創業は1903年(明治36年)で、既に110年以上の歴史がある酒蔵になります。日本酒以外にも、焼酎やリキュールの製造・販売も行っています。
その仙頭酒造で創業当時から造り続けているのが、「土佐しらぎく」になります。酒名の「しらぎく」は初代蔵元の名前にちなんで命名されています。

※この記事を書いた日本酒ライターdencrossのプロフィール
酒米と仕込み水
お酒の原料となるお米は、高知県の酒米である「吟の夢」を中心に使っています。「吟の夢」は酒米の王様「山田錦」と「ヒノヒカリ」の交配によって誕生したお米で、2002年に品種登録された比較的新しい酒米になります。その他にも「山田錦」「八反錦」「雄町」「しずく媛」なども使い、それぞれのお米の良さや個性を引き出した日本酒を造っています。
日本酒はお米を原料にして作られています。日本人の主食であるお米から作られているのでとても身近に感じられるお酒ですよね。 日本酒はお米が原料になっていますが、どんなお米でも日本酒を作れるわけではありません。日本酒を作るのに向いているお米とそうでないお米があります。またどのようなお米を使って日本酒を作...
このようなお米と水とを使い、手造りでていねいに醸されたのが「土佐しらぎく」になります。そのお酒のコンセプトは「フレッシュ&ジューシー」にあり、日本酒好きはもちろんですが、普段あまり日本酒を飲まない層の方にも知ってもらいたいとという思いで「心地よい飲みやすさ」を目指して造られています。
飲みやすい日本酒を目指して 高知県の地酒「土佐しらぎく」

「土佐しらぎく」には季節限定のお酒も含めて魅力的なお酒が多くラインナップされています。どのお酒も、しっかりと丁寧に造りこまれたお酒です。
土佐しらぎく しっちゅう 特別本醸造

ラインナップの中から最もスタンダートな「しっちゅう 特別本醸造」の「しっちゅう」は知っている意味の土佐弁。純米酒ではないですが、フルーティな吟醸香が微かに香るお酒。軽くスッキリとした飲み口で、飲み飽くことがないシンプルな味わい。後口の余韻も程よく、常温から燗で愉しめるお酒です。皿鉢料理にも合いそう。
お酒を飲むときに欠かせないのがおつまみです。美味しいおつまみと合わせれば、いつものお酒がより美味しく感じられるようになるでしょう。 ※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール お酒におつまみを合わせるコツ おつまみとお酒には相性があります。もちろん自分が好きな食べ物を選ぶ...
土佐しらぎく 斬辛 特別純米
「斬辛 特別純米」は八反錦を60%に磨いて仕込んだお酒。うっすらと立ち上がる柑橘系の香りが魅力的な一本。ふくらみのある米のうま味しっかりと、深いコクと甘みが口一杯に広がります。隠れた酸味とキレのよさとがあいまって、後口はスッキリ爽やか。お料理の味をじゃまをせず引き立ててくれるため、晩酌のお酒にもピッタリです。軽く冷やした花冷えから常温、日向燗から熱燗まで広い温度帯でさまざま味わいを愉しめるお酒です。
暖冬だと今年は言われていますが、やっぱり寒い! そんな時にソッと身体を暖めてくれるのはやはり日本酒の熱燗だと言っていいでしょう。 ひとくちに熱燗と言っても温度によってその呼び方も変わりますが、日本酒の味、薫り、口当たりも変化します。 今回は家でできる美味しい熱燗の入れ方やその種類、温度に合う日...
「土佐しらぎく」にはさらにいろいろな商品があります。どの商品も水のよさを生かし、米のジューシーさがしっかりとして、飲みやすいお酒です。皿鉢料理や土佐地鶏を炙ったものと併せて愉しみたいお酒です。一度ご賞味を。
ところで、仙頭酒造場は「土佐しらぎく」以外にもお酒を造っています。一つは2014年に新たにスタートしたブランド「美潮」。コンセプトは「蜜を思わせる様な上品な甘さ」。
美潮
ブランド名の「美潮」はお子さんの名前に由来するそうで、こんなところからもこの新しいお酒を大切に育てていこうとされている気持ちが伝わってきます。「美潮 純米吟醸 吟の夢」はIWCの「SAKE部門」での受賞をしています。
長い歴史のある仙頭酒造ですが、現在はメインのブランドの「土佐しらぎく」の他にも新たなブランドがスタートしています。
土佐深海
仕込み水に室戸の海洋深層水を使ったお酒、「深層水酒 土佐深海 吟醸」は1995年に発売しています。現在では海洋深層水を使った日本酒というのもたまに聞くようになりましたが、世界で初めて海洋深層水を使って吟醸酒を造ろうとチャレンジしたのはこの仙頭酒造です。
環境

高知県は、太平洋に面して長い海岸線を持ち、海の幸に恵まれた土地です。高知の郷土料理として知られる皿鉢料理は、新鮮な魚を大きな皿に盛り合わせた豪快な料理です。また、高知県の8割は山地です。北側は険しい四国山地が横たわり、瀬戸内海側とを隔てています。四国山地を水源する河川は清流で知られています。仁淀ブルーや四万十ブルーで知られている仁淀川や四万十川はいずれも四国山地に源を発し、高知県で太平洋にそそぐ河川です。2つの河川以外にも清流と呼ばれる河川の多くは高知県の河川です。高知県は清らかな美羽の産地でもあります。
「土佐しらぎく」もそんな高知県のお酒です。「土佐しらぎく」は、高知市の東側、安芸郡芸西村和食にある有限会社仙頭酒造場が製造しています。酒蔵のある地域は、南に太平洋が近く、北に山地が張り出す間に広がる平地。四国山地の清冽な伏流水が地下深く流れる土地。その伏流水を、酒蔵の敷地内で汲み上げ仕込みの水に使用しています。
歴史と革新、次の世代へもその魅力を届ける酒造り
高知県は温暖な気候の土地で、昔から日本酒の飲酒量が多く辛口の酒が好まれてきました。そんな土地にあって、仙頭酒造は独自の醸造方法を研究開発し続けています。「手造りの酒造り」も大切にされていて、手間ひまをかけてていねいにお酒を造ることにこだわりを持っているのです。
実は仙頭酒造は、まだ珍しい女性の蔵元です。最近は女性蔵元の酒蔵も増えてきていますが、まだ多くはないでしょう。蔵元の仙頭美紀は仙頭酒造の5代目で、醸造責任者はご主人の仙頭竜太さんが務めていらっしゃいます。お子さんもいて、美紀さんは母であり、妻であり、蔵元でもあるのです。他にも5人ほどの蔵人がいるそうです。
進学の際には一度高知県を離れ、就職では実家を継ぐことを念頭に東京の地酒専門店で修行をされていたそうです。そこでは日本酒だけでなく、ワインや焼酎、リキュールなどについても勉強されました。仙頭酒造に戻ってからも、蔵に入って酒造りに携わったこともありました。
このように仙頭酒造は昔からの歴史を継承しながらも新たな日本酒造りに挑戦し、次の世代へ日本酒の魅力を届けようとされている酒蔵なのです。













