百十郎

百十郎(岐阜の日本酒)蒼面・赤面・黒面・日和の特徴や美味しい飲み方を分析

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「百十郎」という名のお酒を聞いたことがあるでしょうか。百十郎は“ひゃくじゅうろう”と読み、岐阜県にある蔵元林本店が造り出す新進気鋭の日本酒銘柄です。
蔵元の中では大変めずらしい女性当主のもと作られた日本酒は、整えられた設備によって丁寧に作られた味わいが特徴です。ブランド立ち上げから瞬く間に広がったその人気について、詳しく説明していきます。
※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール

林本店ってどんな蔵元?

まずは「百十郎」を造っている蔵元、林本店について触れていきましょう。
この酒造は1920年、岐阜県の各務原市で創業されました。この土地は陸軍の基地がある街として知られており、かつては軍御用達のお酒「征空」という銘柄を造っていました。
その後は先代の社長が、初代の当主である林栄一氏から名を取った「榮一」という銘柄をスタートさせます。
さらに現代に入ると、5代目の当主である林里榮子さんが2012年に「百十郎」という新たなブランドをつくり出します。こちらは現在の主力銘柄になるほど、ここ数年で大きな成長を遂げました。

林本店が考えているのは、日本酒を通じて日々の生活に潤いを与えていくということです。100年後も地元に残るお酒を作るため、常に前を向いて挑戦し続けているという蔵元だそうです。

当主は5代目の林里榮子さん

現在の当主は、五代目を受け継いだ林里榮子さんが務めています。「百十郎」という銘柄を創り上げた本人であり、たいへんバイタリティに溢れた人だそうです。
酒蔵の長女として生まれた里榮子さんは、幼稚園の卒業アルバムに将来の夢を酒屋と書くほど、小さな頃から跡を継ぐことを考えていたそうです。
そして東京農業大学醸造科へ進学し、本格的に日本酒づくりについて学びます。在学中には特待生に選ばれたり、研究論文が全日本農会賞で表彰されたりなど、非常に輝かしい成績を収めていたそうです。さらにその後大手のビールメーカーで修行を積み、蔵を継ぐことになります。
新しい銘柄「百十郎」の立ち上げや、それに伴い設備増強を行うなど、里榮子さんの影響によって蔵はさらに大きく成長していくことになりました。

「百十郎」について

桜
百十郎という銘名は、地元出身の歌舞伎役者である市川百十郎氏の名に由来しています。市川百十郎氏は1200本もの桜を地元に寄付しており、この桜並木は「百十郎桜」と呼ばれ親しまれています。
日本さくら名所100選にも選ばれたこの場所で、たくさんの人に愛されるお酒となるようこの名前がつけられました。

日本酒百十郎のデビューに合わせて、蔵の環境も改めて整えられます。冷蔵設備の増強や吟醸造りが行いやすい温度環境設備の増加、導線の見直しなどが徹底されたそうです。環境が整えられたことで、それまでは普通酒がメインだった蔵元から特定名称酒などの上質なお酒が生み出されることとなりました。
最新の環境で作られたお酒は、フレッシュさがきちんと保たれています。洗練された香りと旨み、それを締めるようなキレの良さと酸味のバランスがとれた飲みやすい辛口の日本酒となっています。

仕込み水と酒米について

お酒造りにもっとも重要だと考えられているのは、仕込み水と酒米です。どんな立派な設備があったとしても、この2つが揃っていないことには上質な日本酒は生まれません。
そこで林本店が選んだのは、名水と名高い日本アルプス伏流水です。酒造りにぴったりの超軟水で、滑らかな旨みが特徴です。また酒米も日本三大清流である長良川の水で栽培された、たいへんこだわりのものを使用しているそうです。素材のおいしさを存分に生かしたお酒は、いつまでも飲み続けていたくなる魅力的な味をしています。

人気は広がり続けています

「百十郎」は立ち上げから現在まで、続々と販売店を増やしています。当主の里榮子さんが自ら売り込みをすることで、直売店が国内に増えているそうです。販売は国内にとどまらず、アメリカやイギリス、フランスといった海外にまで展開されています。

お酒ライターAnchan
お酒ライターAnchan
世界中で愛される味で、日本好きの方はもちろん普段日本酒を飲まない方にもおすすめです。飲んだことがないという方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

シリーズ紹介

実はひと言で百十郎といっても、さまざまなシリーズがあります。ここでは百十郎のなかでも特におすすめのボトルについて、どんな味がするのか、どんな飲み方がおすすめなのかをご紹介していきます。日本酒選びで悩まれている方、岐阜のお酒に興味がある方は必見ですよ。

百十郎 純米吟醸 蒼面

百十郎は歌舞伎のメイクのようなラベルが特徴で、色によって種類が異なります。こちらはあおづらと呼ばれるもので、緑色のラベルが目印となっています。清々しい香りとまとまりのある酸味が美しい、定番のボトルです。冷酒~お燗まで幅広く楽しめる、通年味わえる辛口の日本酒です。

百十郎 純米酒 赤面 大辛口

赤いラベルが特徴的なこちらのボトルは、その名の通りほろ苦い辛口が楽しめる1本です。1口飲むとフレッシュな米の美味さが感じられ、ドライな酸味がまとめあげています。ただ辛いだけではなく、アロマのような優しさが感じられるのもポイントです。辛口ファンの方はぜひ飲んでみてください。

百十郎 純米大吟醸 黒面

百十郎
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黒いラベルのこちらは、ちょっと贅沢な純米大吟醸の日本酒です。ほのかな甘さとほど良い酸のバランスは絶妙で、冷やして飲んだときのスッキリさが魅力です。どんな食事とも合わせやすいきめ細やかな味わいなので、食中酒に選んでみてはいかがでしょうか。

百十郎 純米吟醸 無濾過生原酒 日和

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百十郎は定番のボトルの他にも、さまざまな種類があります。こちらのシリーズは無濾過の生原酒なので、酒本来の旨味や香りを楽しみたい方におすすめです。果実のようなジューシーな甘みと、それをより引き立ててくれるしっかりした酸味が特徴です。しっかりした味わいですが後のキレは良く、さっぱりとした余韻を楽しむことができます。

百十郎 山廃純米

山廃仕込みで造られる日本酒は、天然の乳酸による時間をかけた仕込みで強健な旨みと酸味を味わえるのが特徴です。特にお燗にすることで、その味わいはより深くなります。百十郎の個性を存分に感じたい方や、日本酒にこだわりたい方にぜひオススメのシリーズです。

合わせたい料理とおつまみ

合わせたい料理とおつまみ
きめ細かい酸味とキレをもち、辛口が楽しめるのが「百十郎」です。料理やおつまみに合わせる場合には、辛口に合うものを探すといいでしょう。
すぐに用意できるものでおすすめなのは、たこわさや塩辛、明太子といったおつまみです。適度な辛さと塩気が百十郎の味にうまくマッチするでしょう。
また岐阜の名産品と合わせてみるのもいいでしょう。ここで注目なのが、百十郎の造られた各務原は『冬のソナタ』の舞台に選ばれた韓国・春川市と姉妹都市だということです。そのため各務原ではキムチを名産として扱っており、これは百十郎とも相性抜群です。そのまま食べてもいいですし、冷奴などと合わせてみてもいいでしょう。

成長し続ける林酒造の「百十郎」を味わってみよう

百十郎は比較的新しい銘柄ですが、実力のある蔵元と上質な設備・原料のもと造られており、その味わいは確かなものです。世界からも愛されるほどの魅力を、ぜひ感じてみてください。流行は広まっており、販売店も増えています。もし百十郎を見かけたら、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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