「仙介」は、兵庫県にある泉酒造がつくり出す日本酒の銘柄です。阪神・淡路大震災を乗り越え復活を遂げたという蔵が造り上げたこのお酒は、老舗の良さと新しいことへ挑戦する気持ちをどちらも兼ね備えています。上品な旨みと味わいで万人受けする、そんな特徴があります。
この記事では泉酒造の歴史や製造方法について触れ、仙介の美味しさの秘密に迫っていきたいと思います。日本酒好きの方はもちろん、今まであまり飲んだことがなかったという方もぜひ読んでみてください。
※この記事を書いたお酒ライターAnchanのプロフィール
泉酒造について
まずは「仙介」を造っている、泉酒造についてご紹介します。泉酒造は創業250年以上経つ、老舗の酒造です。
場所は兵庫県神戸市の東灘区に位置しています。もともと初代が有馬郡道場村で酒づくりを行ったことに始まり、3代目の時に現在の場所に移動しました。当主は代々「仙介」を襲名しており、当時は自らの姓を使用した「泉政宗」という銘柄のお酒を製造していました。
長い歴史をもつ蔵ですが、今まで全てが順調だったわけではありません。泉酒造は1995年の阪神・淡路大震災の被害を直に受けてしまいます。木造仕込蔵、瓶場などの重要なものは全て倒壊し、醸造中止を余儀なくされます。酒造りは父方の実家である「西野金陵」に委託され、しばらくのあいだ灘での酒造りは休業されたままとなっていました。
しかし、酒造りへの熱い思いは失われておりませんでした。
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「仙介」の魅力
震災の被害から蘇り生まれた「仙介」は、代々伝わる伝統にあらたな近代技術を加えることで従来よりもレベルアップしたお酒となっています。
たとえば麹米を洗う作業など、繊細な部分は人の手によって大切に行われています。温度管理などについては、より正しく行えるよう冷蔵設備や温度管理のできるタンクを兼ね備えた環境で正しく行われます。
仙介はこうした技術の進歩により、本来の旨味や香りを最大限に感じられる、そんなお酒となっています。一口含むとしっかりとした甘味とコクを感じ、そのあとにはっきりとした酸味が全体を引き締めています。
仕込み水と酒米について

灘の土地での酒造りにこだわったのは、この地が伝統ある場所だからといった理由だけではありません。酒造りにたいへん適していると言われたこの場所は、六甲山系の伏流水に恵まれていることで知られています。この水を使って造られた灘のお酒は、「男酒」と呼ばれる辛口のお酒でやや酸味が強いという特徴を持っています。
さらに仙介は酒米にもこだわることで、ただの辛口ではなく奥行きのあるコクと旨味を表現しています。兵庫県産の山田錦など有名な酒造好適米を使うことで、上品な味わいに仕上げられています。
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受賞歴
阪神大震災を経て生まれ変わった「仙介」ブランドは、全国新酒鑑評会で金賞を受賞するほど成長を遂げました。日本酒のプロ達に評価されるほどの品質の良さで全国各地から人気を集め、取り扱う販売店や飲食店も非常に増えています。
「仙介」のシリーズ紹介

ここからは、数ある仙介のシリーズのなかでも特におすすめのボトルについてご紹介していきます。それぞれ味わいが異なりますので、お好みのものを探してみてくださいね。
仙介 特別純米
- アルコール度数:16~17度
- 日本酒度:+3
- 酸度:1.8
- アミノ酸度:1.1
仙介 大吟醸 原酒雫取り
神戸 仙介の大ファンです。原酒雫取り大吟醸は昨年のナンバーワンです♡お高いみたいですが… pic.twitter.com/GsmIoO5WOo
— yon (@yontax) January 8, 2019
こちらは兵庫県産の山田錦を酒米に使用した、贅沢な味わいのボトルです。原酒のため酒そのものの味わいをしっかりと感じられ、アルコール度も高くなっています。雫取りとは搾りの方法の一つで、醪を酒袋に入れてつるし落ちる雫を集める方法です。これによって造られた日本酒は、まろやかで上質な味が特徴です。お米が生み出す味の深みを感じてみてください。
- アルコール度数:18~19度
- 日本酒度:+3
- 酸度:1.2
- アミノ酸度:1.0
仙介 純米大吟醸
- アルコール度数:15~16度
- 日本酒度:±0
- 酸度:1.4
- アミノ酸度:1.2
仙介 超辛口 純米吟醸原酒 一火
- アルコール度数:17度
- 日本酒度:+8~+10
- 酸度:1.2~1.4
- アミノ酸度:1~1.2
仙介 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒
泉酒造 仙介 純米吟醸おりがらみ 無濾過生原酒 山田錦100%
スッキリした果実感♫
強い発砲と酸味…そしておりがからみ深い旨みで美味しい日本酒🍶ローソン モアホボクリム
一口食べたら生クリームがブワって溢れるクリームお化けなシュークリームで味は良き😋ただ…口の周りがベタベタw pic.twitter.com/KAJ6yudJZn
— ひーぽん (@hiropon93) June 19, 2020
うっすらと濁ったのが特徴のおりがらみのお酒は、お米由来の旨味をはっきりと感じることができます。無濾過生原酒でそのまま瓶詰しているため、フレッシュさが際立っています。上品な上立ち香が楽しめる、日本酒好きの方にオススメの味わいです。
- アルコール度数:16%
- 日本酒度:-1~±0
- 酸度:1.4~1.6
- アミノ酸度:1~1.2
仙介の楽しみ方
日本酒は、飲む温度によって大きく味わいが変わります。仙介もいろいろな温度に変えていく事で、味わいの変化が楽しめるでしょう。
まず大吟醸の場合には、特徴である香りを楽しむために“冷酒”または常温で飲むことをおすすめします。燗にすると香りが失われてしまうので気を付けましょう。もし燗にしたい場合には、純米酒などがおすすめです。
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まとめ
阪神・淡路大震災を乗り越え成長した蔵が作り出したお酒、それが「仙介」です。伝統と技術の両方をあわせ丁寧に作られた端麗辛口の兵庫のお酒は、食中酒におすすめです。コクのある味わいとフレッシュさ、キレの良さをぜひ感じてみてください。











