
※この記事を書いた日本酒ライターdencrossのプロフィール
震災を乗り越えた蔵「赤武酒造」
2011年の311東日本大震災
しかし、2011年の311東日本大震災によって壊滅的な被害を受けたことで存続が危ぶまれる危機に陥ることとなりました。それでも、社長の古舘氏は地元に愛される日本酒『浜娘』をなんとか存続させようと、他酒蔵の設備を借りるなどして酒作りを続け、震災の2011年12月『浜娘』を無事に出すことができました。
2013年に震災復興プロジェクト
もう蔵の再建は無理かと思われていましたが、2013年に震災復興プロジェクトの支援を利用することによって、盛岡市内での蔵の再建を果たすことができました。
2014年
翌年の2014年には、東京農業大学で醸造を学んだ6代目・龍之介氏が、他蔵での醸造研修を経て蔵に戻ってきました。この時に、龍之介氏の他蔵での研修時に醸した酒の味が良好であったこと、新しい日本酒を求める声等もあり、史上最年少の22歳という若さで龍之介氏は杜氏に就任することとなります。そして、新しく誕生した日本酒が『AKABU』です。
2016年
2016年には、龍之介氏が造りに加わった『浜娘 純米大吟醸』が全国新酒鑑評会で金賞を受賞しました。金賞受賞の為の純米大吟醸は山田錦を使うと言われるなかで、酒米には岩手県産の〈結の香(40%精米)〉、酵母も岩手県〈ジョバンニの調べ〉の『浜娘 純米大吟醸』が金賞を受賞したのは、まさに快挙でした。
「美味しくない酒は出さない」という杜氏・龍之介氏が、若い蔵人が作りだす日本酒『AKABU』は、酒米に〈吟ぎんが〉や〈結の香〉といった岩手県産米を主に使い、酵母にも岩手県の〈ゆうこの想い〉〈ジョバンニの調べ〉等を使用して醸しています。
誕生して10年もたっていない『AKABU』ですが、既に下記の受賞実績があり評価される日本酒となってきています。
赤武の実績
AKABU 純米酒 – IWC2019 純米酒部門 Gold受賞
AKABU 純米吟醸酒 結の香 – SAKE COMPETITION 2017 純米吟醸部門 SILVERを受賞、2017年度岩手県新酒鑑評会 吟醸酒部門 最高賞の県知事賞第1位
赤武のおすすめの銘柄3選

赤い鎧武者のラベルの絵が印象的なお酒、「赤武」。
六代目蔵主を中心に「赤武酒造の新しい歴史を創る」を合言葉に集った若者が、日々奮闘して醸すお酒です。
一口に「赤武」といっても、多くのバリエーションがあります。「赤武」ブランドのラインナップから、特にご紹介したいお酒を解説します。
赤武 純米
「赤武 純米 」は白地に赤い鎧武者のラベルが印象的な一本。地元岩手県産の酒米を60%まで磨いて仕込んだお酒。価格もリーズナブルで「赤武」のベーシック商品といえます。
しかしながらその実力は出色もの。ノーマルな純米酒でありながら、ボトルの栓を抜いた時に立ち上がる香りはまるで吟醸酒を思わせる、フレッシュでフルーティー。冷やでグラスで注ぐ吟醸酒のようなとクリアで華やかなフルーティーな香りが立ち上がります。口に含むと鼻へ抜けていくフレッシュな香りとともに、溢れだす米の旨味。柔らかでふくよかな米の旨味がしっかりと主張します。口に広がった深みのある旨味は、喉越しスーッと消えていき、あと味は爽やかにきれいに消えてゆきます。
冷やでキュッと飲むのもいいですが、寒い冬には湯豆腐あたりと日向燗や人肌燗で楽しむのもよいのではないでしょうか。
赤武 F NEWBORN 生酒
「赤武 F NEWBORN 生酒」は名前に横文字を使った斬新な名前が目を引く一本。「NEWBORN」、つまり生まれたての新酒ということ。こちらの新酒は荒走りと責をのぞいた、中取りといわれる部分をそのまま瓶詰したフレッシュな生酒。
新酒の生酒によくみられるガス感があります。ですから、栓を抜くと生酒特有のシュッポっと栓が抜ける感じがもう美味しい日本酒の感じがします。酒米として岩手県産「吟ぎんが」という、あまり知名度のない酒米を使用。
グラスに注ぐと、生酒らしい鮮やかな香りが立ち上がってきます。口に含むと、フレッシュながら軽い香りが鼻へ抜けていきます。生酒特有のシュワッとした感覚のあと、やや遅れて柔らかで優しいお米の旨味が広がっていきます。喉越しも軽くスッキリとした後味をのこしてスーッとキレよく消えていきます。甘さと旨味もくどいものではなく、辛口の生酒に仕上がっています。
生酒ですから、キリッと冷やして味わうのが王道でしょうが、軽く冷やした程度で味わうと、また違った顔をのぞかせてくれます。
赤武 純米吟醸 結の香
最後に紹介するのは、「赤武 純米吟醸 結の香」。ラベルは漆黒に赤い兜のデザイン。スタンダートの鎧武者ではないので、ラベルからでもただの酒ではないことがひしひしと伝わってきます。
こちらのお酒に使用されている酒米は、岩手県で10年を超える歳月費やして開発された酒米「結の香」。酒米の王者「山田錦」を超える品種を目指して開発された最高峰の酒米です。
全量「結の香」を50%まで磨き上げて仕込まれた特別なお酒が「赤武 純米吟醸 結の香」なのです。
グラスに注ぐと、やや控えめながら、しっかり立ち上がるマスカットを思わせるフルーティで甘い香り。口に含むとスッと立ち上がるクリアな雑味のないフルーティーな味わい。米の旨味と甘みがしっかりと主張してくるのですが、スルッと滑らかに喉の奥へすべっていきます。喉越しは滑らかの一言。クリアで澄んだ味わいのままきれいに消えていきます。淡麗辛口といってもいいくらいのキレもありますが、一口目の甘さはあとへ引きずることはありません。
キリッと冷やして飲めば、「結の香」の旨味を余すことなく堪能できるでしょう。
赤武のおいしい飲み方3選

いくつかある赤武ブランドのお酒の中から、お勧めのシリーズを取り上げると同時に、赤武と一緒に楽しみたい料理をご紹介します。
AKABU赤武 純米酒(冷やで酸味の利いた料理との相性が抜群)
おススメしたい温度は、冷やです。また、このお酒に合わせたい料理を考えてみると、和食に関して言えばどの料理でもOKです。なかでも、梅干や酢の物など酸味の利いた料理との相性が一番良いです。家でも簡単につくることができる、きゅうりの梅肉あえなども本当におススメです。梅干の酸味がお酒と合わさることで、口の中になんともいえない風味が広がっていきます。
AKABU赤武 純米吟醸酒(お肉料理は一度は試してほしい)
常温で飲んでもおいしいですし、香りをより楽しみたい方は、ワイングラスで飲んでみるのもよいでしょう。こちらのお酒は、和食以外にも、いろいろな組み合わせが考えられる幅の広さを持っています。
お肉料理は一度は試してほしいです。豚バラを塩コショウでいためただけのシンプルな料理であっても、きっと満足できるはずです。AKABU赤武純米吟醸酒は、お肉のおいしさを引き立ててくれるお酒なのかもしれません。お肉を食べた後の口に残る油分をうまみと一緒にさっと中和してくれるイメージです。
AKABU赤武純米大吟醸 極上ノ斬 山田錦 生酒
そして、最後は「AKABU赤武純米大吟醸 極上ノ斬 山田錦 生酒」です。このお酒は少々お値段が張りますが、日本酒好きの方にはぜひトライしていただきたいです。このお酒に関しては、料理を楽しむというよりもお酒本来のうまみや味わいの深さを感じていただきたいです。
お酒を飲むときに欠かせないのがおつまみです。美味しいおつまみと合わせれば、いつものお酒がより美味しく感じられるようになるでしょう。 ※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール お酒におつまみを合わせるコツ おつまみとお酒には相性があります。もちろん自分が好きな食べ物を選ぶ...












