価格の安い日本酒でも、酒器選びで旨味が増しいつもより美味しく感じられることでしょう。