亀泉

亀泉(高知の日本酒)万年の泉から作る純米吟醸CEL-24・特別純米の特徴や美味しい飲み方を分析

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「亀泉(かめいずみ)」は高知県土佐市に蔵を構える亀泉酒造の醸す日本酒です。
酒蔵の歴史は古くてその始まりは120年以上も前、日本酒好きの有志11名が酒造りをしようと集まったことにありました。

日本酒、気になる事調べものライターdencross
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1897年(明治30年)、11名の日本酒好き達が「自分たちのお酒は自分たちで造ろう」と集まります。そして「麓酒店」を創業し、みんなで造ったお酒に「亀泉」と名付けることに決めました。

※この記事を書いた日本酒ライターdencrossのプロフィール

涸れることのない「万年の泉」の水で仕込んだこだわりの日本酒

この「亀泉」という酒名は、亀泉酒造が創業当時から仕込み水として使っている泉に由来します。江戸時代の参勤交代が行われていた頃(寛永12年ごろ)から、この辺りにはどんな干ばつがあっても涸れることがないと言われる泉がありました。この泉のことを当時は「万年の泉」と呼んでいて、この泉の湧き水を仕込み水として使ったので酒名を「亀泉」にしたのです。
湧き水
この泉の湧き水は涸れることがないだけでなく、街道一美味しいと言われていました。そしてもちろん今も変わらずこんこんと湧き出ていて、亀泉の美味しいお酒を造るためになくてはならない存在になっています。

環境

亀泉酒造が蔵を構えるのは自然に恵まれた波介山(はげやま)の麓の出間(いずま)という地区で、四国を代表する清流の仁淀川の支流である波介川(はげがわ)の近くです。この土地から湧き出る豊かな泉は仁淀川系の軟水であり、ほのかな甘みのある優しい喉ごしの水になります。

酒造の歴史

「麓酒店」を設立

1917年(大正六年)には川澤冨吾と西原一によって合名会社「麓酒店」を設立することとなり、それ以来「亀泉」は川澤家と西原家とで守っていくことになります。代表は川澤家と西原家の者が交代で務め、現在は川澤亨が八代目代表を務めています。

「亀泉酒造株式会社」を設立

戦時中の1944年(昭和19年)には国策により近隣の6酒造会社が統合され、亀泉酒造はその新会社の高岡製造場となったこともありました。しかし1964年(昭和39年)にそこから独立をし、翌年の1965年(昭和40年)に「亀泉酒造株式会社」を設立しました。
現在は海外進出も果たし、また発泡性日本酒やリキュールといった新たな分野も開拓していっています。

創業から今までの間には、いろいろな困難もあったようです。火落ち菌という乳酸菌の一種が混入したことで酒質が劣化する腐造が起きて酒造りが大失敗に終わり、売り物にならなくなったこともありました。お酒を造る原料となる酒米を仕入れるための資金調達にも困難を極めた時代があったそうです。
それでも、現在は創業から120年以上の老舗酒蔵となりました。

新しい酒米・酵母を積極的に使用

日本酒の級別廃止や全国的な地酒ブームが起きた頃から、高知県では県独自の酒米の開発や新しい酵母の研究などが行われるようになりました。亀泉酒造では、そこで生まれた新しい酒米「土佐錦」「吟の夢」「風鳴子」や新しい高知県産酵母を積極的に使っています。他にも酒米の最高峰「兵庫県産山田錦」や「八反錦」なども使っています。

いろいろある亀泉酒造の日本酒の中でも、最近話題になっているものの一つが高知県産酵母「CEL-24」を使ったお酒です。「CEL-24」は平成5年に高知県で開発された酵母で、発酵力は弱いものになります。そしてこの酵母を使って醸したお酒は甘酸っぱく香りが非常に良くなり、アルコール度数は低くなるという特徴があります。

この酵母「CEL-24」を使ったお酒が「純米吟醸原酒 CEL(セル)-24」で、亀泉酒造の中でも特に注目のお酒です。香りが良くまるで白ワインのようなフルーティな味わいで、酸味と甘みのバランスが絶妙になります。原酒(加水していない)でありながらもアルコール度数は14度と低くなります。

これは日本酒にあまり馴染みのない層にも飲んでいただきたいお酒です。どこかで見かけたら、ぜひ試してみると良いでしょう。

万年の泉が湧く酒蔵「亀泉」2選

万年の泉が湧く酒蔵「亀泉」2選
では、亀泉酒造の造り出すお酒はどのようなものでしょうか。お酒の代表ブランドネームは「亀泉」。ただ、ラインナップされるお酒は多種多様なものになっています。「亀泉」以外にも、「土佐の字酒」という普通酒も醸造しています。

亀泉 特別純米

亀泉 特別純米」は、高知県開発の酒米「土佐錦」を60%に磨いて使用したお酒。吟醸酒ではありませんが、メロンのようなフルーティな香りが軽く立ち上がります。
口当たりは優しく軽いものですが、しっかりとした米のうま味、酸味、苦み、甘みが調和し、雑味のないクリアな酒質。喉越しの感じ、あと味のスッキリさもすばらしいお酒です。雪冷えや花冷えに冷やして愉しむのが一般的ですが、常温でも美味しいお酒です。あえて日向燗や人肌燗にチャレンジしても、また違った味わいがあらわれるかもしれません。

亀泉 純米吟醸 CEL-24

亀泉 純米吟醸 CEL-24」は、「八反錦」を50%まで磨いた吟醸酒。名前には何やら英字と数字がある変わったお酒です。実は、CEL-24というのは、高知県工業技術センターが開発した酵母の種類の名前だそう。
この酵母、なかなか面白い性質があって、非常に香りが高くまた酸味もあり、甘酸っぱい味わいに仕上がります。ですからこちらのお酒も、林檎やパイナップルのようなフレッシュでフルーティな香りがあり、酸味と甘みの絶妙なコラボレーションと、ふくらみのある米のうま味がしっかりと調和した奥深い味わい。
お米で造った白ワインと評する人もいるとか。ワイングラスに注いで愉しむのも一興ですが、大きな氷を入れたロックグラスに注いでロックで愉しむのも面白い飲みかたです。当然、常温でも愉しめますが、甘さがやや勝った味わいに感じるかもしれません。こういったタイプの日本酒はあまりないのではないかと思います。

「亀泉」シリーズのラインナップはまだまだあります。どのお酒も、柔らかく優しい甘さとうま味があるお酒です。やはり、「亀泉」も名前のもとになっている「万年の泉」の水の力なんでしょう。「亀泉」には、大吟醸や生酒などもラインナップされています。是非とも興味が湧いた方はチェックしてみてください。

まとめ

「亀泉」は江戸時代、参勤交代の行き交う中村街道一の美味しい水がありました。その水が湧き出す泉は、干ばつの時でも枯れずに滾々と湧き出したので、その泉の水を使用して仕込まれたお酒を、万年の泉「亀泉」と名付け明治30年に創業しました。
戦時中、企業整理令により周辺の酒蔵と統合されましたが、戦後の昭和39年に分離独立し、再び亀泉酒造となりました。2017年には創業120周年を迎えて、経営理念である「神々に、そして日本酒の原料となる水や米を育む自然に感謝し、古くから受け継がれてきた文化に携わることに誇りを持って、一つ一つ丁寧に心を込めて、強い思いで酒造りを続ける」掲げ、さらに素晴らしいお酒を造り送り出しつづけています。

仕込み水と酒米

「亀泉」が仕込みに使用する「万年の泉」の水はほのかな甘みを感じる優しい味わいの軟水。軟水で仕込んだお酒は優しい味わいのクリアなお酒になるといわれています。
日本酒のもうひとつの大事な原料酒米にも「亀泉」はこだわりがあります。堺米の最高峰、兵庫県産山田錦を使用するほか、地元で造られる酒米もしっかりと使用醸造しています。

昨今の日本酒ブームから、高知県でも酒米の需要や高知産酒米への要望が高まり、新たな酒米の品種「土佐錦」、「吟の夢」、「風鳴子」などが生み出されました。そして、醸造の要である酵母も新たなに生み出された高知県産の酵母を用いています。やはり高知産のお米には高知産の酵母が合います。高知産の酵母を積極的に使用した日本酒造りにも積極的に取り組んでいます。

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