翠露

翠露(長野の日本酒)磨き39・磨き49・米寒仕込み66の特徴や美味しい飲み方を分析

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日本酒、気になる事調べものライターdencross
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翠露」と名付けられたお酒があります。諏訪湖に面した諏訪市に酒蔵を構える株式会社舞姫が手掛ける銘柄です。

株式会社舞姫は、もともと明治27年創業の亀泉酒造を祖とする会社。さらにいうと、亀泉酒造自体も古くから当地で味噌や醤油の醸造を手掛けていた亀源醸造よりの分かれと、当地での醸造に精通した老舗企業なのです。
株式会社舞姫は、「翠露」以外のブランでも展開しています。屋号を冠した「信州舞姫」、東京八王子の米を用いて仕込まれる「高尾の天狗」を醸造。ほかにも、個人ではなかなか漬けることが難しい、日本酒で造った梅酒や杏酒も製造。当然使っているのは「翠露」や「信州舞姫」という贅沢なお酒で、普通の梅酒や杏酒とは一味もふた味ちがった商品です。
その中で翠露」は、地元長野県と首都圏の特約販売店い重点をおいて展開されている株式会社舞姫の主力ブランドです

「翠露」とは新緑に限らず、樹々の緑の葉を滴る露に見立てた言葉。ここでは、緑の葉に滴る露の一滴を表しているのでしょう。「翠露」が作られる諏訪はきれいな空気と水に恵まれた土地。古くからセイコーをはじめ精密工業が発展し、「東洋のスイス」ともうたわれた地。その背景には、きれいな空気と豊かな水がったことは言うまでもありません。
※この記事を書いた日本酒ライターdencrossのプロフィール

「翠露」と酒造の歴史

翠露」は長野県諏訪市に本社を置く「株式会社舞姫」が製造販売する日本酒です。もともと、味噌を醸造していた亀源醸造を祖とする会社。明治27年(1894年)、日本酒醸造をする部門を分家、亀泉酒造店として清酒「桜楓正宗」の製造を開始しました。大正元年には、大正天皇即位の折には、酒の献上という栄誉にも浴しました。また、醸造銘柄を改め、「舞姫」としました。
戦後、法人化など経て、平成26年に酒造部門を分離して現在の株式会社舞姫に売却して、第二の創業を迎えました。それより前の平成11年には、話題の「翠露」、平成27年には「信州舞姫扇シリーズ」と続けて商品化。さらに、平成27年には東京都八王子市において地域ブランド「高尾の天狗」をリリースしており、元気な酒蔵の一つとして知られています。

酒造りの環境

諏訪湖
株式会社舞姫の本社を置く諏訪市は諏訪湖を中心とした諏訪盆地に位置します。諏訪盆地の中心にある諏訪湖の豊かな水を利用した製糸業が発達しました。その後、製糸業は廃れてゆき、戦後は精密工業の集積地として発展をとげました。時計やプリンタでお馴染みのセイコーやエプソン、京セラのカメラ部門の前身ヤシカ、光学機器の製造を手掛けるチノンなど世界的な精密機器メーカーが拠点を構えています。かつては、時計メーカーが多く集まることから「東洋のスイス」とも呼ばれていました。
精密機器工業の発展には、先に記載した通り、豊かな水が一つのファクターとなります。そして、塵やホコリの少ないきれいな空気が求められます。諏訪盆地は高い山に囲まれた盆地で山岳地帯特有の澄んだ空気という点も精密機器の製造に適していました。

酒造りの天候や気候

豊かできれいな水と、澄んだ清涼な空気の二つに加え、冬季の冷たい空気と、冷涼で過ごしやすい気候は、日本酒造りおいても相応しい地とされています。
諏訪のまちは、冬季は諏訪湖の全面氷結でも知られるように厳しい冷え込みがあり、夏場標高が700メートルを超える高地のため、昼間は30℃近くまで気温は上昇するが、朝夕は冷涼で過ごしやすい気候と日本酒造りにも最適な土地と考えられます。株式会社舞姫は、諏訪盆地の北東にある霧ヶ峰周辺い降った雪や雨が長い年月をかけて地中に浸透した伏流水を使用、米は地元長野県産をはじめ、ぜんこくより選った酒米を集め、諏訪盆地の気候を生かした、長年の経験と技術をもとに日本酒造りに勤しんでいます。

諏訪の名酒、霧ヶ峰の伏流水で造るお酒「翠露」3選

諏訪の名酒、霧ヶ峰の伏流水で造るお酒「翠露」3選
「翠露」もまた、この諏訪盆地の気候風土と、霧ヶ峰の清冽な伏流水の恩恵を利用して製造されます。全体的に甘口といわれている「翠露」ですが、商品により味わいはずいぶん異なります。「翠露」の商品による味わいの特長を、いくつかご紹介しましょう。

翠露 純米大吟醸 山田錦 無濾過原酒 磨き39

翠露 純米大吟醸 山田錦 無濾過原酒 磨き39」は、名前からお察しの通り、最高の「山田錦」を39%まで磨き上げて仕込んだ一本。ここまで磨きこむと、心白は完全に露出した状態になっています。心白のみを仕込んでじっくりと低温で熟成したお酒は、雑味を持たないクリアなお酒に仕上がります。
大吟醸酒特有の華やかに立ち上がるフルーティーな香りが鼻腔に心地よく、口に含むと滑らかな、まるでシルクのような舌触りに驚かせることでしょう。米の旨味がしっかりと主張しているのですが、どこか優しく柔らかな当たりになっています。喉越しもしっかりと余韻をひきつつ、スーッと消えて行くような感覚、そんな大吟醸酒です。このお酒、実は原酒のボトリングなのですが、いい意味で原酒感がなく、上品な気品が漂うような風味は、蔵元の最高ランク商品としての誇りをも感じさせてくれます。

翠露 純米大吟醸 雄町 中汲生酒 磨き49

翠露 純米大吟醸 雄町 中汲生酒 磨き49」は、先程のお酒と酒米と精米度数が異なるお酒。こちらは「雄町」を49%まで磨いて使用した一本。「雄町」のお酒は、「山田錦」に比べ芳醇さが増すと一般的にいわれます。
たしかに、華やかな香りの果実感と、口に広がる甘みは「雄町」を醸したこちらの方が強く感じます。女性の支持が高いのも頷ける味わい。しかし、単に甘みのあるお酒ではありません。そこはしっかりとふくらみのある米の旨味と、すっきりとした上品な酸味が見事に調和しているので、甘さにくどさは感じられない仕上がりとなっています。透明感のある酒質は、このお酒が荒走りと責めをのぞいた中汲みの部分のみを瓶詰したからでしょう。冷酒でおいしいお酒です。

翠露 純米寒仕込み66

翠露 純米寒仕込み66
「翠露」は大吟醸や吟醸酒しかないのかなと探したところスタンダートナンバーがあります。「翠露 純米寒仕込み66」。純米酒ですが、精米歩合が66%と普通のお酒の分類。お洒落な淡い緑のボトルに緑の文字が目を引きます。
リーズナブルで、日々の晩酌にもピッタリの風味。香りは穏やか、口に含むとふくらむ米の旨味は、喉奥へ流れていくとスッと消えてゆきます。サッパリとしたあと味と喉越しの良さは、料理との相性は抜群で、飲み飽くことのない味わいになっています。冷やもいいですが、やはり燗。日向燗から熱燗まで、どの温度でも違った顔を見せてくれるので、お好みに応じて温度を変えて愉しんでいただける一本です。

ほかにも、季節限定や通年販売のお酒もあります。さらに「信州舞姫」にも面白いお酒が沢山あります。興味を持たれた方は、HPを一度ご覧になってはいかがですか。

街おこしの活動にも推進

現在は、全国より優れた酒米を集めて醸造していますが、地元長野県の農家とも栽培契約を締結。今後は長野県産の酒米を使用した日本酒を広く知ってもらう酒造りにも取り組んでいます。
2014年には、東京都八王子市にて「Hachi-Project&TOKYO(はちぷろ)」名打った市民参加型の街おこし企画を展開。八王子市産の酒米で醸した「高尾の天狗」を醸造販売、農家や販売店、酒蔵が一体となって、街おこしの活動を推進しています。

平成11年より製造している「翠露」にも注力。徐々にブランド力も育ってきており、主力商品となっています。しかし、お酒の品質の維持のため大量生産ができないため、廃売ルートを「翠露特約販売店」として整備。「翠露」を求めるお客さんにもアクセスしやすくなり、人気も上昇中です。
「翠露」の特色に、多様な季節限定品や数量限定品があります。小規模な蔵元のため、どうしても大量生産ができません。

どうしても小ロットの製造になってしまうのは否めないこと。逆に、この小ロット製造は酒蔵の自由度が利く、さまざま挑戦を行えるメリットあり、新たな試みのお酒を次々に市場に送り出しています。
株式会社舞姫、諏訪湖のそばで「翠露」をはじめ「信州舞姫」や、それらを利用した梅酒などを製造する酒造会社です。

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